『かつしかトリオ LIVE TOUR 2024 『ウチュウノアバレンボー（仮）』』2024/9/28（土）＠東京・かつしかシンフォニーヒルズ モーツァルトホール



老い知らずな大人げないオトナたち、それが＜かつしかトリオ＞。そろそろ、元CASIOPEAとかの枕詞は要らないかと思われる、J-FUSION界を代表するアーティストの櫻井哲夫(bass)、神保彰(drums)、向谷実(keyboard)の3人によるバンドの2ndアルバムが発売され、全国ツアーの初日が聖地・かつしかシンフォニーヒルズで行われるというので完売御礼の人気ぶりを直に体感することになる。


1年前に同じくかつしかシンフォニーヒルズで鑑賞したが、ほぼ一緒の2階席中央付近につきステージは遠いが音はまずまずな位置。


17時定刻となり、まずは向谷登場。シンセを鳴らし始めてから櫻井、神保が登場。そして1曲目はタイトル曲「ウチュウノアバレンボー」からでライブ開始。今回、バックにVJによる映像が流れ音像とリンクしたステージが繰り広げられる。これはインストライブだと単調になりやすいステージに動きが加えられて良い感じ。


最新アルバムから3曲続けて披露した後に、向谷改めシカイヤ登場。安定の小ボケを連発して会場の笑いを誘い和やかな空気に。


冒頭3曲に続いて次のコーナーも最新アルバムから3曲。「Living In The Universe」では冒頭からコール＆レスポンスが要求され「オゥオゥ」と歌うことになる。


続いてのコーナーでは1stアルバムから比較的ミディアムな楽曲が続く。前半かなり高速変則リズムが多用されてきたのでちょっと呼吸を整えないとね。


満を持して、各メンバー紹介とご挨拶。神保＆櫻井はスマートなトークでこれも安定のかつしかスタイル。


再度最新アルバム楽曲からの、1st楽曲も盛り込み本編で2NDアルバム楽曲全曲披露完遂。ドラムソロからの「Zero G」に入りベースソロを盛り込んだ構成はスリリングな展開で、その勢いのまま「M.R.I_ミライ」で本編終了。神保ドラムソロは相変わらずの千手観音ばりな手数で感服し、櫻井ベースソロは見た目も音も良しで魅了される。


アンコールは原曲の2倍速くらいの速さで超特急な「Red Express」、からのCASIOPEA時代の共作曲である「HALLE」でシメ。


事前情報の終了時刻19時5分前に見事ライブを収めたようで、そのためか原曲よりかなり高速演奏になっていたが、人力演奏ならではの調整力は昭和の歌番組並みですな。


昨年初めてライブを観たときは、CASIOPEA全盛期の3人を再び同時に観れて好きなJ-FUSIONが楽しめたが、今回はその3人に見慣れてきたこともあり、かつ単調な楽曲（難しい演奏を行ってはいるが・・・）が多かったので途中気持ちが落ち着いてしまった所あり。アンコールの盛り上がりを見ると、やはり観客の大半はCASIOPEA楽曲を聴きたい面もあると思うが、今後はトリオの楽曲も増えてその枠はなくなるだろうから、かつての良さを超える名曲、名演を期待してまた来年よろしくお願いいたします。