シュトレン(シュトーレン)2「レシピ」 : いつも焼きたて
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シュトレン(シュトーレン)2「レシピ」

私のシュトレンレシピと作り方を公開します。
パン作りに自信がある方でも、ドイツの工房に研修に来ているつもりで、とにかくこの作り方に忠実に一度作ってみてください。
自己流アレンジなしで一度ドイツの作り方に忠実にしたがってみるのも良いと思いますよ。違う世界が見えるかも。

昔から公開しているレシピはこちらです。
ここにない写真もあるので、少しは参考になるかもしれません。

Butterstollen (バター・シュトレン) 700g x 2個 または 350g x 4個

シュトレン(シュトーレン)2「レシピ」_f0141507_22105606.jpg
レーズン350g
オレンジピール&レモンピール50g
ラム酒(またはキルシュ)30g

縦割りアーモンド50g
牛乳175g


小麦粉250g
生イースト25g


バター180g
砂糖50g
シュトレンスパイス※小匙 4
6g


小麦粉200g


溶かしバター100g
グラニュー糖適宜
粉砂糖適宜

シュトレン(シュトーレン)2「レシピ」_f0141507_00530746.jpg※ シュトレンスパイスの配合割合 (ひいた粉の状態 gemahlen)
シナモン (Zimt)3
バニラ (Vanille)2
ナツメグ (Muskat)1
コショウ (Pfeffer)1
カルダモン (Kardamom)1


作り方とポイント

前日(24時間前)にする準備
ドライフルーツをラム酒と混ぜておくのですが、以下のような下処理をします。

  • レーズンはぬるま湯でさっと洗って、3分間熱湯につけた後、ざるの上などで水切りしておく。
  • オレンジピール&レモンピールは小さい方が美味しいので、さいころ状に切ってあるものでも更に包丁などで刻んでおく。
  • ラム酒(またはキルシュ)を振りかけてざっと混ぜたら、容器に蓋またはラップをしてそのまま室温でおいておく。


当日
中種づくり
油脂が多く、フルーツがたくさん入るシュトレンは重たい生地の代表で、中種を作ってあらかじめ発酵させることにより、発酵力を安定させる必要があります。

  • 縦割りアーモンドを薄く色づく程度にローストし、牛乳に10分間つけたあと、水分を切る。アーモンドの風味のついた牛乳(アーモンドミルク)は中種に使用する。
    (アーモンドのローストは写真ぐらいの薄めの色目が良いです。色が濃くなると出来上がったシュトレンのクラムの見た目が悪くなります)
  • 粉はグルテンの強い Weizenmehl der Type 550 (Brötchenmehl)を使用する。スイスの場合は、Zopfmehlを使用する。
  • アーモンドミルク、粉、イーストを大きめのボールに入れて、つるっとした表面になるまで10分弱捏ねる(生地温度は25℃)。

中種の一次発酵
  • 布巾などで 覆いをして室温(21℃)で、ふわ~っと膨らんでくるまで30分~45分おく。(写真は捏ね上げ直後と発酵後の様子です。参考にしてください。)
  • その間に、室温に戻したバター、砂糖、スパイス、塩を練り混ぜておく。
    スパイスの香気成分は油脂に溶け出すものも多く、粉と一緒に混ぜるよりもバターと一緒に練ることにより、香りを効率よく引き出します。

本生地づくり
  • ふんわり膨らんだ中種に、練ったバターと粉を加え、再び5分ほどしっかり捏ねる(生地温度は25℃)。
  • クラスト用に、捏ね上げた生地から約1/5の量(180g)を取り分け、作りたいシュトレンの数によって分割し、手のひらで押して平らにしておく。(350gの小さいシュトレンを4つ作る場合は45gずつ、700gの大きなシュトレンの場合は90gずつ)
  • 生地の緊張を取るため、このまま約20分のベンチタイムをとります。

フルーツとナッツを生地に混ぜる
  • あまり長く力を入れて捏ね過ぎると、フルーツが潰れて生地を汚してしまったり、それにより余分な水分が生地についてしまったり、生地が破けて成形しずらくなるので、気をつけてください。

成形
  • フルーツがよく混ざったらすぐに分割して丸め、細長くする。
そこへ取り置いておいた生地を薄く伸ばしたものでカバーする。こうすることにより、焼成中に表面に出たレーズンを焦がすことがなくなります。
  • ここで再び10分間おいて生地の緊張を取ります。

  • カバーの綴じ目の部分を上にして生地の中心を麺棒で伸ばす。その時、上下端部分は太めにする。太めの両端を重ねるように折り、焼成中に重ねた部分が開いてしまわないように、 重ねた両端部分の反対側を麺棒でぎゅーっと押す。
  • シートを敷き、2枚重ねた天板に並べ、成形後10~15分後にオーブンに入れられるように、上火・下火の設定で200℃に予熱しておく。

焼成
  • 下火で底が焦げやすいので、天板を二重にして焼成する。
  • 霧吹きで表面に水をかけてから、オーブンの下段に釜入れする。
  • 焼成途中で温度を下げ、最後に天板を中段へ移動させる。プロセスは以下のとおり。もちろん、それぞれのオーブンのクセなどがあるので、あくまでも目安です。

350gのシュトレン 焼成時間35分
200℃
15分 →
下段

180℃
10分 →
下段
180℃
10分
下から2段目

700gのシュトレン 焼成時間45分
200℃
15分 →
下段

180℃
15分 →
下段
180℃
15分
下から2段目


  • 焼成している間に、バターを溶かしておく。

仕上げ
  • 焼きあがったら、シュトレンの表面に飛び出して来て黒く焦げているレーズンを全部ナイフで取り除く。 食べる時に苦味の原因になるので、しっかり取り除くこと。

  • シュトレンがまだ温かいうちに、表面全体に溶かしバターをたっぷり塗り、グラニュー糖をまぶす。

翌日
  • 仕上げをしてから約12時間経ち、しっかり余熱が取れ、表面が少し固まったシュトレンに粉砂糖をふり、アルミホイルなど乾燥と光を遮断できるもので包む。

保存と賞味期限
  • シュトレンは、それぞれの材料の味や香り成分が引き出されて調和する、3~4日後からが食べ時です。
  • 今回作ったバター・シュトレンの賞味期限は1ヶ月です。バターが酸化すると不味くなりますので、冷暗所(地下室)での保存をおすすめします。冷蔵庫では保存しません(冷蔵庫の温度はでんぷんの老化を早めます)。
  • シュトレンは冷凍もできます。室温でゆっくり自然解凍してください。

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by deutschebaeckerin | 2018-11-01 14:24 | お菓子 | Comments(0)