■エルエ
11/2の夜に退院し、その後強制給餌と投薬を行っていたが、一週間経過してもあまり回復している様子が見られないため通院した。
状況としては、元気はそれなりにあるが、自力でペレットはほとんど食べず。
チモシーとオーツヘイは食べようとしているものの、あまり量を食べられているようには見えない。
うんちは一時期は小さいカケラが出るようになっていたが、下痢ぎみに戻ってしまい、量も少ない。
強制給餌は嫌がって暴れるため、危険なのであまり無理はできない状況だった。
先生にこの状況を相談して診察を開始。
体重を測ったところ、1.76kg で、以前より 200g程度軽くなっている。
ほぼ1割の減少。
食餌を取らずにまだ元気を見せているのは、元々体重に余裕を持っていた子だったからで、現在で体格に対して適正体重くらいかな、といったところと言われる。
つまり、これ以上の体重減少は避けたい、ということ。
食欲不振の可能性として口の中の状態を確認したが、変わらず異常は診られない。
触診をしたところ、基本的には胃は満腹の状態だが胃拡大は起こっていない。
つまり閉塞は発生していない。
かなり内容物の循環が悪いが、通っている以上、治療方針は今までと同じ強制給餌と投薬を基本とした方が良い。
ではなぜ、投薬をしてきたのに、ここまで回復が遅いのか。
先生自身の経験として、年に何羽か、唐突な消化不良で苦しむ子が通院してきて、同じような治療をするという話を聞いた。
それらの子は、中には持ち直したり、お月さまに逝ってしまう仔がいたりしたそうだけれど、その後の病理解剖などから腸炎が発生していたケースが数件あったと言われる。
同じく触診で、エルエの盲腸に固い何かがあるとも言われたが、これが炎症が発生した影響であるならば、この固いものの説明もできると言う事で一致する。
また、消化不良は腸内細菌叢が不調であることが原因である事が想定され、現在服薬している内容にも腸内環境を整える薬が入っているものの、それでは追いついていない可能性を指摘される。
なので、今後の治療方針として、腸内に炎症がある可能性を想定してステロイド剤ならびに抗生剤の投与と、腸内細菌叢を整える目的で生菌を含む整腸作用のある薬を追加して、今後の経過を確認することにした。
まずはこれらを与えて、また並行して強制給餌をして、どのような経過となるかを監視することとなった。
その後、それが効いたのか少しずつ回復の兆候を見せ始めている。