「ドラゴン・オブ・ナチス」(2014)

 

ナチスが育てたドラゴンと連合軍の戦闘機が戦う第二次大戦映画をU-NEXTで観ました。

 

 

監督・脚本・撮影はマーク・アトキンス。予告編はコチラ

 

第二次世界大戦の北アフリカ戦線。ナチスのロンメル軍団が連合軍に攻勢をかけていました。ある日、敵情視察部隊が原因不明の高熱で焼き払われてしまいます。敵が動いた形跡はなく、襲撃理由が分からない連合軍。しかし、連合軍が極秘入手したフィルムから信じられない光景を目にします。ナチスがドラゴンを兵器に使用しているではありませんか。未知生物学者のグドルン博士によってを孵化することに成功したドラゴンはメス単体で繁殖することができて、そのドラゴンを思いのままに操るのはアーリア人金髪魔女軍団4人。彼女たちが奏でる歌声を合図にドラゴンは敵に襲いかかります。とにかく、そういう設定のようで、連合軍は太刀打ちできずに苦戦していました。そこで、連合軍は"ゴースト飛行隊"を結成。この極秘ミッションに召集されたのは、ロビンス中尉(スコット・マーティン)をはじめとした若手精鋭パイロットたち

 

さっそく出動したゴースト飛行隊は複数のドラゴンと空中戦を展開。首に撃ち込むと爆破するドラゴンの弱点を見つけるも、飛行隊もドラゴンと激突して爆破される痛手を負います。グドルン博士はロンメル上級大将に秘密兵器ドラゴンの破壊力を改めて自慢。一方でドラゴンがオスを産んだ場合、より狂暴なオスの破壊力を制御できない可能性も告白します。飛行隊は調査目的で撃墜したドラゴンを捕獲しようとしますが、ナチスに捕まってしまいます。ここで、彼らの前に現れたロンメル上級大将は意外な言葉を口にします。かつて、オスのドラゴンがローマ帝国を滅亡させてしまったこと。またオスが産まれてしまったら全ての現代文明が滅ぶ危険性があり、ナチスの世界征服どころではないこと。自分が(自軍兵器である)ドラゴンを抹殺できないため、敵である連合軍にその役目を果たしてほしいこと。解放された飛行隊は二度目の作戦を開始。ドラゴン絶滅に向けて戦いますが、地上に復活した伝説のオスドラゴンが彼らの前に立ちはだかって・・・というのが大まかなあらすじ。

 

原題は「P-51 Dragon Fighter」。ゴースト飛行隊が操縦する『P51ムスタング戦闘機』がドラゴンと戦う内容をそのまま表したタイトル。バカバカしくも血湧き肉踊る設定がそそります。すでにお腹一杯なのに、産まれたドラゴンの翼にハーケンクロイツの模様があらかじめ刻み込まれているというギミックも追加。オスのドラゴンに至っては見事にカラフルなデザインです。ナチスのために蘇ったとした思えない奇跡の産物ということにしておきましょう。ロンメル上級将校からドラゴンの住処となる要塞の地図をゲットした連合軍は、こっそり送り込んでいたスパイの魔女の手引きで潜入。地上部隊が要塞を占拠した後、上空にいるゴースト飛行隊が要塞に爆弾を撃ち込むという壊滅作戦に出ます。しかし、敵もさるもので、ドラゴンが戦闘機の落とした爆弾をキャッチして反撃。まあ、メスドラゴンの一行はなんとか殲滅に成功するも、最後に現れたオスドラゴンの驚異的なパワーに圧倒されるかと思ったら、玉砕覚悟のロビンス中尉の攻撃であっさり爆死。無事任務を遂行したロビンス中尉は、戦地で出会った微妙なルックスの看護師と結ばれてハッピーエンドとなります。画作りの貧弱さはどうしようもありませんが、十分に楽しめる一品でございました。