Trust and Will | sunset diary
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Trust and Will

信託と遺言

 

もっと早くに手を付けるべきだったんだけど、なんだか日々の生活に追われて手つかずのままだった。近年、近辺の友人や知り合いの死を目の当たりにし、しかもネット社会の恩恵で、会ったことのない方々の経験談を見聞きして焦ってはいた。

 

去年ノルウェー旅行の前にデンマークに少し寄ったのも、現地で弁護士と話したかったから。ウチはまだデンマークに借物件があって、収入がある故に銀行もあり、税金も払っている。毎年アメリカでのTax claim にはこれも申請している。もう一つ、ドイツでの退職を控えて銀行が残っているし、投資もここに眠ってる。日本は1995年に引き上げたときに退職金も年金もすべて生産してきたので何もない。

 

デンマークの物件はさっさと処分したいんだけど、オットが欲を出していて今売りたくないと。もうちょっとまってすべて清算してアメリカにお金を移す予定。私は配偶者としてデンマークの物件や銀行にアクセスはできるけど、いざというときに国をまたいで処理に翻弄させられるのはまっぴらごめんだ。ドイツにある投資もどうにかしたいけど、銀行はオットがリタイアするまでクローズできない。

 

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8月にアイスランドに行く前にこちらで弁護士(Estate Law) とのミーティングが入っていたんだけど、あちらの手違いでズームミーティングが行われず、変更に次ぐ変更でやっと今日第一回目のミーティングが行われた。事前にIntake Formっていって、こちらの家族構成から持ってる資産すべてをさらけ出して渡してあったので、それにそって質疑応答って内容だった。今日決めたことは

  • Wills
  • Trusts
  • Health care proxies and health care powers of attorney
  • Living wills
  • Financial powers of attorney

 

ウチは夫婦そろって外国人だけどグリーンカードを持っているからアメリカ市民と同じ待遇になるそうだ。不利なことはない。夫婦どちらかが死亡した場合、伴侶に財産が全て行き、両方死亡したら子供たち3人で3等分することに。ここに孫をいれると配当金に不公平が生じる(例えば息子たちは未婚)から「とにかく3等分」って主張したんだけど、「その場合、もし子供3人も死亡した時にお金の行方を決めてい置かないと国がお金をさしおさえることになる。孫に残したくない場合、チャリティーやどこかの施設に分配などをする人もいます」と。子供たちの行いが悪いからお金を残したくないって人もいるらしい。

ということで、バックアップのバックアップで孫を二人入れたけど、これらの名前は随時(毎年)変更可能らしい。

 

ウチは車が4台あるけど、どれも私かオット、個々の所有となっている。私の車は私の名前しかtitleに載ってないし、オットの車は彼の名前のみ。これをジョイント所有に変更した方が良いのか聞いたら、このままの方が良いと。お互いに何かあった時にジョイントだと、50/50の所有権になっちゃって、事後処理に時間とお金がかかるんだと。自分のみの名義の車があれば、それにしばらく乗り、相手の車を売る時の手順が楽なんだと。よかった、けがの功名だ。

 

次は子供たちがお金を受け取る時期。例えば私たち夫婦が明日亡くなった場合、次男はまだ22歳だけどここで遺産を受け取っても良いのかと。ウチの場合、次男の方が長男よりお金の管理は専門だからいま受け取ってもいいんだけどね。よくあるのが、三人兄弟だったら、一番下の子が大学卒業するまで待つとか、30歳になったら分けるとかするらしいけど、それしたら長男は40歳過ぎちゃう。ってことで、不動産のように処理に時間のかかる資産以外はすぐに分けてもらい、不動産は売買した時点で分与すると。

 

しかし、ここまでくると子供3人ってのは結構複雑化してくる。それは結婚するともれなく伴侶が付く。よそ者の彼らは欲がでて伴侶に入れ知恵してくるかもしれない。例えば長男は現金が欲しいから不動産をすぐにでも売って現金化したい。でも娘は「あと少しで金利が下がるから売り時をまって市場にだしたい」とか、絶対言い合いがでてくるはずなんだって。

 

私とオットとしてはシンプルにすべて3等分にって安易に思っていたけど、タイミングってのもあるのね。あと、一人っ子より二人、3人でって子供が増えると平等にってのが難しくなる。私たちの死後に子供たちの間がぎくしゃくするのだけは絶対に避けたい。

 

ミーティングが終わり、弁護士が私たちの挙げたリクエストを織り込んで2週間以内に180ページに及ぶ書類を作ってくれるので、娘に読んでもらってTrust とWillを煮詰める予定。来月末に私が日本へいく前に終わらせたい。

 

こんな事考えているけど、オットも私も早死にせずに長生きしちゃって自分たちで財産を食い尽くしちゃうかもしれない。財産残して子供たちが仲たがい~とか心配するほどのお金が残らないかもしれないけど、とりあえず弁護士にお願いしておけば安心かな。おそらく$4000近く払うことになるだろうけど、こうやって公式の文書に残しておかないと、死亡した場合に裁判所に差し押さえられちゃって、その支払いに年間$10,000、プラス弁護士費用が掛かるって言われた。コロナのせいでいろんなことが滞っているらしい。今じゃ裁判所で資産関連の事は2年かかるのはざらなんだと。

 

とにかくだ、終活の一歩を踏み出した。

人生終盤に差し掛かるといろんな手続きがあるね

 

 



因みにこの子の親権は次男、長男の順で。正式に遺言に入れないと、何かあった時に保護犬になっちゃうもん!