私服に着替えてもどった亀梨が
玲奈を自分の車に誘導する。
「じゃあ課長、玲奈さんをお借りします。」
「ああ、頼んだよ。玲奈も楽しんでおいで!」
信一は温かい目で二人を見送るのであった
「近くにキャフェテリアレストランが
あるのでそこでいいですか?」
「はい。」
玲奈達は好きなものを自由に選べる
ファミレスに向かった。
店につくと自由におかずをとり
席に持っていくシステムである。
玲奈はサラダと刺身と味噌汁白米をチョイス。
亀梨は天ぷら盛り合わせと
肉じゃがと豚汁、白米を選んだ。
「こんなところですいません。
洒落た店ってあんまりしらないんですよ。」
亀梨は割り箸を割りながら言った。
「いえ・・こんな店のほうが落ち着きます。」
「よかった!さあ、食べましょう。」
亀梨は天ぷらにがっついた。
(この人は本当に自分を着飾っていないわ)
玲奈は信一が気にいるのが
わかるような気がしたのだ。
一方、信一は他の場所で昼食を済まし
15時頃に自宅に帰宅した。
「あれ?父さん、玲奈ちゃんは?」
信一を出迎えた珠理奈は
玲奈がいないのを不信に思った。
「亀梨君とデートしてるよ。」
「え???デート!なんでよ!!」
珠理奈は血相を変えて信一に迫った。
「どうしたんだ、そんなに怒って?
大丈夫だよ。昼食にいっただけだから
おまえも心配性だな。亀梨君は大丈夫だよ。」
(やっぱり、父さんは
玲奈ちゃんと亀梨さんを
くっつけようとしているんだなあ)
「そうだね・・・亀梨さんなら大丈夫だよね。」
あんまり、突っかかると
変と思われるので
珠理奈は感情をおさえた。
珠理奈は自分の部屋で
玲奈が帰宅するのをまったのだ
だが、5時をまわっても玲奈は帰宅しなかった。
(まさか、亀梨さんとなにか・・・
いや玲奈ちゃんはそんなに軽くないよ)
18時を指す頃、車の止まる音をきいた
珠理奈は窓から外を覗いた。
すると助手席から降りて
亀梨と笑顔で話す
玲奈の姿が見に飛び込んだ。
(玲奈ちゃん、楽しそうだな・・・)
この時珠理奈は嫉妬と云う気持ちは生まれず
玲奈には違った人生も
ありなのではと思ってしまった。
(そうだよ・・・
私といてもいいことなんてなにもないし・・・
父さんも亀梨さんを
気にいっているならこのまま、
二人がつき合うのもありなのかなぁ・・・)
珠理奈は稲垣の夢を見て以来
玲奈の為にも身をひくことを
考えるようになっていたのだ。