「野生の感覚や身体を取り戻そう!」
という考え方がある。
野生動物のような動きや感覚、
または、もうちょっと進んで
狩猟採集時代の人間の食事や生活、
身体活動を再現してみたり。
僕はそういうのが大好きで、
色々参考にしたり、実践もしている。
内なる野生を呼び起こすと、
生命力や活力が湧き、
感覚も研ぎ澄まされる。
しかし、
原始人や野生動物に近付くことが、
必ずしも健康的だとは思っていない。
純粋に身体の声に
耳を澄ませると、
動物のように
吠えたり暴れたり
したくなる時もあるし、
文化とか法律とか倫理とか、
全部無視して、
感情や欲求まる出しで、
ただその日その日を
衝動のままに生きたい!
そんな声も聞こえてくる。
もしも、
そんなふうに生きられれば、
きっと心身ともにもっとしなやかで
活力に溢れるだろうなって
想像したりすることもある。
でも、
実際は違う。
たぶん、
原始人や野生動物が、
今の人間社会の中で
まともに生きようとしたら、
ものすごくストレスだし、
すぐに
どっかおかしくなるだろう。
または、
原始人や野生動物にとっての
健康的な生き方を
現代の人間社会の中で
貫こうとしたら、、
危険な害悪とみなされて
速攻で駆除されるだろう。
もし野生的になれたとしても、
それで今の人間社会に対しての
ストレスが増えてしまったとしたら、
それは
「退化」ではないだろうか?
騒音とか人混みとか
電磁波とか臭いとか
化学物質とか温暖化とか、、
常識とかモラルとか
経済とか法律とか、、
世の中がどんどん
野生、自然から遠ざかっていくのは
ちょっとモヤモヤもする。
かと言って、
そういう世の中を憎んだって、
たぶん止められない。
「縄文時代だったら、、」
「もっと自然があったら、、」
なんて言ってたって、
時代は戻らない。
僕らは
近代化の恩恵だって
受けているわけだし、
生まれた時から
そういう環境でしか
生きたことのない僕らにとっては、
実際には、
それが無くなった方が
より生きづらくなるだろう。
僕ら現代人が
野生的であり続けるためには
現代人として社会に適応しながら、
内なる野生を生かし続けることを
両立させなければならない。
現代人以上、野生動物以上に、
身体や感覚を「進化」させなければ
ならない。
コンクリートに囲まれながら、
いかにしなやかな心身を保つか。
電磁波や騒音に囲まれながら
いかにリラックスし続けるか。
法律や常識やモラルに囲まれながら、
いかに自由と個性を発揮し続けるか。
それが、
進化した人間としての
健康であるための姿勢だと、
僕は考えている。
だから、
僕は今日も東京の真ん中の
コンクリートの部屋の中、
身体の声に従って、、
身体をしなやかに
伸ばしたり捻ったり、
激しく呼吸したり、
唸り声をあげたり、、
とっても野生的に
iPadでブログを書いている。
熱く語った割に
実際にやっていることが
あまりにも地味だけど
でもまあ、
そういうことなんですよ。
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