花き栽培の大敵「土壌病害菌」を微生物のチカラで攻略!
2024/10/08
有用菌+エサとなる微生物を配合した画期的なバイオスティミュラント資材「V-プロテクトG」は、野菜などの作物の他に「花き」の土壌にも適用できる。栃木県のトルコキキョウ園でその効果を大いに発揮していた。
土壌・根圏環境改善で
収量UP!
栃木県壬生町でトルコキキョウの施設栽培を行う「花優美」では、バイオスティミュラント資材「V-プロテクトG」を使用している。「近年の地球温暖化による気温の上昇によって、土壌病害菌の活動が活発になり、トルコキキョウの栽培に悪影響を及ぼしています。
2022年の栽培ではフザリウム菌由来の土壌病害が発生、最終的にハウス1棟で3600株が罹病し大きなダメージを負いました」(生産者の戸崎和磨さん)。
戸崎さんがフザリウム菌への対策に注目して農業展示会へ出向き、出合ったのが「V-プロテクトG」だ。土壌に混ぜると有用菌トリコデルマアスペレラム(F-288株)が増殖。土壌病害菌よりも優位な土壌環境を形成し、作物が病気にかかりにくい状況を作り上げる。有用菌は線虫に対しても生物的防除作用があり、地下部の線虫食害に起因する土壌病害の抑制にも寄与する。
2023年の栽培では思い切って殺菌剤・殺線虫剤による土壌消毒を省き、「V-プロテクトG」および有用菌胞子資材の「V-プロテクトサポート」を与えたところ、土壌病害の罹病株はわずか10株にとどまった。
そればかりか例年よりも葉が大きく根張りも優れ、2番花の採取量も増えた。2024年の栽培でもこの効果が再現できたため、ハウスで試験をしながら適用面積を広げる計画を立てているところだ。
ハウス内には赤・白・紫など色とりどりのトルコキキョウが咲き誇る。V-プロテクトGは従来の生産管理に組み込みやすかったのも導入理由の1つ。
花優美のトルコキキョウ対照表
土壌消毒 | V-プロテクトG | V-プロテクトサポート | 罹病株数 | |
---|---|---|---|---|
2022年 | あり | 散布なし | 散布なし | 3600株 |
2023年 | なし | 100kg/反を散布 | 定植直後と茎長20〜30cmの時点で100g/反を散布 | 10株(前年比0.3%) |
V‐プロテクトG
日本タルクとアグリバイオシステムが共同で開発した土壌改良材。病害菌に強い土壌環境を作る。有機JAS認証申請中。
有用菌トリコデルマアスペレラムF-288株と、そのエサとなる微生物を配合。補助的に「V-プロテクトサポート」を使うとより効果を発揮する。
取材協力
[花優美]
戸崎和磨さん
総面積1,800坪のビニールハウスで約50品種のトルコキキョウを生産。東京の市場への出荷をメインに、6〜7月は直売も行う。
第14回 農業WEEK(J‐AGRI)
●10/9(水)~10/11(金)
●会場:幕張メッセ
●ブース番号:21‐48
第22回 日比谷公園ガーデニングショー
●会期中の10/24(木)~10/27(日)に出展
●会場:日比谷公園
●ブース番号:28
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問い合わせ
日本タルク株式会社 アグリバイオ事業部
☎ 03-3257-3851
文/本多祐介
AGRI JOURNAL vol.33(2024年秋号)より転載
Sponsored by 日本タルク株式会社