旅の空から~パレルモ(シチリア) - リタイア暮らしは風の吹くまま

リタイア暮らしは風の吹くまま

古希を迎えて働く奥さんからリタイア。人生の新ステージで
目指すは悠々自適で遊びたくさんの極楽とんぼ的シニア暮らし

旅の空から~パレルモ(シチリア)

2023年11月04日 | 日々の風の吹くまま
11月1日(水曜日)。⛅🌧ハロウィンから一夜明けて今日は「万聖節」。キリスト教のすべての聖人を祝う日で、今は主にカトリック教会が主流らしい。イタリアでは今日とあしたの「死者の日」で、教会へ行ったり、墓地に行って死者を弔ったりして、家族が集まって食事をしたりする日と言う話。何となくお盆とお彼岸をごっちゃにしたような日だけど、根底にある人間の信条は宗教にかかわりなく同じなんだろうと思う。

ゆうべイタリア本土を離れた船はけさ午前8時にシチリア島のパレルモに入港。海に向かって恐ろしく切り立った崖がある山がそびえていて、あとは普通に平地と言う感じ。山の上に古そうな建物が見えたのでびっくり。世界の中心だった地中海のど真ん中あたりにある島と言うことで、2700年前に航海民族フェニキア人に始まって、ギリシャ人、ローマ人、カルタゴ人と、交易のために行き交う船が次々と立ち寄ったり難破したりしては、ちょうどいい場所だから征服しちゃおうということで、パレルモは世界でも一番多く征服された都市とことになっている。そういうことで(次に行くマルタ島もそうだけど)シチリア島は要塞だらけと言う感じ。ご飯が済んだらさっそくバスに乗って観光へ。最初の目的地は船から見た四角ばった山。きのうのアマルフィ海岸ほど険しくはないけど、つづら折りの道を登って行って、3分の2くらいのところにある展望台で写真撮影。港に私たちの船がいた。山のてっぺんに見えていた建物は修道院らしい。



ジグザグの道は歩行者と自転車専用



山から下りたら、次は広々としたビーチを散策してから、パレルモ大聖堂へ。さすがカトリックの国だけあって、どこに行っても不釣り合いなくらいの大聖堂がある。海と要塞と大聖堂は地中海文明を象徴しているのかもしれない。おしゃれなブランドショップが並ぶヴィア・ローマを進んで行ったら、突然バスが立ち往生。前のバスも立ち往生。よく見たらその前のバスも立ち往生。祭日と言うことで道路事情が違うとは聞いていたけど、1メートルくらい進んでは立ち往生して、動いているよりも止まっている時間の方が長いくらい。よぉく見ると、ずっと前の方で大勢の人が集まっていて、ズームインして取った写真を見たら、なんとチューバを抱えた黒服の人が数人いたり、飛んだり跳ねたりで踊っているらしい人がたくさんいたりで、広い道路を塞いでしまっているもので、観光バスが1台ずつ右折を余儀なくされているらしかった。その右折場所から先はミュージックフェスか何かで交通止めになっているけど、そこへ向かってぞろぞろとてんで勝手に歩いている人たちが‘渋滞を起こしているわけ。ゆうに30分近くかかって右折して回り道をして。やっとのことで大聖堂に通じる公園に到着。観光シーズンはもう端境期だから、カトリックの祭日とあってミサに参列する地元の人出の方が多くて、観光客向けの馬車や遊園地みたいな乗り物の利用者はまばら。







最後の巨大な劇場はバスの中から見るだけで、船に向かう途中でバスの窓にぽつぽつ。バスを降りて船に向かって歩いているとポチポチと雨粒が顔に当たって、あら、It means business(本気だ)。船室に戻って、‘ちょっと身づくろいをして5階デッキのバーに降りる頃には雨。今夜のドレスコードは「informal night」で6時以降はプールデッキやオープンレストラン以外は女性はドレスかスラックス、男性はジャケット着用(ネクタイは任意)と言う決まりなので、着替えに船室に戻った頃にはスコールみたいな雨で、地面をたたくが雨が強い風に押されて埠頭のコンクリートを洗っている感じ。すごいなあといいながら、4階デッキのレストランAtlantideでテーブルに着いた頃は猛烈な雷雨。こんな空も海も全体が一瞬明るくなるような派手な稲妻はバンクーバーではまずないなあ。おかげで隣のテーブルのカップルと会話が始まって、シカゴに住んでいるけど、息子一家が大阪に住んでいるので来年の秋に会いに行って、コロナの前に行ったときに大好きになったお好み焼きをたくさん食べるという話から日本食談義になって、実に楽しいひとときだった。こういう「一期一会」の触れ合いもクルーズ旅行の楽しみでもある。


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