JA北海道女性協議会 会長
中川 苗保子
この記事は2021年12月1日に掲載された情報となります。
結婚と同時に就農して38年になります。
夫の両親も嫁の私を可愛がってくれましたが、高齢だったこともあり、体調が優れなかった夫の母は私が就農したのと同時に農業は引退。
初めての農作業に四苦八苦しながら家庭、育児と両立し、忙しい日々を送っていました。
そんな中、就農と同時に勧められて入った地区の若妻会は、良い気分転換の場になりました。
先輩たちに農作業の方法や子育て、料理や漬物の漬け方などを教えてもらい、楽しかったですね。
何より、仲間とおいしいものをつまみながらたわいのない話をしているだけで、「みんなも頑張っているから自分も頑張ろう」と力をもらえたものです。
女性の皆さんならきっと、そういう経験があるのではないでしょうか。
活動を重ねていくうちにJA空知女性協議会の会長、そしてJA北海道女性協議会の会長に推薦していただきました。
現在、女性組織の会員が減っています。
私が若い時から支えてもらった場、先輩から受け継いできた大切な場を守っていくために、魅力ある活動を行っていきたいと思っています。
今は食べ物を作っている私たちにできることの一つとして、こども食堂への食材の提供を始めようと動いているところです。
我が家は37歳になった息子に経営移譲してホッと一安心。
夫と息子と3人で、種子馬鈴しょを中心とする農業に励んでいます。
私が女性協議会の活動を続けてこられたのも、夫を始め家族の理解があってこそ。
夫は女性の地位向上に関する新聞記事などを見つけたら「これ読んでみて」と声を掛けてくれるなど、全面的に応援してくれています。
全道の女性たちのつながりを大切に、輪を広げていくためにできることから取り組んでいきたいです。
Profile
江別市生まれ、小学生の頃に家族で長沼町へ転居。看護師として働き、1983(昭和58)年に結婚と同時に長沼町で就農。現在、種子馬鈴しょと種子大豆、加工用スイートコーン、春播き小麦の生産を行う。2012(平成24)年JAながぬま女性部部長、2015(平成27)年JA空知女性協議会会長、2021(令和3)年JA北海道女性協議会会長に就任。そのほか、仲間と共に地域の加工場を利用し地元産の大豆、米を活用したみそ造りを行うなど精力的に活動している。