大阪地検一級検事の不破俊太郎はどんな圧力にも屈せず、
微塵も表情を変えないことから、陰で<能面>と呼ばれて
いる。新米事務官の惣領美晴と西成ストーカー殺人事件の
調べを進めるなかで、容疑者のアリバイを証明し、捜査資
料が一部なくなっていることに気付いた。これが大阪府警
を揺るがす一大スキャンダルに発展してー。
ー裏表紙よりー
大阪が舞台。
1つ目の事件では近所の女児の殺人事件に、かつて女児を
監禁した男が容疑者として浮かび上がるというもの。
男は否認しますが、印象は限りなくクロ。
結局この男は犯人ではないという結論に不破は達します。
事務官の美晴も呆気に取られるほどの鮮やかな不破の結論
だったのですが、なんでこの結論に達したのか私にはわか
りませんでした。
私、大事なところを読み落としている?
ここがもやもやしたまま次の事件へ。
男女2人がアパートで殺害され、容疑者として女性のスト
ーカーだった男が逮捕されます。
これも結局別の犯人が見つかるのですが、これは意外な人
物でした。
2つ目の事件はそれなりに過程が描かれているので付いて
いけましたが、やはり1つ目の事件が引っかかってしまい
ました。
不破の能面のように一切表情を変えないことについてもチ
ラッと過去の話が出てきますが、あまりにも人間臭さがな
さ過ぎに描かれているので感情移入もなかなかできません
でした。
美晴もなんとなくまだキャラが立っていなかったという印
象。
うーん、微妙でした。★