「日立、37万人ジョブ型に」。日立は2022年3月末、単体29,485人が在籍するマンモス企業。本当にジョブ型を導入したら日本の労働市場に影響があるのは確かだが、実態はなかった。 2023年元旦の日経新聞1面ワキ(サイド記事)を飾った見出しは「日立、37万人ジョブ型に」だった。「22年7月までに国内で働く本体の3万人にジョブ型を導入した。24年までに国内子会社120社の16万人に拡大する」とある。つまり、国内では既に前年にジョブ型を導入済み、だという。だが複数の若手社員に聞くと、「現時点で私含め周囲に導入されている様子はありません」(SE職)、「現場は、何も変わっていません」(企画職)と、その実態がまるでないことがわかった。“実態なき虚像のジョブ型”である。若手社員の視点からは、今の日立はどう見えているのか――詳細にリポートする。 Digest スキル定義と研修プログラム ジョブ型とは何か