2014年03月

「バーソは自由に」

考え方はいろいろあるから面白い

 柳瀬尚紀(著)『日本語は天才である』は翻訳の極意本だ。 

柳瀬尚紀氏といえば、翻訳不能と言われたジェイムズ・ジョイスの奇書
『フィネガンズ・ウェイク』を日本語に訳したことで、ひと頃ずいぶん話題になった
英文学者・翻訳家です。

その書は、原語の難解な二重含意、語呂合わせ、連想、造語、押韻などの言葉遊びを
縦横自在に奔訳。私は何行か読んだだけで、クラクラと目まい発生。頓挫目に遭いました。
例えば、こんな多訳たわけた訳なんですよ。
鹿るのちに、山羊皮息子が若下司のいたりで耄碌伊作爺さんを食ぶらかしたのも、
じきにまだだった。恋は発条さというものの、ステラれ姉妹がふたりでに
情なさん男に憤ったのは、まだだった。

(山羊の皮をかぶったヤコブが獣(鹿)の肉を父イサクに食べさせて騙した旧約聖書の
話と、恋は発条さの発条は発情と同音であり、バネと読めば恋はバネッサと読むことができ、
そこには『ガリヴァー旅行記』の著者ジョナサン・スウィフトにはヴァネッサとステラという
二人の愛人がいた話が含訳されている)


200708065BNihongohaTensaidearu5D.jpgそういうわけでというか、当然帰結的にというか、易しく書かれた、
柳瀬氏のずっと敷居の低い本を読みました。
『日本語は天才である』(新潮社)
英文和訳の難しさと面白さが分かるとともに、
日本語がいかに多彩な表現が可能な言葉であるかも分かり、
私の拙なるダジャレ精神が痴わき肉おどったことでした。

 人生は回転木馬だ。日々の繰り返しが面白い。 

「オー」の声だけで歌うスポーツ応援歌といえば、
どんなメロディを思い出すでしょう?

(歌詞)     
 オーオオ オオ オオー オオオ オオオオ オーオ
 オーオオ オオ オオー オオオ オオオオ オーオー
 オオオオ (にっぽん) オオオオ (にっぽん) オオオオ オーオー


サッカー日本代表戦やJリーグでよく聴く応援歌(チャント)は、
1973年のアカデミー賞受賞映画『スティング』のテーマ曲
「ザ・エンタテイナー」のサワリの楽節が使われている。

短くて、記憶に残る、調子のいい旋律が繰り返し繰り返し反復して
斉唱されるので、応援が終わることなく永遠に続きそうな気がしてきます。
You-Tube
   
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            https://www.youtube.com/watch?v=ocqwv3NB8H8

 ソフィーの選択と大岡裁きの選択の違い。 

何を食べるか。どの道を通るか。仕事を替えるべきか。原発を支持すべきか。
人は日々、小さな選択、大きな選択を繰り返しながら生きている。
人生の分岐点でどうするか。その選択により人の未来は大きく変わっていく。

わが子に関わる非常時に、母親がした《とっさの選択》二例。
(1)ナチ収容所のソフィーという名の女と、(2)江戸の町に住む女の話です。

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ソフィーの選択』 1982年/アメリカ映画/アラン・J・パクラ監督/ウィリアム・スタイロン原作

 「ツボにハマる」のツボの意味にハマる話。 

先日、1車線の道を車で走っていたら、突然、前方左から若い女性が出てきた。
急ブレーキをかけたが女は歩調を変えず、手元を見ながら前を横切っていった。
世間の景色など眼中になし。ケータイだかスマホだかに「ハマッて」いたのだ。

「ハマる」とは、もともと(何かに)ぴったりと入るとか、
穴に落ちて出られないという意味。
ある種の趣味や食べ物などが自分の感覚や嗜好にぴったり適合するため、
やめられない止まらないという状態が、不快ではなく、
むしろ大いに楽しいときに使われる俗語。

※酒や薬物にハマってる場合は、死ぬこともあるので「溺れる」と言う。

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