【「週末1/4ルール」が子どもを勝手に上手くさせる】
——「もっとやりたい!」という気持ちを育ませるために、「週末1/4ルール(土・日いずれかの半日だけ活動)」があると思うのですが、お腹いっぱいにさせない、もうちょっとやりたかった、くらいで終わらせるのがちょうどいいですか?
そうですね。例えば午前中で練習終わったら、午後に家族で野球の話もしますし、翌日は「自主練しよう!」「キャッチボールやろう!」ってなるんですよね。それで次の週にグラウンドに来たら「そんなことができるようになったの!?」みたいに上手くなっているのですから、小学生ってすごいなと思います。
——上手くさせる、技術を身につけるという部分はどういうふうに落とし込んでいるのですか?
基本的なことは練習でコーチに教わって、あとは先ほど話した通りで、子ども達が勝手に自主練をやってきて、翌週になったら勝手にできるようになっている、上手くなっているという感じですね。
——やらせる練習ではなく、自分からやりたいな、投げたいな、打ちたいなと思うような気持ちを育むということですね。
そうですね。(グラウンドで)ヘトヘトにさせてないですから。野球がもっとやりたいとか、好きだっていう気持ちが芽生えていると家で勝手に練習するんですよね。
——野球は何かと精神論とか礼儀みたいなものもついて回りますが、そういう部分についてはどうされていますか?
精神論は否定派で、号令走とかはやらせないですが、「返事をする」「挨拶をする」など、最低限のことは言うようにしていますね。グラウンドでは「返事をしないと聞こえているかどうかわかんないよ」とずっと言っていますし、そういう声を出す習慣がないと、危ないときに「危ないのになー」って思ったけど言わないケースが出てしまいますからね。
「試合で声を出すことってすごく大事だよ」というのは、子ども達もみんな腹落ちしているんですけど、なかなか瞬時の声がまだ出せないんですよね。