年齢は気にするな:いつになっても英語を習得できる! - 理系人の英語脳

年齢は気にするな:いつになっても英語を習得できる!

英語勉強テクニック
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はじめに

「英語を学ぶのに年齢は関係あるのでしょうか?」この問いに対する答えは、実は多くの人が知りたがっていることかもしれません。一般的に、年齢が言語学習の障害となると考えられがちですが、本当にそうでしょうか?今日は、この疑問について深く掘り下げてみましょう。

年齢と言語学習

年齢が高くなると母国語ではない言語を流暢に習得できない、手遅れだ、という人もいますが、そうではないと思います。実際には、どの年齢からでも母国語ではない言語を学び、ある程度流暢に話すことは可能です。私も本格的に英語圏で過ごしたのは40過ぎてからでした。それまでもそれなりには話はできましたが、まだまだ片言、という感じでした。ただそれから実践でも英語を話すようになって、ある程度きれいな英語を話せるようになりました。なかなか完璧なネイティブレベルに到達するのは難しいかもしれませんが、それなりに流暢なコミュニケーション能力を身につけることは決して不可能ではありません。

  • ある研究者は、成人がネイティブスピーカーのように言語を完全にマスターできない理由を探っていましたが、どの年齢でも第二言語を流暢に話すことができると結論付けています。
  • また、成人の方が同じ時間・同じ教材・同じ指導を受けた場合、子供が習得するよりも言語学習がより速いとの研究結果もあります。子供が自身の言語を流暢に話すのに何十年もかかるのに対し、成人は数年で外国語を流暢に話せるようになることが見受けられるとのことです。これは、大人なると効率的な勉強方法や勉強をしなければならないという意識が高くなり集中的に学習が成果に結びつくということもあるのかもしれません。
  • しかし、大人になると特定の文法要素を完全に習得するのが難しいかもしれません。これは、完全な文法の習得と流暢なコミュニケーション能力習得には違いがあることを意味します​​。実践的にな英語(≒コミュニケーションができる英語)には、必ずしも完璧な文法は必要ではありません。私が海外に住みMBAのクラスを取っていた際、周りはアジアの学生(とは言っても大人)が多かったのですが、多くの人はしゃべりはペラペラ、ただ提出物などのレポートを良く見てみると、私が見ても文法があってない、というのが結構ありました。日本人はむしろ文法はしっかり学校で学ぶので、レポート自体はきれいな文章で書けるのだろうなと感じました。

一般的な課題と誤解

大人になってから英語を学習する人は、英語の文法の細かな点、特に冠詞や代名詞の使い分けに苦労します。これらの文法的なニュアンスは、言語を早い段階で学ぶことで習得しやすいかもしれませんが、大人になってからでも習得は可能です。

  • 英語の簡単な文法でも、大人になってからだとなかなか使い分けが難しいという事例もありますね。例えば、「a」と「the」の違いは、文法教科書の最初の方で習うにも関わらず、多くの人がこれら不定冠詞と定冠詞の使い分けに苦労します。実は私も英語学習を長年してきて、英語圏でも会話をしてきていますが、未だにこの二つの使い方に迷うことがあります。基本的に、「the」は特定の物や事柄を指す場合に使い、「an」は一般的なものや初めて言及されるものを指す場合に使います。
  • 「The apple」の使用例:
    • 「The apple you ate was from my garden.」(あなたが食べたリンゴは私の庭のものだった。) この文では、「the apple」と言うことで、話し手と聞き手の両方にとって特定のリンゴ(たとえば、事前に話題に上がっているリンゴ)を指しています。
  • 「An apple」の使用例:
    • 「An apple a day keeps the doctor away.」(1日1個のリンゴは医者を遠ざける。) ここでの「an apple」は、どんなリンゴでもよく、特定のリンゴを指しているわけではありません。一般的な言及や、初めての言及に「an」を使います。
  • また、代名詞の使用(例えば「he」と「she」や「us」と「we」)も混乱することがありますよね。英語では性別、アイデンティティ、複数形を区別するために代名詞が用いられますが、これが混乱を引き起こすことがあります。近年では性別のアイデンティティが多様化しているため、特に性別が明確でない場合や、その人がどの代名詞を好むかわからない場合は、「they」という中性の代名詞を使うのが良いです。
  • 17歳より前、理想的にはもっと若い時に言語学習を始めると、これらの言語や文法の構造を比較的感覚的に理解して、身に着けることができるかもしれません。実際、私は2人の子供がいて、小中学校を米国の現地校で過ごしましたが、学校で習う以外にも友達との会話の中で自然に身に着けている姿を見てきています。しかし、我々のように成人としてはなかなか自然に身に着けるのは難しいので、この混乱と付き合っていく必要があるかもしれませんね​​。

なぜ年を取ると言語学習が難しくなるのか?

成人が言語を学ぶ際の困難さの背後には、脳の可塑性の低下や、既存の言語パターンの干渉など、いくつかの理論があります。また、社会的な変化も、言語学習が難しくなる一因として挙げられます。

  • 成人が文法を完全にマスターするのが難しい理由には明確な答えがありませんが、いくつかの理論が提案されています。
  • 「クリティカル・ピリオド仮説」は、子供の脳が学習に特に適しており、年齢とともにこの能力が減退することを示唆しています。子供はニューラル・プラスティシティ(脳の適応性)が高く、新しい言語を効率的に学ぶことができます。
  • 成人になると、脳の適応性が低下し、言語学習により多くの努力が必要になるとされています。また、既存の言語パターンが新しい言語学習を妨げる可能性もあります。適応性の低下、というとなんだか悲しくなりますね・・・
  • 社会的な変化も大人の言語学習を難しくする要因として挙げられます。学校を卒業し、仕事や家庭の責任が増えると、言語を学ぶための時間や機会が減少します​。これは事実そうですが、これを理由に勉強しない、という事実もありますよね・・・

大人になってからの言語学習の利点

逆に大人になってからの言語学習には、認知機能の維持、文化的理解の深化、コミュニケーション能力の向上など、多くの利点があります。また、キャリアの可能性を広げ、自己成長にも寄与します。いいことづくし!

  • 研究によると、二言語使用者は問題解決スキルが向上し、認知機能が衰退するリスクが低下する傾向があります。(ほんとかー!)
  • 新しい言語を学ぶことで、その言語を話すコミュニティの習慣、伝統、文学、歴史についてより深く理解することができます。
  • 国際的な同僚や友人、家族とのコミュニケーションが改善し、旅行がより充実した体験になります。
  • 今日のグローバル化された世界では、多言語を話せる従業員を重宝する企業も多く、キャリアの展望が広がります。
  • 言語学習は個人的な成長の旅であり、忍耐力や挑戦を受け入れる能力を育てます。これらの挑戦を克服することで自己評価や自信が向上します

没入が鍵!

言語の学習において、特に大人の場合、イマージョン(没入)が非常に重要です。ポッドキャストを聞いたり、英語の本を読んだりすることで、自国にいながらにして言語環境

  • 成人が英語を学ぶ上で、特に効果的な方法は「イマージョン(没入法)」です。イマージョンは、言語とその文化に完全に没頭することにより、言語能力を高めるアプローチです。
  • 言語学習において、大人が直面する困難さを克服するためには、目標設定、頻繁な会話練習、間違いを恐れず、フィードバックを求めることが重要です。
  • 英語を母国語とする国に住んでいる人々は、教室で学ぶよりも高いレベルの言語能力を身につけることが多いです。これは、日常生活での言語の使用が学習に大きな影響を与えるためです。
  • 実際に英語圏に移住することが難しい場合でも、ポッドキャストを聞いたり、英語の本を読んだり、会話グループに参加したりすることで、母国にいながらにして英語に触れる機会を増やすことができます

おわりに

年齢を重ねると確かに記憶力が下がる現実はありますが、それ以上に若い時よりも様々な経験をしていることが英語学習にプラスに働くことがあります。年齢のアドバンテージ、ディスアドバンテージをしっかり認識して、効率よく学習していきましょう。

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