A4/Cクラス/3シリーズを徹底比較 ~輸入車プレミアムセダンの魅力に迫る~(1/4)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正・和田清志・小林岳夫
輸入車プレミアムセダンの魅力に迫る
2015年度(2015年4月から2016年3月)に日本国内で登録された輸入車(日本メーカー車を除く)の台数は約28万台であった。国内市場全体に占める比率は約6%にとどまる。ちなみに海外では、少なくとも30%程度は輸入車を買っていて、海外メーカーの組み立て工場も多い。
しかし日本国内に海外メーカーの工場はなく、輸入車の比率も低い。日本は自動車が普及した国の中では、異例と呼べるほど輸入車を購入していない。
輸入車が売れない理由は、機能と価格の両面で日本のユーザーに合った車種が少ないからだ。国内の販売状況を見ると、新車として売られるクルマの約37%が軽自動車だが、現時点でこのサイズの輸入車はない。
また軽自動車を除いても、売れ筋の国産車は5ナンバー車だが、輸入車は3ナンバー車が圧倒的に多い。車両価格が300万円以下の車種も少数にとどまる。
このほか輸入車では販売店も都市部が中心だから、売れ行きを伸ばしにくい事情がある。
とはいえ日本のユーザーが輸入車に閉鎖的なわけではない。クルマ好きの間では、輸入車が日本車と同等以上に話題になり、憧れるユーザーも多い。輸入車は販売台数が少なくても存在感は強い。
この傾向が売れ行きにまで表われているのが、アウディ A4/メルセデス・ベンツ Cクラス/BMW 3シリーズといったプレミアムブランドに属するドイツ製のセダン&ワゴンだろう。
メルセデス・ベンツ Cクラスは、2015年から2016年にかけて、1か月に1500台前後を登録した。BMW 3シリーズも1000台前後だ。この2車種には複数のボディタイプがあるとはいえ、登録台数はレクサスのISやGS、日産 スカイライン、マツダ アテンザなどを上まわる。クルマの良し悪しは販売台数だけでは決められないが、全幅が1800mm以上のセダン&ワゴンを買うユーザーは、日本車よりもドイツ車に魅力を感じるようだ。
逆にいえば、このサイズの国産セダンは魅力が低いともいえるだろう。
かつては国産セダンにも人気車が多かったが、1989年に自動車税制が変わって3ナンバー車の自動車税などが下がり、各メーカーとも海外向けのセダンを国内でも売るようになった。サイズも拡大したが、それ以上に商品開発の対象が日本を離れたことで、人気を下げてしまった。
この影響もあって、1990年代の中盤以降は、続々と発売されたミニバンと軽自動車に人気が移っていく。セダンは上級車種を中心に、売れ行きを一層下降させた。
そして海外向けになった国産上級セダンの多くは、ドイツ車を目指している。となればドイツ車風の日本車ではなく「本物」を選ぶのは当然だろう。なので高価格の国産セダンで堅調に売れるのは、日本市場を重視して開発されたトヨタ クラウンのみになった。
このようにドイツ車の高人気は、日本のユーザーとして一概に喜べない面もあるが、セダンを求めるユーザーには魅力的な車種がそろう。
そこで2016年2月に日本仕様もフルモデルチェンジを受けたアウディ A4、プレミアムセダンの代表として人気の高いメルセデス・ベンツ Cクラス、スポーティーセダンの主役ともいえるBMW 3シリーズの3車種を比べてみたい。
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