支援でもなく金儲けでもなく
この日はchageasfanさんとジョー君に会うことになっていた。
元々共育学舎の関係で知り合ったので、当然その話をした。もしかしたらいつか彼らと共育学舎や共生舎で一緒に住むかもしれない。まあ何にせよ、来年は面白くなりそうだ。
色々な話をしたんだけど、僕にとってはchageasfanさんがこの間まで勤めていた会社の話が興味深かった。
農業法人なんだけど、障害者の受け入れもしていて、半分NPOみたいな所らしい。とてもやさしい社長で障害や鬱にも理解があったそうなんだけど、赤字続きで経営はガタガタ。福祉を重視するあまり、農業は不作で収益がろくに出ないという。
世に言うブラック企業とは真逆の存在で、労働者に優しすぎるがゆえに会社として存続できないというのは、面白い。簡単にブラック企業ダメ!なんて言うけど、やさしさだけじゃダメだって身を持って証明している。
一方で、彼は共育学舎を高く評価していて、理想の場所だと言う。共育学舎もまたお金儲けが目的じゃない組織だけど、いったいどこが違うのかと尋ねたら、共育学舎は「生活」をしているという。前の会社は「支援」しているだけで、ブラック企業は「金儲け」をしているだけだ。
これはなかなか示唆に富んでいる。
「支援」でもなく「金儲け」でもなく、「生活」が大事。
これからの事を考える時に、忘れないようにしようと思った。
次の日はまた別の人に会う。今度は女性で、神聖かまってちゃんクラスタの人だ。
なぜわざわざ会ったのかと言うと・・・まあ下心もなかったとは言わないけど、それよりも彼女もまたニートで苦しんでいるようなので、共生舎の宣伝ができないかと思ったからだ。
だけど、一言で言えば、それは駄目だった。
その女性は僕と同い年なんだけど、なんというか、うーん。
僕が言えたことじゃないけど、考え方が幼いと言ってしまっていいんだろうか。これからどうしたいか聞くと「結婚したい」「できれば公務員がいい」「自分は専業主婦で」と言う。
なんだかもう発言小町のテンプレみたいで、その上「バンドマンと寝たい」「他と同じは嫌」「なんで皆同じような服着るの?」「子育てには自信がある」とかなんかもうウンザリ。
その上、神聖かまってちゃんについてだって、そんなによく知らないのだ。神聖かまってちゃんを聴くのに、戸川純とかオアシスとかタイマーズとかはほとんど聴いていない。まあ僕だって音楽に詳しいとは言えないけど、彼女はそういうルーツにはまったく興味がない。まあ要はミーハーなのね。もうがっかりよ。
そんで、事あるごとに「私はサブカル」アピールするのね。行くのはせいぜいヴィレッジヴァンガードなのに。
あまりにも判で押したような人だから、途中から楽しくなっちゃって説教したり矛盾を詰問したり好き勝手できて面白い時間だった。
だけど、怖いのは自分はもしかしたら彼女みたいになってるんじゃないかってことだ。chageasfanさんと汎魯さんに薄っぺらだと思われなかっただろうか。必死で薄っぺらさを隠そうとしている男だと思われなかっただろうか。僕は彼女といったいどこが違うんだろうか。
ハッキリ「違う」と言うためには、行動しなけりゃならない。