甘い物はそれほど食べない私です。
時々カフェで、また、お店でコースなどで出される場合は別ですが、家ではまず食べることがありません。
今日紹介の金沢市尾張町にある「Patisserie L'aube 花鏡庵」。
この場所は5年ほど前まで「金澤町家料亭 壽屋」というお店でしたが、2019年に閉店。その後、金沢市内などで飲食店事業を展開している株式会社OPENSAUCEと東京東麻布のミシュラン1つ星フレンチレストラン「Restaurant L'aube(レストラン ローブ)」でシェフパティシエを務める平瀬祥子さんが、別のお店でデザートの監修をした流れを経て、こちらのお店を彼女がオーナーとなり2022年4月にオープンさせています。
ちなみに「L'aube(ローブ)」とは、「始まりや夜明け、 誕生」を表すフランス語で、「自然が創造した美しさと、人が創造した美しさの絶妙なハーモニーを生み出すこと」を意味しているようです。
そして、オーナーである平瀬祥子さんは、ミシュランと並んで有名なレストランガイド「ゴ・エ・ミヨ」の2020年度ベストパティシエ賞を受賞。さらには一昨年TBSの情熱大陸でも取り上げられるなど、人気のパティシエなのです。
我々は、昨日紹介した「四知堂 kanazawa(スーチータン カナザワ)」でランチを済ませた後、近くのこちらで食後のお茶を兼ねてひと休みすることに。
時期的にクリスマスシーズンということもあって、事前に予約してありました。ちなみにカフェは13:00~,14:30~,16:00~の3部制となっています。
建物は壽屋さんの時ほぼそのままで、金沢町家の弁柄(紅殻)格子があるファサードがきれいです。
店内も、その時の内部をほぼそのまま活用していますが、濃紺のアクセントカラーが印象的。金沢の伝統をうまく残しながらモダンなインテリアに変貌しています。
まず、スイーツが入れられているケースがある所でオーダーと料金を支払います。ちなみにケースの中に置かれているスイーツはカフェでも頼むことが出来て、もちろんテイクアウトについてもok。
カフェスペースは、こちらの改装前の蔵がそのまま残されて蔵用の大きな扉があるスペースになります。
我々は外に面したカウンター席に案内されました。
メニューです。
これらはカフェ専用のメニューです。
平瀬さんは、金沢の古き良き文化や伝統からインスピレーションを受けてスイーツを作っているようです。
私が頼んだのは、シューケースにあった「加賀ブレスト(700円)」。
フランスにある伝統菓子の「パリブレスト」というお菓子を金沢の梅鉢紋をイメージしてアレンジしたものでした。
シュー皮の中には、棒茶とヘーゼルナッツ、そしてキャラメルの各バタークリーム二層仕立て。
さらにはピーカンナッツのキャラメリーゼも入っているようで、軽やかな味わいで上品な甘さ。5つのセパレートになっているので、一口で食べやすかったです。
ドリンクは「加賀ブレスト」に合わせて「加賀棒茶(550円)」にしました。
妻は「洋梨のファルシ 加賀棒茶のジュレ(1,650円)」を頼んでいました。
ファルシとは素材の中に別の食材を詰めた料理のことで、真ん中にでんと置かれた洋梨のコンポートの中をくりぬきキャラメルシナモンアイスが詰め込んでありました。
そして周りに加賀棒茶のジュレを散りばめ、洋梨のソースがかけられています。
私も一口食べましたが、洋梨のコンポートの甘さと加賀棒茶のジュレのコンビは、甘いのですが後口は爽やかでした。
妻のドリンクは「ベンガルティー(550円)」です。
メニューの中に書かれていたのは「シナモン・ローストチコリ・ローストキャロズ・バニラ・ショウガ・カルダモン・ブラックペッパー・クローブ・ナツメグなど様々なスパイス香る自然な甘み」と書かれていました。
こちらにも書かれている通り、のどぐろやいしる、棒茶など、石川県の素材をサブレに練り込んだ珍しいお菓子。友人夫妻も喜んでいました。
スイーツの世界には疎いのですが、金沢に東京のパティシエの感性が融合して新たな化学反応が起こることを期待します。ご馳走様でした。
Patisserie L'aube 花鏡庵(パティスリー ローブ かきょうあん)
石川県金沢市尾張町2-4-13
TEL 076-254-0903
12:00~18:00
Cafe
13:00~17:30(L.O.)
13:00~,14:30~,16:00~の3部制
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