この記事は2024年2月28日に掲載された情報となります。
マイルドな酸味と程良い甘さ、ユニークな商品名で知られる「北海道日高乳業ヨーグルッペ」。地元では箱買いするファンもいるほどの人気ぶり。果汁を使ったバリエーションも増え続けています。
北海道日高乳業株式会社
札幌営業所 小野寺 智 所長(左)
品質保証部 製品技術係 門別 拓実 主任(右)
「地元のAコープでは箱買いのお客さまもいて、うれしいかぎりです」(小野寺所長)。
「ヨーグルッペを冷やしてアイスにする方もいらっしゃいます」(門別主任)。
日本の北と南でロングセラー
「北海道日高乳業ヨーグルッペ」はスーパーのチルド飲料コーナーの中でもひときわ目立つパッケージでおなじみ。スイスの民族衣装を思わせるスカート姿の女性が目印です。
インターネットで「ヨーグルッペ」を検索すると、宮崎県都城市の乳製品メーカー南日本酪農協同株式会社の同名商品もヒットしますが、それもそのはず。小野寺所長が次のように解説してくれました。
「当社の前身は1987年に南日本酪農協同(株)が北海道に生産拠点を作ろうとネスレ日本株式会社より日高乳業株式会社・日高工場を買収し設立した日高乳業株式会社です。3年後に現在の社名に変更しました。ヨーグルッペは元々、南日本酪農協同(株)の人気商品で、その流れを受けて1992年4月に北海道日高乳業版のヨーグルッペが誕生しました」
日本の北と南で愛飲され続けている姉妹品、それが二つの「ヨーグルッペ」の正体だったのです。
道産の生乳・ビート糖を使用
乳酸菌飲料に分類される「ヨーグルッペ」の製造方法は、原材料の生乳に独自に組み合わせた3種類の乳酸菌を入れて発酵させます。次に、できた発酵乳に砂糖や安定剤の天然多糖類ペクチンなどを混ぜたら、出来上がりです。
「乳酸菌は生き物。毎回同じ量・同じ時間で作ってもその日の外気温などに影響を受けやすいため、常に同じ品質を保てるよう細心の注意を払って発酵の微調整をしています」と門別主任は語ります。
こうした一連の製造工程は宮崎県でも北海道でもほぼ同じですが、大きな違いはやはり原材料にありました。「北海道日高乳業ヨーグルッペ」の生乳は、日高地区を中心とする北海道産。砂糖も道産のビートグラニュ糖を使い、北海道企業だからこそ作れるおいしさを実現しています。
「りんご」「白ぶどう」も開発
2022年に迎えた30周年の時は、数年前から挑戦していた新フレーバーの開発・販売を行いました。「可能な限り北海道産か国産食材を使うこと」をテーマに、道産の果汁を使った「りんご」や「白ぶどう」、北海道を代表するご当地ドリンク「ナポリン」とコラボした商品も期間限定で発売。国産の「温州みかん」や「和梨」と次々に新しい果汁味を発売しています。中でも絶賛の声が高かった「白ぶどう」は、南日本酪農協同(株)から「レシピを教えてほしい」とリクエストがあり、あちらでも好評販売中。開発に力を注いだ門別主任も胸を張ります。
「フレーバー展開を始めて、改めてヨーグルッペ本体の完成度の高さを実感しています。目標は〈オール北海道産食材〉で作るヨーグルッペです。ヨーグルッペとコラボしてみたいという生産者やJAの皆さんは、ぜひ当社にお声がけください。お待ちしています」