「ビッグになって」というより「大人になって」の方が適切かもしれない。
あとネットでは「ナルシズム=悪口」と捉えられがちだけど、自分はそう思っていない。詩・歌詞に限らず、ナルシズムを基調とした優れた作品は文芸・映画・漫画などのいろんな分野でたくさんある。
「ニュータイプ」じゃなくて「ロキノン」だったかもしれないし、「月刊カドカワ」だったかもしれない。
また小室が後にトランスに傾倒した時期があったのは事実だが、小室ファミリーの音楽を総称して「トランス」と形容するのは時系列的にもたぶん不適切で、「ダンスミュージック」ぐらいの表現が妥当なのかな。
「ロンドンでイキってた」は悪口な気がする。すいません。
まるでFANKS全員がそう言っていたかのような書きっぷりだが、インターネットが普及していなかった時代に実際に「多摩ネットワーク説」を唱えていたのは、当時の同級生の「音楽とかバンドとかめっちゃ詳しい伊藤」しか見たことないので、客観的にはやや誇張気味かなと思う。
でも主観的には、CDめっちゃ買って聴きまくってロキノンとか音楽雑誌もたくさん欠かさず読んでバンドとかテクノとかめっちゃ詳しいと定評のあるあの伊藤がそう言ってたんだからたぶん合ってると思う。
「STILL LOVE HER (失われた風景)」 (スティル・ラブ・ハー うしなわれたふうけい) は、TM NETWORKの楽曲。作詞は小室哲哉、作曲は小室哲哉、木根尚登、編曲は小室哲哉。
アニメ『シティーハンター2』の第38話~第63話のエンディング・テーマとして使用された。また、2019年2月8日に公開された『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』では挿入歌・エンディングテーマとして使われた。
アルバム『CAROL 〜A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991〜』のCD盤の13曲目(アナログ盤DISC2の6曲目)、シングル『JUST ONE VICTORY (たったひとつの勝利)』の2曲目に収録されている他、宇都宮隆のベストアルバム『THE BEST FILES』にも収録されている。
2018年1月にはダウンロード数がゴールド(10万)を達成している。2015年にavexによりYouTubeで公開されたライブ動画は2020年末時点で200万再生を超えている。
(2023年1月12日のWikipediaより)
この曲を最初に収録したアルバム『CAROL 〜A DAY IN A GIRL'S LIFE 1991〜』は、他にも『BEYOND THE TIME (メビウスの宇宙を越えて)』、『SEVEN DAYS WAR』などの有名なタイアップ曲を含みつつも、実験的なコンセプトを貫いて創られた名盤。
『STILL LOVE HER』は作曲・編曲・アレンジともに、バラードというよりもTMネットワークが愛憎した(そうか?)フォークソングを、木根さんが手伝って80年代後半ナイズ・TMナイズ・小室ナイズした曲、と個人的には思っている。あの伊藤もこれには納得してくれた。
TVアニメ『シティハンター2』タイアップ用に創られた曲ではなく、発売済のアルバムの収録曲の中から『シティハンター2』のプロデューサーが選んだ、「後タイアップ」。
有名な名曲の割りに、カバーはそこまで多くない。
アルバム収録曲で、シングルカット時もカップリング扱いだったせいもあるのかもしれない。
また『STILL LOVE HER』というタイトルが「3単語の詩」とでもいうべきシンプルで美しいタイトルなので、洋楽を中心にタイトル被りしてる曲もたくさんある。「洋楽」ってざっくりした括りやな。なんかヒップホップでこのタイトルの曲が多かった。
iMusicサブスク入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
彩風咲奈は宝塚歌劇団・雪組の現役トップスター。
2021年のトップスター就任後の大劇場お披露目公演が『CITY HUNTER』の舞台化で、主役の冴羽獠を演じた。「冴羽獠」自体、ちょっと宝塚っぽい名前ね。
収録アルバムは舞台『CITY HUNTER』のライブ音源で、彩風は『GET WILD』も歌っている。獠本人が主題歌を歌えるのはミュージカルの強み。
宝塚歌劇の男役らしい、朗々としたミュージカル歌唱。
自分みたいな素人が聴くと宝塚のトップスターなんてみんな上手く聴こえるけど、観る人が観れば「歌が長所のトップ」「ダンスが長所のトップ」「芝居が長所のトップ」と個性が分かれるらしい。奥が深い。
宝塚歌劇の雪組と花組は、他にも『ルパン三世』、『るろうに剣心』、『ポーの一族』、『花より男子』などちょいちょい漫画・アニメの舞台化をやっていて、アニソン曲のカバーを探すとたまにトップスターのカバーのライブ音源に行き当たる、隠れアニソン常連。
『かげきしょうじょ!!』を舞台化してややこしいことになってみて欲しい。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
小室哲哉の曲は総じてイントロや間奏が長く、この曲もイントロが30秒以上あるため試聴プレイヤーがイントロで終わってしまって歌唱に辿りつかないw
iMusic上の表記は2016年の作品(アルバム)となっている。
アイドルだけあって(失礼)、あんま歌上手くないのかな(失礼)と一瞬思うが、聴いていくとサビのハモリがとても綺麗な、美しいカバー。
収録アルバムには他にも『初恋』、『あの娘ぼくがロングシュート決めたらどんな顔するだろう』など、いったい誰の趣味で選んだんだという往年の名曲を収録しててなかなか渋い。
ググったところ、2018年に解散とのこと。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
ググってもよくわからなかった人。音楽家で、コロナ禍にあたりYouTuberとして活動中とのこと。
iMusic上の表記は2020年の作品(アルバム)となっている。
前項と同じく、試聴プレイヤーをイントロ頭から流しているため、歌唱まで辿りつかないw
声質は自分は好きなタイプというか、小室哲哉本人が歌った時の声質に似ている。
アルバムは5曲しか入ってないが、小室が大好きすぎる選曲。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
日本のアニメ大好き侍なスウェーデンの音楽家、ラスマス・フェイバーによるアニソンカバー・ジャズユニット、でいいのかな?
以前、北欧のジャズバンドが『はじめてのチュウ』を演奏している動画を観た覚えがないかな? あの人たち。
上が歌唱なしバージョン、正直試聴だけ聴いてもどこが『STILL LOVE HER』なのかわからないぐらいジャズアレンジされている。下が日本のシンガーとコラボした歌唱ありバージョン。それぞれ2015年、2020年。
両方通じて、まさかのご陽気アレンジ。
多すぎるので列挙しないが、作品名リンクをクリックすれば見えるとおり両方ともアニソンカバーのフルアルバム。
ジャズの人はなんかこう、ずるいよな。かっこよくて。
iMusicサブスク入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
iMusic(試聴)上の表記は2010年の作品(アルバム)となっていて、アニソン・トランス・カバーのアンソロジーアルバム。
ググってもよくわからんかったけど、Acid=Stone Valleyはアニソンカバー中心のDJさんで、ボーカルはコラボしたhidekiさん、ということで良いのかな。
後から探すと「アニソンなんでもトランス化しよう」「ハウス化しよう」というのは定番というか、アニソン・カバーのジャンルの一つみたいになっている。そういう流行の時期があったんかな。
せっかくのしっとりしたバラードの名曲をトランスにせんでも、と思わんでもないけど、聴いてるうちに「あれ?なんか嫌いじゃないかも?」ってなった。
Still Love Her
- Kei Kohara + 星野奏子
- J-Pop
- ¥153
- provided courtesy of iTunes
iMusicサブスク入りしてないのでフルを聴くにはiTunesで購入要。
iMusic(試聴)上の表記は2009年、こちらは『WE LOVE TM NETWORK』と題された、TMネットワークのトランス?ハウス?なカバーのアンソロジーアルバム。
アンソロジーというか、「Portable」「Kei Kohara」のツーマン・アルバムという感じ。いいなこれ、アルバム買おうかな。
バラードな『STILL LOVE HER』をアップテンポにチャラくカバーしてますけど、ダンスミュージックを志向した小室楽曲との相性が良いのか、なんというか、原曲よりも「小室ファミリー」っぽいチューンw
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。
ググったところMEGさんはミュージシャン・ファッションモデル・デザイナーで、2015年より英国に移住とのこと。おー、『STILL LOVE HER』っぽい。
収録アルバムは2012年、アニソンカバーを含むフルアルバムで、このチューン自体、小室哲哉本人によるプロデュースらしい。他に小西康陽プロデュースの『ルージュの伝言』や、『もってけ!セーラーふく』、『TOUGH BOY』など。
いいなこれ、アルバム買おうかなって、サブスクで全部聴けるんだった。
なんか経歴やプロデュースされ歴を見てると超大物じゃないですか?この人?
って感じだけど、この曲聴いた感じはしっとりしたピアノアレンジに声量を抑えた素朴な歌唱ながら、
「合コンのカラオケで居た、全然本気出してないっぽいのになんか妙に歌が上手い女」
みたいな感じで好き。ショボい感想ですみません。
サビの後ろのコーラスも小室さんかなコレ。
木根尚登はTMネットワークのギタリスト。知っとるわ。の歌唱。
iMusicサブスクでフルバージョンが聴ける。2012年。
TMネットワークの曲は1/10ぐらい、アルバムに1〜2曲ぐらいが木根さんの作曲で「バラード担当」みたいなイメージがあるけど、『TIME PASSED ME BY』、『GIRL FRIEND』、『TELEPHONE LINE』、『1/2の助走』と名曲揃いで、アルバム一枚全部バラードw
『キネバラ』だしそりゃそうか。ファン投票での選曲とのことです。
ホント、バラード好きな人ですよねこの人。そして我々もそんな彼の創るバラードが好きだというね。
小室哲哉と同じく、木根さんも歌唱が技巧的に言えば上手いかっちゃ上手くはないんだけど、「あー、木根さんの声だー」という。『TELEPHONE LINE』とか宇都宮隆とどっこいぐらい好きかもしれん。
収録アルバム12曲中、11曲が木根さんによる作曲ですが、唯一の小室哲哉との共同作曲がこの『STILL LOVE HER』。
b.hatena.ne.jp
オリジナル。
あー実家のような包容力と安心感。
小室哲哉の曲でTMネットワーク以上のミリオンセラーを記録したボーカリストはたくさんいましたけど、結局、小室哲哉にとってのベストのボーカリストは宇都宮隆だったよな、という。異論は認める。
数々のボーカリストと比べると尖ったところのない、朴訥とした声と歌唱なんですけど、優しく郷愁を誘う、なんつかリアルタイムでノスタルジーというか、1小節で思春期の迷いがこもった「あの頃」に連れていく魔力を持った、時間が経てば経つほど評価される声というか。
ブログに動画を埋め込むと怒られが発生するのでリンクにしときますが、権利的に大丈夫なavex公式チャンネルの、ほぼフルのライブ動画を貼っとくので、あの頃に連れてってもらってください。
TM NETWORK / 「Still Love Her(from LIVE Blu-ray / DVD TM NETWORK 30th 1984〜 QUIT 30 HUGE DATA)」
小室さんと木根さんのバックコーラスも良いなあ。
と伊藤も言っていた。
aqm.hatenablog.jp