人間関係が苦手とおっしゃるクライエントの方はすくなくありません。
というか、ほとんどすべての方が、
何らかの形で「人とのかかわり」の中に苦しさや悩みを持っていると言っても過言ではないでしょう。
よく聞くバリエーションは次のようなものです。
- 人に気を使いすぎてしまう
- 人の顔色をうかがってしまうところがある
- 自分の言いたいことが言えない
- 人の誘いや依頼を断ることが出来ない
- 押しつけがましい人によく遭遇して困る
- 利用されていると感じて苦しくなることが度々ある
- 自分は誤解されやすいと感じる
- 分かってもらえないと感じる
- 人の輪に入れない感じがする
- 雑談が苦手
このような自覚のある人は、
結果「人といると疲れる」と感じるようになり、
人とのかかわりに苦手意識を持つようになります。
そこからは、ざっくりと二つの生き方に分かれるように思います。
人との関わりに悩みながらも
人を求めて生きるか?
あるいは
人とのかかわりを出来るだけ避けるように生きるか?
です。
前者の場合はだいたい人と頑張って関わると、疲れてしばらくは一人になりたくなる傾向があるようです。
後者の場合は
「徹底的に人とのかかわりを避ける」状態から、
「表面的にさらっと関わるが決して深入りはしない」というような適度に調整された状態まで、
その程度は様々です。
いずれにしても、
「人とかかわるのは難しい」
という苦しさが、心の奥にあります。
それは「適切に自己主張することが出来ない」ということです。
「自己主張」というのは
自分の気持ちや考えなどを含め、自分について語ることです。
人間同士は、互いに自分について語り合いながら、意思疎通を図り、相手を理解し、
親しくなったり、距離を置いたりと、適切な距離感に調節することが出来ます。
ですから逆に、
自分について語ることが出来ない
=自己主張が出来ないと意思疎通を図れないし、相手に理解してもらうことも出来ないし、
親しくなることが難しいのです。
自己主張に大きな問題を抱える原因としては、
乳幼児期の養育者との関係の影響が考えられます。
最初の養育者との関係の中で身に着けた振る舞いのパターンが、
その後の対人関係における振る舞いのテンプレートになるからです。
最初の養育者は
一般的には「お母さん」であることが多いです。
小さな子供の頃
自分がお母さんに気兼ねなく自己主張出来ていたかどうか?
考えてみるといいでしょう。
もし「気兼ねなく自己主張出来たとは思えない」
場合には、そこに、今の対人関係の難しさのヒントを得ることが出来ます。
そしてそれらは心理セラピーで紐解き
この記事の冒頭で述べたような苦しさは
どれひとつとっても
「生まれつきの性格」などではありません。
むしろ、ある環境の中で適応するための対処でした。
それらは改めて理解しなおすことによって、変えることが可能なのです。
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