米国株の高配当ETFが気になる
米国株投資をしていると、グロース銘柄はもちろんですが高配当株にも興味が出てきます。
なにせ米国株には優良銘柄が多数ありますからね。
本記事では高配当ETF6銘柄について
- 組入れセクター比率
- 運用資産総額
- 信託報酬からみる、おすすめ高配当ETF
を比較していきます。
米国株の高配当ETFの構成セクターの違い:VIG・VYM・DVY・SPD・HDV・SPYDの6銘柄
米国高配当ETF6銘柄の組入れセクター比率 2018年10月版
米国株の高配当ETFを比べると、構成セクターの違いに驚きます。
一言で高配当ETFといっても、実はその中身は異なっているのですね。
そしてETFのメリットとして、商品内でリバランスをしてくれることが挙げられます。
2019年4月時点における、高配当ETFの構成セクター割合もチェックしておきましょう。
米国株の高配当ETF6銘柄;組入れセクター比率 2019年4月版
米国高配当ETFの構成セクターは、経時的に移り変わっています。
とはいえ各々のETFにおける特徴はつかめますね。
【米国株】配当ETFのセクター概要
金利上昇局面に強い米国株の高配当ETFは、VYMかもしれない
金利上昇に強いといえば、金融セクターがあります。
金融セクターは、預金者のお金をより高い金利で企業に貸し、その利ザヤが稼げます。
ですから長期金利が高いほど、利ザヤが大きくなるので金融セクターは有利になりますね。
しかしながら高配当株は金利上昇局面に弱い傾向があります。
困ったものですね。
金利上昇局面であえて米国高配当ETFを選ぶなら、VYMが良さそう。
VYMは金融セクターの割合が大きいからです。
将来のことは分かりませんが、高配当ETFを購入するならVYMが手堅いのだと思います。
米国株の高配当ETFの運用残高ランキング
2018年10月~19年4月にかけて、米国株配当ETFの中ではVIGの成長が著しいようです。
- VIG 304億ドル → 342億ドル
- VYM 222億ドル → 238億ドル
- DVY 173億ドル → 176億ドル
- SDY 160億ドル → 189億ドル
米国株高配当ETFの運用資産総額の比較 2018年10月
順位 | Symbol | Name | AUM |
23 | VIG | バンガード・米国増配株式ETF | $30,460,276.37 |
33 | VYM | バンガード・米国高配当株式ETF | $22,245,616.28 |
43 | DVY | iシェアーズ・好配当株式ETF | $17,375,796.39 |
47 | SDY | SPDR S&P 米国高配当株式ETF | $16,076,299.23 |
96 | SCHD | シュワブ・米国配当株式ETF | $8,221,188.30 |
2018年10月5日時点
米国株高配当ETFの運用資産総額の比較 2019年4月
順位 | シンボル | 名前 | 運用残高 |
21 | VIG | バンガード・米国増配株式ETF | 34,232,106 |
29 | VYM | バンガード・米国高配当株式ETF | 23,811,999 |
45 | SDY | SPDR S&P 米国高配当株式ETF | 18,917,983 |
48 | DVY | iシェアーズ・好配当株式ETF | 17,567,038 |
N/A | HDV | iシェアーズ・コア 米国高配当株 ETF | 7,139,800 |
N/A | SPYD | SPDR ポートフォリオ S&P 500 高配当株式 ETF | 1,577,900 |
2019年5月時点
米国株ETFの運用残高上位100銘柄のうち、”Dividend”と名前の付くETFをリストアップしています。
配当ETFの人気ランキングといっても過言ではありません。
注目したいのは、日本で人気が高い【HDV】がランク外となっていること。
設定が2011年と、日が浅いからなのかもしれません。
それでも世界ではHDV以外の高配当ETFが選ばれている事実は知っておきたいです。
米国株高配当ETFの株価をチェック
それぞれ、米国高配当ETFの株価とセクター比率を確認していきます。
セクター比率は2018年10月時点のものを転記しました。
VIGはバンガード米国増配株式ETF
セクター | VIG |
資本財 | 28% |
生活必需品 | 17% |
ヘルスケア | 14% |
情報技術 | 13% |
一般消費財 | 11% |
金融 | 8% |
素材 | 5% |
公益事業 | 3% |
エネルギー | 0% |
その他 | 0% |
電気通信 | 0% |
不動産 | 0% |
配当利回りはそれほど高くないですが、将来の分配金がどんどん増えていく可能性を秘めています。
かつて私は一般NISA口座でVIGを購入していました。
今でも保有しているので、定期的に分配金を受け取っています。
VYMは高配当ETFの代表
セクター | VYM |
金融 | 16% |
生活必需品 | 14% |
ヘルスケア | 14% |
資本財 | 11% |
情報技術 | 11% |
一般消費財 | 7% |
公益事業 | 7% |
電気通信 | 5% |
素材 | 4% |
その他 | 1% |
エネルギー | 0% |
不動産 | 0% |
バンガード社の低コストETFのひとつ。
インカム投資家から人気が高い米国株の高配当ETFです。
高配当なだけではなく、10年間の分配金推移をみるとしっかりと増配傾向が見て取れます。
私もVYMは好きで、米国株ポートフォリオのコアに据えています。
DVYは高配当ではなく好配当なETF
セクター | DVY |
公益事業 | 30% |
一般消費財 | 15% |
エネルギー | 12% |
金融 | 9% |
生活必需品 | 7% |
素材 | 7% |
資本財 | 6% |
情報技術 | 6% |
ヘルスケア | 4% |
電気通信 | 4% |
その他 | 0% |
不動産 | 0% |
公益事業セクターの割合が大きい事が特徴です。
設定が2003年であり運用残高が大きく、人気の高配当ETFとなっています。
一方で信託報酬が0.39%と、他の米国株・高配当ETFより高めなのが気になります。
SDYはS&P500を対象とした高配当ETF
セクター | SDY |
生活必需品 | 16% |
資本財 | 15% |
金融 | 14% |
公益事業 | 11% |
一般消費財 | 10% |
素材 | 9% |
ヘルスケア | 7% |
不動産 | 7% |
電気通信 | 4% |
エネルギー | 3% |
情報技術 | 3% |
その他 | 2% |
S&P1500のうち、20年以上連続して増配している高配当な60銘柄から成り立っています。
不動産セクターも組み入れられており、セクター割合のバランスは良好です。
HDVは日本で人気のシーゲル高配当ETF
セクター | HDV |
エネルギー | 23% |
ヘルスケア | 21% |
生活必需品 | 20% |
その他 | 9% |
公益事業 | 8% |
資本財 | 7% |
電気通信 | 7% |
一般消費財 | 5% |
情報技術 | 5% |
金融 | 2% |
素材 | 1% |
不動産 | 0% |
シーゲル銘柄を多く含む高配当ETFです。
エネルギー・ヘルスケア・生活必需品セクターに寄せています。
保有銘柄数は75程度と、それほど多くはありません。
SPYDは不動産セクターが多めの高配当ETF
セクター | SPYD |
不動産 | 23% |
公益事業 | 21% |
一般消費財 | 12% |
エネルギー | 9% |
生活必需品 | 9% |
情報技術 | 6% |
金融 | 6% |
ヘルスケア | 4% |
電気通信 | 4% |
資本財 | 3% |
素材 | 2% |
その他 | 0% |
2018年になり、インターネット証券経由で日本でも購入できるようになりました。
S&P500構成銘柄のうち、高配当な80銘柄の均等加重なETFです。
設定は2015年と、それほど日が経っていません。
米国株高配当ETFのおすすめは、信託報酬が低いVIG、VYM、HDV、SPYD
配当系ETFの信託報酬を比べると、大きな違いが見られます。
指数に連動するETFでは、低コストの方が望ましいですね。
信託報酬が安い、配当系ETF
- VIG
- VYM
- HDV
- SPYD
本記事で紹介したように米国高配当ETFといっても、比較したら中身が違う事に気がつきます。
ですから自分の好みに合ったETFを選んで投資をしたいですね。
まぁ、アセットという視点ではいずれも「米国株式」なので大きな差はないのでしょうが。
ちなみに私は、VYMとHDVが好みです。
そしてVIG、VYM、HDV、SPYDを保有しています。
以上、【米国株】高配当ETFの6銘柄、セクターを比較でした。
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