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■ローコストオーディオでもはっきりわかるApple Musicとハイレゾの差
現在、東京の居住先では、オンキヨーの「CR-D2」にスピーカーとして「ZENSOR1」を組み合わせた構成を使っています。このローコストのオーディオ環境でも、たとえばMac上のAudirvana PlusでUSB-DAC(FOSTEX HP-A4)経由で再生したハイレゾやDSD音源などと比較すると、やはりApple Musicの音質の差は歴然としてきます。これを同レベルは無理でも、少しでも音質を向上し、楽しめないかなと考えました。


■Apple Musicのハイレゾ化・高音質化のためには

ちなみに、ふつうのiTunesの音源なら、上記の環境でも「Audirvana Plus」の「iTunes Integrated Mode」で、同様にハイレゾ相当にアップサンプリング+USB-DAC出力が可能なわけですが、Apple Musicは、DRM+ストリーミングの仕組み的に利用不可。

そうなると、Apple Musicをハイレゾ相当にしよう、というアプローチについては、いわゆるPCM入力の音源をアップサンプリングできる機能をもつDACを使用する方法がもっともオーディオ的には「正解」と思われます。
具体的には、「AirMac Express」や「Apple TV (S/PDIF搭載の第3世代モデル)」を、光ケーブルでTEACのUD-501UD-301などの機種を使用し、PCM入力のアップサンプリングを有効にするわけです。
このような機能はTEAC以外にもOlasonic NANO-UA1aFostex HP-A8をはじめ各社の上位機種やLuxmanの高級DACなど一定価格以上の据置型DACには多く搭載されています。ポータブルでもソニーのPHA-3に搭載された「DSEE HX」機能がこれに該当します。
Apple TVやAirMac Expressなどで使用できる「AirPlay」は、無劣化圧縮のALAC(アップル・ロスレス形式)の高い転送レートで、音質劣化なく出力できるため、S/PDIFからPCM入力で接続し、DAC側で高音質化できればiPhoneやiPadによるApple Musicの操作性も損なわれずにより高音質化できるだろう、というわけです。



■アップルの「AirMac Express」をステレオケーブルで真空管アンプにつなぐ
というわけで、ステレオケーブルで接続可能な「AirMac Express」を使用し、手持ちの真空管アンプを経由させてみました。
真空管アンプは当初「ネタ」で購入した(笑)、上海問屋の「DN-12785」。
本体および基板はCarotOneの同じような筐体ものと実際同一で、このモデルから真空管がロシア製の「6922EH」になったものです。ACアダプタはネットの記事を参考に秋月電子の「GF65I-US1250」に交換しホワイトノイズを軽減させています。この真空管アンプのLINE出力をCD-R2に接続しました。

imageちなみに、「AirPlay」対応デバイスで個人的にオススメなのはアップル純正の「Air MacExpress」正式には2代目のモデルです。本来のアクセスポイント用途としては11n対応で古さを感じずにはいられませんが、「有線LAN接続」+「S/PDIF・ステレオ出力(兼用)」でまともなAirPlayデバイスはいまだこれしかありません。また、AirPlayの再生環境としては個人的にベストな音質をもつデバイスと思っている一品。もともと福井の自宅で所有していたものがあまりに良いので、東京用にもう1台購入したくらいです。

※「AirMacExpress」をAirPlay専用機として使用する方法はこちらを参照ください。
→ Apple MusicのAirPlay再生で「AirMac Express」が最強の理由

真空管アンプというと「倍音効果」てきな話が必ず出ますが、正直よくわかりません。仮にあったとしてもCarotOneも含め、この手のお手軽商品でそんな大層な効果を期待するほどお調子者でもないつもりです。

imageただ、Apple Musicも元が圧縮音源だからか、この真空管アンプの特性と相性がいいのか、思いのほか効果があってちょっとビックリ。
AirMac Expressをそのままアンプにつないでスピーカーで鳴らしたときに感じた、いかにも圧縮音源な感じの音の薄っぺらさが少しなくなり、メリハリや奥行きが増したせいか、少し「濃くなった」ように感じます。
まあ、たぶん実際のところはそれっぽく音を歪ませてるだけじゃないかという気もしますが(笑)、「倍音がー」的な謎のうんちくを語りたくなるのもわからなくはないな、という気持ちになります。特にジャズとかApple Musicに豊富にある「ちょっと古い楽曲」ではわりと嫌いじゃない感じ。

やっぱここはUD-301を購入して、アップサンプリング化も試してみて、私が「アナログ耳」か「デジタル耳」か確認してみたくなってきましたね(まあ、どちらにせよ、かなりいい加減なレベルだとは思いますが)。


■ちなみに福井の自宅はCarotOne+DigiFi19スピーカー(withかんすぴ)BGM環境
余談ですが、福井の自宅は同じく「AirMac Express」をCarotOne「ERNESTOLO」に接続し、発売日に購入したDigiFi19号の付録スピーカーユニット(Orasonic製)をFOSTEXの「かんすぴ」スピーカーBOX「P800-E」に搭載したBGM環境を作っています。

imageDigiFi19号ではP800-Eとの組み合わせの場合、正面の穴はふさいだ方がいい音が出た、という記載がありましたが、私の場合、ユニットを厚手の防音テープでしつこいくらい隙間を埋めたせいか、そのままのほうがいい音に感じました。DigiFi19のユニットはわりと「鳴りにくい」らしいですが、「ERNESTOLO EX」のアンプ部は結構強力にドライブしてくれるので問題なし。
福井の自宅ではホームシアターに同じくAirPlayに対応したAVアンプ「Pioneer VSA-922」もありますが、CarotOneのほうは、Apple Musicをお手軽にBGMリスニング出来るように区別しています。

AirPlayはBluetoothと違い、ペアリングがないので、家族のiPhoneなど音楽を再生したい人がそれぞれの端末ですぐに利用できるのが家庭で使う場合には結構隠れたメリットかもしれませんね。