胡蝶の夢 - 馬孫堂

胡蝶の夢

<これまでのあらすじ>
ぶっちゃけ講談社キャラクター文庫のプリキュア小説シリーズって、どれも脚本家文体、という感じのト書きの様な地の文が読みづらいな、というのが正直なところで、本編のダイジェストストーリーらしいふたりはプリキュアハートキャッチプリキュア!は投げちゃいました。フレッシュプリキュア!は本編後のストーリーという事で最後まで読みましたが、今2時間特番とか作ったらこういう風だよな、という感じで楽しかったものの、前述の文体問題に加えて、数ページで主観が目まぐるしくスイッチしていくため決して読みやすくはなかったです。
 
<小説スマイルプリキュア!
一人称で進行するし読みやすいよ!

 内容については何書いてもネタバレになりそうだからエターナルフォームの挿絵見たかったな、くらいにしておきますが、れいかさんが胡蝶の夢を引いてくるあたり結構エキサイティングな内容でした。
 24歳になった星空みゆきスマイルプリキュアの皆さんが主人公なんですが、妙にリアルなディティールで生活に疲れた感じのみゆきさんややよいさんの描写がなかなか魅力的で、特にみゆきさんなんかあのまんま大人になった結果どうにも痛々しさが倍加されちゃってる感にいたたまれなくさえなるのですが、にもかかわらずひたむきなプリキュア的根性を失わない描写には感涙。ほかのメンバーパートでも3回泣いたよ。
 にわかが急増した作品、という事でスマイルプリキュア!プリキュアシリーズの中ではあまり好きじゃないかも、というスタンスだったんですけど俺こいつらのこと意外に好きだったのだな、というのが確認できた嬉しい再会でした。
 
 読んでて色々思い出がよみがえったんですが、2話から5話の必殺技が空振りで行動不能になって新メンバー覚醒を4回も繰り返す頭の悪さはリアルタイムでは嫌だったんですけど、再放送で見るとこいつらやっぱりこういう戦隊だよな感を持って見てたりね(笑)
 バトルパートのBGMも後半の熱血タイプより序盤のすっごい馬鹿っぽいイントロで始まる「勇気のプリキュア」がお気に入りだったりするしね(まあストリングス入って来るとこの曲も熱血路線なんだけど)
スマイルプリキュア! オリジナル・サウンドトラック1

スマイルプリキュア! オリジナル・サウンドトラック1

実際ミエナクナールやイレカワール、ハッピーロボやコドモニナールなど楽しいエピソードが多かったですし(マジョリーナばっかじゃねえか)夏の最終決戦の燃え上がりようと言ったら最高でしたよね。終盤の個別エピソードも熱いいい作品だったと思います。