入院23日目・・・魔界への入り口 - 認知症になった夫との日々の記録
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入院23日目・・・魔界への入り口

 わが夫、圧迫骨折で入院23日目。

 今朝、夫が「●美、大好きだよ」と、私の名前を呼んで言ってくれた。

 昨晩は、私の顔を見ても認識できず、誰か別人だと思って話すので、つい私もムッとなってしまったばかり。日によって、時間によって、認知機能が変動する。

 朝、自宅に猫の世話や家事をしに戻る際、夫をベッドの上に寝かせて(よく寝ていた)、看護婦さんらに声をかけて出掛けた。

 午前11時半頃、病院に戻ると、夫は車椅子に座って、ナースステーションにいた。
 看護師さんから「部屋の中で、ウロウロ歩いていたので、車椅子に乗せて連れてきました」とのこと。

 夫がベッドから一人では起きにくいように、ベッドをフラットにして出掛けたのに、一人で起きられるようになったのだ。

 ふと気がつくと、洗面台の上が妙にこざっぱりしている。
 洗面台の上に、洗濯洗剤やら畳んだタオルやらがめいっぱい置いてあったのが、なくなっている。
 あれ? 夫が整理をしてくれたのかな? 

 洗剤類は棚の上に移動し、タオルは紙オムツ等をしまってある、扉付きの棚の中にきちんと畳んだ状態で積んであった。

 看護師さんやヘルパーさんは私物に触ったりしないので、これは、洗面台の上が乱雑になっているのを見かねて、夫が整理してくれたらしい。

 日頃から、洗い物が流しに残ったままだと、洗って、食器棚の中にしまってくれる夫の面目躍如と言ったところ。

 夫は「痛い、痛い」と言いながらも、今日は、トイレまで私が手を貸して歩いて行った。手すりや手引きがない状態で歩くのは、痛みがあって、まだ無理らしい。

 トイレから部屋に帰ってきて、よろよろと夫はベッドの端に腰をかけ、

 あぁ~、腰が痛いなあ・・・
 これから、体調は良かったり悪かったりの波が繰り返すだろうな。
 大病にかかるかもしれない。波間のどこかに、「魔界への入り口」がぽっかり開いていて、そこに落ち込んでしまうかもしれない・・・


 と不安を口にする。

 大丈夫。「魔界への入り口」に落ちそうになっても、私が手を握って離さないから、
落ちたりしないよ。大丈夫だよ!


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プロフィール

アワキビ

Author:アワキビ
夫と2人暮らし。子どもはいません。
それに現在は猫1匹の家族。
夫、要介護5。アルツハイマー型認知症。生まれつき耳が聞こえない。
父は2018年秋に特養に入所。要介護4。毎週木曜日に実家へ介護タクシーで帰り、2泊3日。土曜日の朝、特養へ帰るという生活も、コロナ禍でずっと特養のみの生活に。特養での看取りも視野に。
母は要介護1で、認知症。弟家族と同居していたが、コロナ禍を期に、我が家に同居することに。記憶障害がだいぶ進んできていて、話したそばから忘れるが、身体は元気。

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