嚥下サポート
- 2019/02/06
- 16:21
最近、夫の飲み込みが少し悪いような気がする。
口に入れた食物を飲み下す前に、次々に食物を入れてしまう。
リスのように頬を膨らませ、ゴホッ、ゴホッと咽せるので怖い。
「ごっくんと飲み込んでから、次のを入れて!」と箸の運びを抑える。
その逆に、なかなか食が進まない時もある。
食後、口の中を覗くと、舌の上など口腔内には咀嚼した食べ物の残りがまだいっぱい残っている。
ぶくぶくうがいをさせると、「うわ~っ」と叫びたくなるほど、たくさんの食物残渣が出てくる。上下の義歯を外すと、びっしりと食物カスがついている。
そんな口の中の状態にあっても、本人は平然としていて、口の中のカスを飲み込むでもなく、舌を使って吐き出すでもない。
気にならないのか? 認知症の影響で口腔内の感覚が鈍くなっているのだろうか?
義歯だから食物カスがこびりついやすいのかと思ったが、どうもそうでもないらしい。
私の父も上下とも総入れ歯なのだが、食べ終わった後の口の中も入れ歯もあまり食物カスがついていないのだ。
さらに、残念なことに、夫が通っている小規模多機能のデイサービスでは、口腔ケアの際に夫の義歯を外すのに苦労している。「食後、義歯を外すのに拒否が強くて外してくれず、うがいだけしました。」と書かれている日が多い。
夫は耳が聞こえず、音声でのコミュニケーションがとれないので、歯磨きをするためには身振りなどで伝えなければならない。その困難さはわかるけれども、もう何年もの付き合いになるわけだし、しっかりと正面から顔(目)を見て、コミュニケーションをとるようにすると、ちゃんとわかってやってくれるのだけどなぁ~。
かといって、うまくできない時に、あまりムリをさせると、夫が恐怖を感じたり、スタッフとの関係が悪くなってしまっては元も子もない。
どうしたら夫の義歯をスムーズに外せるのか、私のやり方を動画にとってもらって、スタッフにも共有してもらい、「できるようになりました」という報告もあったのだが、担当するスタッフ個人の資質の違いによるのかできない時もある。
まあね、昼1回ぐらい、口腔がうまくできなくても、夕方、帰宅してからちゃんと口腔ケアができればよいけれども、ショートステイが続くような時に困るなぁ。
口の中に食物残渣がびっしりと残るのは、口腔内が乾燥していることも原因の1つだろう。
口腔内が乾燥している原因としては、
・加齢
・薬の副作用(?)
・睡眠時無呼吸症候群の治療器機(ASV)を使用の影響
(睡眠中に、圧のかかった空気(簡単に言えば、風)を
鼻と口を覆うマスクから入れるため、口腔内が乾燥する)
口腔内が乾燥していると、痰の吐き出しもうまくいかない。
飲み物を飲むことで、口腔内を潤すことができればよいのだが、夫は水やお茶等は、ちょっと口をつけるぐらいで、あまり飲まない。
「せん妄」を防ぐためにも、水分をきっちりと摂らせたい。
そこで、我が家(夫と、私の父も膀胱留置カテーテルをしている関係で、水分をしっかり摂らないとチューブが詰まってしまうので、特養へ毎月定期購入で箱で届けている)で愛用しているのがアイソトニック・ゼリー。夫も父も結構好んで食べている。
アイソトニック・ゼリーはそのまま口をつけて食べるけれども、中身を出すためには、容器内の空気の圧を利用して押し出す必要があり、夫は一人では上手く食べられないので、いつも私が食べさせている。小皿に移してスプーンで食べさせても良い。 ↓
一般のゼリー飲料との一番の違いは、離水しにくいということだと思う。
例えば、普通のゼリー飲料だと、蓋を開けた後、だいたいまず水分だけが先に出てきて、それに続いてゼリー状の部分が出てくる。水分とゼリーが一体化していないため、水分のところが誤嚥しやすくなる。
けれども、アイソトニック・ゼリーは水分とゼリーがほぼ一体化している(離水しにくい)ところが良いところ。他の栄養素などは含まれず、150gでカロリーは6kcalの水分補給専用。
父は慢性腎臓病でタンパク質摂取制限があり、また糖尿病なので食事以外の余分な糖質は避けたいので、このアイソトニック・ゼリーがぴったりだ。
興味のある方は、サイズ・味の違う6本入りお試しセットが500円(税込み、送料無料)がお勧め。栄養素が入った嚥下困難者用食品のお試しセット で試してみては?
また、最近、嚥下機能が低下してきたように感じるため、一時中断していたサプリメントを再開した。
真ん中の青いのがアイソトニック・ゼリー ↓
夫には、NewフェルガードLA、フェルガードB を、
朝夕、アイソトニック・ゼリーに混ぜ溶かして食べさせている。↓
フェルガードは食後よりも、食間(食前)に摂ったほうが効果的であるらしい。
また、乳製品と一緒には摂ると効果が弱まってしまうようだ。
フェルガードの嚥下改善の効果については、
「コウノメソッド」や「ドクターイワタの認知症ブログ」等に記載されている。
どれくらいの効果が見込めるかは、よく分からないが、悪い感じはしない。
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