美しい海と山、そして豊かな水田地帯を持つ柏崎市とはどんなまち?
日本海に面した新潟県のほぼ中央に位置する柏崎市は、東京からは高速道路で約3時間半。
人口は新潟県で6番目の約7万6000人。市には約42kmにおよぶ海岸線があり、海水の透明度は県内屈指のもの。「日本の渚百選」に選ばれた鯨波海水浴場をはじめ15カ所の海水浴場を有しています。
海上花火で有名な「ぎおん柏崎まつり海の大花火大会」は越後三大花火に数えられ、夏の風物詩となっています。水資源が豊富で、三つの河川が流れる平野は豊かな水田地帯。その南には登山やハイキングにぴったりな、米山、黒姫山、八石山の刈羽三山が並びます。海沿いのため大雪になることは稀です。
市内には大学がふたつあり、若者が活気をもたらしています。また、日本最大級の水球クラブもあります。
かつては石油の産地であり、現在は、再生可能エネルギーと原子力発電所が共存するエネルギーのまちでもあります。
国指定重要無形民俗文化財の「綾子舞」をはじめ、約450軒もの露店が並ぶ「えんま市」など、伝統がいきいきと暮らしを彩ります。美しい自然と、今につながる歴史があり、そこでは多くの市民が暮らしを楽しんでいます。
Uターンをしてふるさとで暮らす日々と、そこにある喜び
農業体験や農業研修の受け入れ先のひとつである農業法人(株)田村農産では、Uターンで柏崎市に戻った社員が活躍しています。祖父が兼業農家だった春日知代さんは東京の農業大学に進み、栽培を学んだあとで海も山もある自然の豊かな場所で暮らしたいと考え、ふるさと柏崎に戻りました。
Q 田村農産ではどのような作業をしていますか?
春日さん
米のほかにもカリフラワー、ブロッコリー、白菜、キャベツなどの園芸野菜もたくさん手がけています。
四季の移り変わりに応じて毎日の作業が変わるので、自分が自然と季節のなかで暮らしていることを実感します。
Q やりがいを感じる瞬間は?
春日さん
日々の作業を日誌で記録しているのですが、去年の記録を読むことで、できなかったことができるようになった、など自分自身の成長を実感しています。
Q 印象に残る思い出などはありますか?
春日さん
また、短期間の研修で40代の男性を受け入れたときには、耕運機で作業をする姿がいきいきとして、とても楽しそうだったことを覚えています。
高校の職場体験で来た生徒と農業大学校のインターンシップで再会して、うちでの作業体験がきっかけで農業を始めることにしたと聞いて、そのときもすごくうれしかったですね。
広い空の下の農場には、たくさんのふれあいや喜びがあります。
春日さんに、今後の抱負について語っていただきました。
「最初は知らないことばかりでまわりの人たちにいろいろ教えてもらったので、今度は自分が教える側になりたいですね。なんでも気軽に相談できる、とっつきやすい人でいたいです。」
地域性から可能性まで、柏崎で農業を始めたい3つの理由!
理由① 消費者や市役所など、地域と農業の距離感が近い
「出荷のためスーパーに行けば、どこで作ったんですか?と消費者の方が聞いてきます。生産地と消費地が同じ地域にあって、市役所から飲食店まで、自分たちを支えてくれる人や食べてくれる人の顔がよく見えるんです。小学校で子どもたちと一緒に私たちの作った食材を使った給食を食べたこともあります。みんなきれいにたいらげてくれて、うれしかったですね。」と語る春日さん。柏崎市では学校給食で地元の野菜を使用し、中学校で農業体験を行うなど、市民に身近な農業を実現しています。
農業機械はもちろん、農産物を商品化したときのパッケージデザインに対する補助なども迅速。なんでも気軽に相談できます。雇用型就農に対する補助金などの支援もかなり早い段階から実施していました。
まさに、柏崎市は農業を応援するまちなのです。
理由② なんでもチャレンジできる自然環境
雪国として知られる新潟県ですが、海が近い柏崎の積雪量はそれほどでもなく、雪深い地域と比べると耕作できる期間は長くなっています。稲作に従事しながら様々な季節の園芸作物を栽培することも可能です。
農業用ダムは3つあり、水源は豊富。海にも山にも近く、農業としてはなんでもチャレンジできる自然環境となっています。
理由③ 可能性に満ちたフロンティア
稲作については柏崎市の認証米「米山プリンセス」という地域を代表するものがありますが、園芸作物分野については、まだ「柏崎と言えばこれ!」というブランドがありません。農業に対する充実した支援があり、恵まれた自然環境があるため、地域のブランドとなる作物の登場が待たれています。
もしかすると、それはこれから就農する未来の農家から生まれてくるのかもしれません。
柏崎は、可能性に満ちた農業のフロンティアなのです。
農業体験や技術の習得、移住など、就農希望者への手厚いサポートが充実!
自治体職員の猪俣一真さん、山田さらさんが、柏崎市の移住や就農についての支援情報について教えてくれました。
柏崎市では、新規就農者に対して、柏崎市、新潟県(柏崎農業普及指導センター)、柏崎市農業委員会、JAえちご中越(かしわざき営農センター)で構成されるサポート体制で、農地確保支援、技術・経営指導、機械・施設等の確保支援、その他にも新規就農のステップに合わせたサポートをしています。
【STEP1】就農相談・農業体験支援
柏崎市では、窓口での相談はもとより、新規就農関係イベントへの出展や、オンラインでの相談も受け付けています。
新潟県と連携した事業では、新潟県農林公社が行う「農業・農村」体験研修受入制度を利用する方に、柏崎市内での農業体験・研修にかかる、宿泊費、交通費、燃料費の支援(補助)を行っています。柏崎市での移住や新規就農を検討するに当たり、ぜひご活用いただきたい制度です。
柏崎市で農業をはじめませんか(新規就農のステップのご紹介)
https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/sangyo_business/nogyo/nogyoshinko/30714.html
柏崎市農業体験・研修者等支援事業
https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/soshikiichiran/sangyoshinkobu/norinsuisanka/3_1/2/42551.html
【STEP2】新規就農とU・Iターン支援
柏崎市では市の認定を受けた認定新規就農者に対して、早期の経営安定を目的に、国の事業である「新規就農者育成総合対策(経営開始資金)」を活用しています。これは、最長3年間に年150万円を給付するものです。これまでに市内の多くの若手農業者がこの資金を活用し、地域の担い手として活躍されています。
また、市独自の支援で、U・Iターン者に対して、新規就農にかかる費用を最長3年間補助する「U・Iターン者新規就農支援事業」があります。
他にも、就農希望者を新たに雇用する農業法人等に対して資金を助成する国の事業「新規就農者育成総合対策(雇用就農資金)」を活用している農業法人に対して、さらに資金を上乗せする「新規就農者育成支援事業」を市独自で行い、どなたでも農業へ参入しやすい環境づくりに努めています。
柏崎市農林水産業費補助金新規就農者支援事業(U・Iターン者新規就農支援)
https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/soshikiichiran/sangyoshinkobu/norinsuisanka/3_1/2/6585.html
海・山・川、美しい自然にあふれた柏崎は、農村部と都市部が同じ地域におさまった、まさに、「洗練された田舎」。生産者と消費者の距離が近く、自分が育てた作物がどのように受け入れられるのかもよくわかり、やりがいにつながります。
柏崎には、環境にやさしい美味しいお米があります。チャレンジできる環境とそれを支える温かな人たちがいます。
柏崎での就農を検討されている方はもとより、柏崎に移住を検討されている方にも、ぜひ柏崎が持つまちの住みやすさ、農業の魅力を体験していただきたいと思います。
【問い合わせ先】
柏崎市産業振興部 農林水産課 農政企画係
TEL:0257-21-2305
Mail:norin@city.kashiwazaki.lg.jp
https://www.city.kashiwazaki.lg.jp/soshikiichiran/sangyoshinkobu/norinsuisanka/3_1/index.html