悩みがないというのは
幸せだと思いますか?
「悩みがないのが悩み」というのは
贅沢な悩みの代名詞のように使われたりもする言葉です。
けれど今日のテーマは
それとは違いう話です。
セラピーに訪れるクライエントさんには
さすがにあまりいないのですが、
セラピストになるための勉強をしにみえる方には、一定の割合で見受けられます。
セラピー技術を習得する際には、
まず自分のことをテーマに練習します。
つまり、自分のリアルな悩み事を何かひとつ挙げて、クライエントとなってその技術を学ぶのです。
こういう時に、
「何も悩みはないのでテーマを思いつきません」
とおっしゃる方がいます。
どんなささやかなことでも構いませんよ、
そんな大きな悩みでなくても。
ちょっと気がかりなことなどでも。
と言っても
「何も思いつかない」とおっしゃり
練習に困る方がいらっしゃるのです。
このような方は
「悩めない苦しみ」を抱えている
可能性があります。
もちろん100%がそうだとは言いません。
他の理由がある場合もあるでしょう。
けれど私の経験の中では、
セラピストになるための勉強をしに来る方には、
この「悩めない苦しみ」を抱えている方がわりといらっしゃいます。
「悩めない苦しみ」とは
「悩んでいる自分」に耐えられないために、悩むような状況を事前に回避してしまう状態です。
別の言い方をするならば
「悩まないように全力でコントロールしている」のです。
もちろん好き好んで悩む必要はありませんね。
でも、普通に生きていれば、悩むことってあるものです。
悩みが生じることで
自分の本当に気持ちに気づけることもあるし、
悩みを誰かに打ち明けることによって
他者から助けられたりすることもあります。
悩むことを事前に回避しようとすればするほど、
自分の本当の気持ちから目を背けてしまうかもしれませんし、
経験したことのないことへのチャレンジはしづらくなります。
確実にできると思える範囲内に行動を狭めてしまうでしょう。
限りあるエネルギーを
そのような回避行動に使い切ってしまうと、
それだけで疲れ切ってしまうということもあります。
「悩まないようにコントロールしている」人は
人の助けを得るという感覚を持てず
自力で何でもやらなければと思っている人が多いです。
「困ったときは助けを求めてもいい」
と思えるようになると
安心して困れる=悩めるようになります。
そのための最初の一歩は、
「何でも自分ひとりでやらなければならない」
といつかどこかで決めた自分に気づき、その時の状況に理解を寄せることです。
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