続・バースデーん家

悪夢のような一夜が明けると
バースデーは　随分落ち着いてすやすやと眠っていました
ただ、一晩中吐き続けた事で　酷い脱水状態でした

　せっかくの誕生日なのに・・・・

　こんな日、史上最高の間の悪い　我が家の天然悪魔は・・・・
勿論、お出掛け・・・・・
特に　今日でなくてもいい用事を　わざわざ誕生日に入れていたので　朝から出掛けていきました
しかも・・・車で
いつもの事なので　元々居ない者と思う事にしましたが・・・・車がないのには　困りました。
仕方なく　補水をして頂く為　往診に来て下さる獣医さんを探そうとしていた時・・・
心配したフィリーちゃんママさんが　お電話を下さり　掛かり付けの獣医さんに連れて行って下さることになりました。（ママさん・・・有り難う（Ｔ＿Ｔ））

　片道、30分以上あるのが心配でしたが・・・・一晩中吐き続けて　寝ていないにも関わらず・・・
相変わらず　ドライブと分ると　足取り軽やかに　家を飛び出して行ったので　少し安心しました

　麓は暑く　30度を超えていましたが　初めての場所に嬉しそうなバースデーは　駐車場から庭の探索を始めようとしていました
　勿論、強制的に院内に入らせ
　電解水を５００ｃｃ点滴して頂くと　見る見る元気になって　何事もなかったかのように散歩に行きたがったので　「萌木の村」で　お祝いのランチをする事にしました
　ここで、おじとも合流して　「ロック」でお祝いの席に着く頃には
昨夜の出来事が　ただの悪い夢だったように　忘れてしまいそうなほど穏やかな昼下がりでした


　「バースデー　お誕生日　おめでとう」

　
こんな日が　1日でも　長く続きますように・・・・

　
　ランチを終えても　バースデーは　歩きたがり　おじと二人で2度ほど席を立って近くを歩いてきたようです

　山の家に帰り着いたのは　もう4時頃だったでしょうか・・・
朝から出かけてたにも関わらず　家に入ろうとしないバースデーは　暫く近くを歩いて
その後、少しの間　眠りに着きました

　水もまだ　吐いてしまうので　今日は1日　サプリメントだけで食餌も与えませんでしたから
体力の消耗が　心配でなりません
昨夜からたったの1日で　随分痩せてしまいましたから・・・

　それでも、おじが夕方にオシッコに出してやると　いつもなら直ぐに家に入るのが　車の方へ行き
ドライブに行きたがったそうです

　それを聞いて何かが過ったバー母は　食事の後片付けを　急いで済ませてドライブに入ってやろうと　バースデーを見ると・・・すやすや眠っていたので　そっとしておいてやる事にしました

　数時間が経ち　夜になって再び　おじがオシッコに出してやっていた時、中々戻らない二人に　気になって出てみると　丁度、嫌がるバースデーを　無理やり家に戻そうと引っ張っているところでした

　力強く引っ張って　頑なに入ろうとはしないバースデーの何処にこんな力があるのか？　何も食べていないのに・・・・

　直ぐにおじを止めて　揃って気が済むまで　家の周りを歩いてやりました

　その姿は　不安な何かから逃れるようにもがいているようにも　残り少なくなった時間を察して　別れを惜しんでいるようにも　バー母には見えました

　きっと明日には・・・と希望を持とうとする反面　心の奥深くで　何故か覚悟をしている自分がいることを否めません。


　どれくらい経ったのでしょう・・・・気が済んだのか　家へ入り
静かに眠りに着いた深夜・・・玄関で寝ていたバースデーが　突然　寝室にやって来て　手前に寝ているおじを　必至に乗り越えて　バー母の所にやってきました

　「喉が　渇いたの？」・・・と撫でてやると　安心して　再び寝床に戻って行きました
気になって　暫く寝顔を見ていましたが　補水した事もあり　喉の渇きは無いようで　その後は朝まで　ぐっすりと眠りました

　　　

いよいよ明日は　バースデーの誕生日♪
この日を　迎えられる喜びに胸を躍らせながら　朝を迎えました


気が付けば・・・1ヶ月半前に　悪化して大きなお饅頭をくっつけているように見えたメラノーマも　外からは　全く分らないほど小さくなって　肺炎以降もう5ヶ月も　色褪せて渇いていた鼻は元通りしっとり湿っています
そのせいか以前よりも　良く歩くようになったバースデーは　ずっと昔のように朝も夕も　色んな冒険をしたがります
　食欲は　旺盛で1日500ｇの生肉を平らげ・・・・選り好みしていたおやつも　何でも食べたがるようになりました

　なので・・・午前中は　ヤツレンでヤツレンソフトを　頬張り

（ヤツレン工場敷地内見学中の　向学心旺盛なバースデー）


午後からは　大好きな焼き芋を買って　清泉寮に行きました

（足湯で茹で上がり中のバー母撮影）

　広大な八ヶ岳の山々を見渡しながら　これから　バースデーの大好きなこの地で　どんな生活が待っているのか・・・？希望に胸を膨らませながら　バースデーを見ると　もう視力は衰えているのに　バー母だけは分るようで　ずっとバー母を見つめていました

　「歩こうか？」と　声をかけると嬉しそうに立ち上がって　見つめているので　好きなように行きたい方へ　行かせてやりました

楽しそうに　軽快に歩いていていても少し離れると　直ぐにバー母を捜します

立ち止まっては　直ぐに寄って来るので　写真が上手く撮れません

少し離れると　また・・・・

こんな調子なので　バー母が先導しながら　気が付けば広い清泉寮の上から下まで　ぐるりと一周して
それでもまだ　帰りたくないようでしたが　夕飯が遅くなると　お腹を壊すので　急いで家路に着きました

　近頃、家に帰り着いても　中に入りたがらず　暫く周りを歩いてから　帰るのが日課になってしまっています
いつも通り・・・いえ・・・待ちきれずに催促しながら　晩ご飯を食べると　これも最近の習慣で　キッチンの冷蔵庫の前でぐっすりと眠り始めました

　そして、夜の片付けを終えて　眠りに着く前に　明日のお誕生日のお祝いの事を話している頃



全てが　一変する出来事が起こってしまいました

突然、バースデーが　うろうろと部屋を歩き回り　嘔吐し始めました
吐き出すのは　これまで見た事のないような大量の真っ白な泡状になった痰・・・でした
見ているのが　怖くなるほどの大量の泡を　数分おきに吐き出し・・・その都度痰を片付けながら・・・・「もしや？胃捻転？？」・・・・夜分遅くてお迷惑かと思いましたが　近隣の病院に詳しくて　胃捻転の経験のあるフィリーちゃんママさんに電話をかけました。直ぐに　救急の病院の連絡先を調べて下さいましたが　もしも、胃捻転なら　今のバースデーには　もう手術に耐えるだけの体力は残されていません。
　ただ・・・ただ・・・なす術もなく　吐き続けるバースデーを　心配しながら祈ることしか出来ませんでした


　13歳の誕生日まで　後、たったの1時間30分だというのに　こんな苦しい誕生日になるなんて
ただ、呆然としながら・・・それでも、お腹が膨れてくる兆候が無いのが　せめてもの救いでした

　祈りながらも　痰を片付けていると　少しづつ、吐き出す間隔が開いてきて　数分に1回だったのが　10分に1回になり　30分に1回になり・・・・やがて1時間に1回になっていきましたが
相変わらず　バースデーの胃腸の何倍もある怖ろしくなるほど大量の泡が出てきました

　その時・・・ふ・・・っと　「シメチジン」の事を思い出しました
副作用のメラノーマの抑制の為に　飲ませていた薬ですが　主作用は確か？胃潰瘍etc・・・だったと思います。
　どうせ直に吐き出してしまいます。　それでも少しでも溶けて留まってくれればと願って呑ませてみました

　すると・・・暫くしたら吐きましたが　泡状だった痰が普通のねばねばな痰に変りました
これを見ていて　胃捻転では無い事でホッとしましたが
いずれにしても　バースデーの何とか機能していた胃腸が　もう動かなくなってしまったことには変りありませんでした
　水を飲みたがるので　少し飲ませてみましたが　また直ぐに吐き出しました

　こうして一晩中吐き続け　夜が明ける頃には　かなり落ち着いたものの　それでも一晩で吐いた痰の量は　バケツ1杯を超える量だったと思います


　こんな誕生日になるなんて・・・・もう　バースデーとは　お別れなの？
　何故？こんな事になってしまったの？
　せっかく頑張ってメラノーマを　治してくれたのに・・・もう限界だったの？
頭の中は　疑問と戸惑いでパニック状態になりそうでしたが
　それでもバー母は、この4ヶ月間そうだったように　何度となく襲ってきた危機からどうやって　助け出せるのか？そればかりを考えながら

　7月26日・・・・バースデー13歳の誕生日を　迎えたのでした

　（この日記は　6月から7月にかけての出来事を回想しながら記しております）












　　

新居が決まってしまうと・・・毎日　違う場所に行きたい　「冒険家バースデー」の
ドライブ先に迷います

　以前よりも　スタミナも出てきて　いっぱい歩くので　広くて刺激のあるところ・・・・

　「そうだ！今日は　Ｏ駅前に行こう♪」

・・・・・・そう・・・平たく云うと＠不動産屋ね・・・・・


この日は　＠不動産の若手・・・純朴な少年のようなＫＡさんも加わり
外装工事や樹木の伐採等の　詳しい打ち合わせをしていると
Ｙさん、ＫＡさん共に　口々に

　「いやぁ～あの物件はお買い得でしたね～♪」

　「土地も良い建物も良い・・・なのにあのお値段ですからねぇ♪」

・・・・・ほら・・・やっぱりプロから見ても　奇跡の物件らしい・・・・・
なのに？何故？・・・Ｋさん？勧めなかったの？？？？

勧めない代わりに・・・「裏の小川で　蛍見れますよぉ～」などど　
嬉しそうにつぶやいたりしていただけでした

　遂に　我慢しきれなくなったバー母　Ｋさんに尋ねてみました
すると・・・・

　Ｋさん　「だって　犬いるから平屋って言ってたでしょ？・・・だから・・・」

　　　「そっそんだけかいっ？！」

・・・余計な気苦労をしてしまいました・・・・

　やっぱりここが　神様が与えて下さったお家なのですね

　　「バースデー、ウェンディ・・・・これからこの家で暮らすんだよ。」



（バー母の書斎・・・になるはず？？？おじ、宜しく！）
ー写真は＠不動産屋さんから拝借しました・・・ごめんなさいー


難航するはずだった物件探しは　こうして僅か３日目で出会った白い洋館が与えられて終わりを迎えました

　いよいよ明後日は　バースデーの１３歳の誕生日です
夢にまで見た誕生日を　元気に迎えることが出来るなんて
　今までに味わった事のないような幸福感に包まれながら　涼しい高原で　何時までも風に吹かれてい過ごしました

（冒険中のバースデー）

（バースデーの鼻唄が聞こえてきそう・・・）

　この豊かな一時を　感謝して・・・

白い洋館の中に　恐る恐る入って行くと・・・・

「？！」
あれ？何故でしょう？？？新築みたいに　澄んだ空気が心地良く　ここ標高９６５ｍの外は　既に暑いにも関わらずひんやりとしています。もう５～6年放置されていたと聞いていましたが　虫1匹死んでいません
虫なんかどうでも良い事のようですが　これは機密性の高さを　表しています

　「わ～い♪　断熱材しっかり入ってるぅ♪」

そして、何故だかとても落ち着きます。もうずっと前から知っている親しい人のお家にいるかのような不思議な感覚に包まれました


ペアガラスの幅と厚みも標準よりも厚いし・・・なんで？　こんなにお金かけた家を　長い間放置していたのでしょう？

　「まっ・・・まさかっ？！？！？」

　聞きたい事が　喉元まで　こみ上げてきましたが　ぐっと呑み込んで・・・2階に上がってみると・・・
吹き抜けのある真ん中に　渡り廊下があり左右に和室と少し広めの洋室がありました。
洋室は　もう子供の頃から夢見てきたような　可愛らしいお部屋で　大きな備え付けのデスクの上の天窓からは　星空を　見上げながら眠りにつく一時を想像せずにはいられません。

　「はっ！！いかん！いかん！」・・・・我が家は平屋平屋ひらやっ！


・・・でも、待てよ・・・・平屋だと思って１階だけで暮らせばいいのでは？？？
そんな妄想を繰り広げている時　言葉は少ないけれど　人の良さそうな地元人間のＫさんが　珍しく言葉を発しました

　Ｋさん　「掘りごたつもありますよぉ～」

　バー母　「えっ？！本当だぁ～　絶妙な場所とサイズのお布団収納だぁ♪」

　Ｋさん　「掘りごたつだって　いってんのに・・・・・」

　さあ・・・布団の収納の問題も解決された事だし　それでは再び「妄想」タイム♪

そんで、独りになりたくなったら　バー母の部屋に（勝手に決めている）逃げ込めば良いし・・・和室は　客間にすればいいのでは？？？ん、でん、で・・・余計なお世話の吹き抜けには　冬場はオーガンジーを張巡らせば暖かいかも？？
　しかし、暖房は備え付けのＦＦ式ファンヒーターひとつ・・・・

でも・・・見る限り
殆ど　家具は置いていらっしゃらないにも関わらず、僅かな家具が尋常では無い事を　インテリアお宅のバー母は見逃していませんでした

　派手な物はなく　シンプルですが　殆ど新品同然のベッドは　かなりのクオリティのモノでスプリングもちょっと触っただけで　大型家具店にあるようなものではない事が　伺えました。吹き抜けのシーリングファンも　以前好奇心で　某有名メーカーのカタログで　ピンキリ商品を　見て遊んでいた時に見た「ピン」商品の方　ファンヒーターも性能の良い高価な物、食器類も　シンプルで温もりのあるデザインの素焼き（作家モノ？）が　最小限整理して片付けられていました

　　じろじろと・・何を見ていたかと言うと・・・売主さんの価値観とライフスタイル。
絵画もそうですが　お部屋にあったものはどれもさりげなくクオリティの高いもの。このことから　人に見せる為や顕示欲の現れたような装飾ではなく、ただ・・・誰の眼にも触れないような箇所に質の良い物を厳選してておられる事から　見えない部分・・・要は　断熱材や建材のクオリティも良いのでは？寒冷地仕様になっていることから　冬も使用されていたと思われますが　ＦＦ式の大型ファンヒーター1台で済んでいると云う事も　バー母の推測の根拠になっていました　

　ただ、気になるのが　Ｋさん　先ほどからずっと苦虫を噛みっぱなしのようなお顔をされたままです

　「なっ？？何故だっ！？何故？こんな凄い掘り出し物物件を勧めない？？？？」
　「もっもしや・・・？！」
　

と、再び喉まで出掛かった　「ある言葉」を呑み込んで　1週間時間を頂きました

　結局、Ｋさんの態度に疑問が残ったものの翌日には
価格交渉を　お願いしていたのでした

　ただでさえ、非常識なお値段のこの洋館なのに・・・更に　もっと非常識な値段に値切ってみると・・・
あっさりＯＫ？？？

　自分から値切っておいて　なんなんですが・・・・世間知らずにも程があります（どっちが？）

「まっまさか？？？」
妙に拍子抜けした　数日後、契約を前に　どうしても気になった　非常識な価格と　バー母が何か言ってはしゃぐ度に　諭すようなＫさんの「う～ん・・・」と　首をひねる姿が気になって　おじに聞いてもらいました　

　おじ　「念のために　お伺いしたいんですけど・・・まさか、あの物件　室内で何か不幸な事故があった
　　　　　物件ではないんでしょうね？」

　・・・Ｋさんの答えは　おじによると　売主さんは弁護士さんで　元々アウトドア派ではない上に　お忙しい事もあり　建てた当初はよく利用したもののもう暫く来ておられないそうで　去年　売りに出されたものの　奥様の方が　この家を気に入っておられ取りやめたのだそうです
　それでも　結局、1度も来ることがなかったそうで　再び売りに出されただけのようで　どうやらハムスター1匹亡くなってはいないようでした。

　じゃあ　何故？Ｋさん一言も勧めなかったの？

と疑問だけを残し　契約の日を迎えてしまいました。
この家を購入してしまえば　バースデーん家　無職にも関わらず　怖ろしい事に　３軒も家を所有してしまう事になります
　事故よりも　怖ろしい事態になってしまう事に　気が付くのは　もう少し後の事でした








　

山の家でも　この数日（7月の中頃）　日差しが強くなってきました

連日21度～22度・・・と云う事は・・・麓の暑さは？？？苦難の上に更なる苦難の
物件探しになりそうです

　相変わらずバースデーは　上機嫌で　どんなに爆睡していても　

「バースデー　行くぞ！」の一声で　オシッコも早々に　車に乗り込みます

　麓の暑さも知らないで・・・・まったく・・・・

　バー母も　お家を見て回るのが大好き♪　現実は厳しくても　夢だけを胸に・・・まずは　小淵沢にある不動産屋さんの売れ残り・・・いや　ちょっと長い間売りに出ている物件を　見て回りました
　ログハウスから普通の寒冷地仕様住宅から色々ありますが　流石に長期残っている物件だけあって　遭難しているんだか・・・帰宅しているんだか分らなくなりそうな場所だったり、方位磁石がクルクル誤作動しそうな樹海の中だったり・・・・「なるほど・・・（だから売れないのか・・・）」と頷きながら　次第に現実が明らかになっていきました。そして２日目も・・・再び樹海を抜けた先の　1日中うるさそうな養鶏場を見渡せる物件・etc・・・を見て周り

　そして、３日目は　一番お気に入りの「Ｏ町」にある不動産屋の「＠Ｌさん」
ここのホームページで見つけた手頃な物件も　直ぐに売れてしまいましたが
参考までに中を見せて下さるというので　尋ねてみました

　見晴らしの良い社内の来客席は　高原の心地良い風が吹き抜けて　物件探しよりも
「ここで　こんな仕事をしたいなぁ」と　思わずにはいられないほど　心地良い空間でした

　こんな所ですから　担当して下さったＹさんも　何処か喉かな雰囲気であまりセールストークもされず　一緒になって物件探しを愉しんでおられるような方でした

　そんなＹさんが　やはり今は妥当な価格の売り物件が少ないので暫く賃貸に住んで　お家を建てる提案もして下さいました・・・そして、バー母が好きなポカポカ暖かく木と森の温もりを感じられるお家を建てて下さる大工さん♪が　おられました♪

バー母　　「じゃあ　暫く借りるとして　賃貸物件は？？」

Ｙさん　　　「ありません！」

ばー母　　「山の家　10月いっぱいしか住めないんですけど・・・それまでに建つ？？」

Ｙさん　　　「建つわけないでしょう！！！！2年待ちです！！」

バー母　　「じゃあ・・・だめじゃん・・・それじゃあ！その大工さんが建てたお家が中古で売りに出ない？？」

Ｙさん　　「出るわけないでしょう！！！」
　（なんか　気に障ること言った？？）

バー母　　「な～んだ・・・」

と、仕方なく再び　ロッククライミングしなければ帰りつけないお家や　奈落の底に吸い込まれていきそうな　「峪底物件」を　「なるほど・・・（だから売れないのか・・・）」と納得しながら見て回っているうち・・・
先導していたＹさんの車が　ふ・・・とある白い家の前で止まりました。

Ｙさん　「昨日　売りに出た物件なんですけど・・・鍵がないから　外だけね・・」

バー母　「うちは　犬が階段の上り下りできないし　吹き抜け寒そうなんで平屋希望だからパス・・・」

・・・・と　数秒で　その家を　後にしました
場所は丁度　住みたかった所なのに　残念・・・と　この日も収獲はなく　翌日から　幅を広げて　「トレーラーハウス」から「古民家」まで　見て回りました
　少しお歳を召された不動産屋さんは　
「いいでしょう　古民家　めったに売りにでないから直ぐ売れちゃうよ♪」
と中を　見せて頂くと・・・なんと！！
最新のマンションスタイルにリフォームされていました

なっ・・・何故？？？せっかくの古民家を？？？台無しにしたっ？！？！

　再び　バースデーとウェンディ以外は　肩を落としながら家路に着こうとすると？！　陽気なサルが　見送ってくれたのが　何故か？一層　虚しく感じられたのでした



　そして・・・

　やっぱり・・・なんかあの土地　気になるな・・・・
絶対にありえない　尖がり屋根（登れないからなのよ～ん）の2階建ての洋館・・・
一瞬見ただけなのに　何でこんなに気になるのでしょう？

　そして、5日目に出会った不動産屋さんと＠ＬさんのＹさんは　なんとバースデーん家と同じ「移住組」お二人共に「Ｓ郷」に魅せられて　移住してこられたそうで　口々に　山の家は　残しておいて冬場だけ　賃貸を借りるように説得されました。・・・と言っても　賃貸物件は　売り物件よりも皆無に等しい状況でした

　その時・・・ふ・・・っと　やっぱり例の白い洋館　中を見せて頂こう　「見るだけ♪見るだけ♪」と思い立って
直ぐに　お電話して伺うとＹさんは不在でもう少し地元人っぽいＫさんが　案内してくれました
　車で5分・・・後付のポーチが　凍結深度を守って基礎を作っていなかった為に崩れ落ちていて　心象が悪かったのでしょうか？1年前に一度売りに出されたものの売れず　今年、再度かなりの値下げをして売りに出された物件でした。それでも　本体の基礎にはひび割れひとつ無く　うっそうとした北側の外壁にも　コケひとつ生えていませんでした。これは、土地が１ｍ程度高くなっているお蔭か　通気の良さを感じます

　それにしても　数々の物件を見てきて　相場も分ってきた今　改めてみると　
　「なんて非常識な値段なんでしょう？！」
　勿論、安い方に・・・まあ、この値段から云うと中身は期待できそうにありませんね・・・

　期待もせずに　玄関に立つバー母の後ろの車内で　待たされているバースデーのメラノーマは
遂に　５分の１程度まで小さくなり　もう外からは分らないくらいになりました
そのせいか　食欲も旺盛になりスタミナも戻って　ゆっくり室内は　見せてもらえそうにありませんでした

　急いで　散歩に行ってやらなければ・・・・