映画「キャラクター」は、菅田将暉とメジャーデビュー10周年で、俳優初挑戦の「SEKAI NO OWARI」のボーカルFukaseによるダークエンタテインメント作品です。
「20世紀少年」など数多くの浦沢直樹作品に携わってきた長崎尚志が、10年間温めてきたオリジナル脚本の映像化です。
キャストは、「花束みたいな恋をした」、「糸」の菅田将暉、「SEKAI NO OWARI」のボーカルのFukase、「ヲタクに恋は難しい」の高畑充希、「いま、会いにゆきます」の中村獅童、「罪の声」の小栗旬らがつとめる。
監督は、「恋は雨上がりのように」、「世界から猫が消えたなら」などの永井聡がメガホンをとる。
作品情報
製作年 : | 2021年 |
上映時間: | 125分 |
ジャンル: | サスペンス |
監督 : | 永井聡 |
キャスト: | 菅田将暉 Fukase 高畑充希 中村獅童 小栗旬 etc |
もし、売れない漫画家が、殺人現場で、殺人犯の顔を見てしまったら?
そして、その犯人の顔を漫画のキャラクターとして、作品を描いて売れてしまったら?
ありえないコンセプトで、後ろめたさを感じる漫画家と、その漫画で生きがいを得た犯人との共作?を描いた作品です。
Fukaseは、俳優をやるため、1年半以上前より、レッスンを受け、この作品に取り組んだそうです。
とても初めてのサイコパス役とは思えない演技は、この作品をダークな世界観にしてくれます。
古いですが、「踊る大捜査線 THE MOVIE」のサイコパス役の小泉今日子を感じました。
やっぱり、素敵な人気者がサイコパスを演じると、なにかギャップがプラスされるようでいい感じです。
あらすじ
漫画家のアシスタントをしている山城圭吾(菅田将暉)は、画力は高いが、お人好しな性格のためか悪役をリアルに描けない。ある日、圭吾はスケッチに訪れた一軒家で、殺害された家族と犯人(Fukase)の顔を見てしまう。圭吾は犯人をモデルにキャラクターを創り上げ、ついに売れっ子漫画家になるが、漫画をなぞるような事件が次々と発生。そして、犯人の男が圭吾の前に現れる。
引用:シネマトゥデイ
作品を見て感じたこと(ネタバレ・感想)
「先生だって人殺しを楽しんでるじゃないか」と両角(Fukase)が、山城圭吾(菅田将暉)に言うシーンがあります。
実際に人を殺さなくても、漫画の中で残虐に人を殺めるのって、恐ろしいことだと思います。
ラストで、両角に山城が馬乗りになり、襲いかかります。
山城は、漫画で人殺しを描いているうちに、いつの間にかリアルと漫画の区別がなくなったのかもしれません。
映画などは、子供に対してR指定があります。
恐ろしい映像を見続けるとリアルと映画の区別がなくなるから、R指定で、影響受けやすい子供を守っているのでしょう。
山城は、プロとしてのめり込みすぎ、殺人鬼の顔を持ってしまったかもしれませんね。
芥川龍之介の小説「地獄変」で、本物の人が燃える姿を描く絵師と重なりました。
山城が、ラストトライで、漫画家を諦めるシーンは、映画「花束みたいな恋をした」の麦(菅田将暉)を思い出し、少し心が苦しくなりました。
夢破れ、どん底な時、恐ろしい殺人と出会うなんて。。
本物になるって、恐ろしいことですね。
漫画をリアルに表現すればするほど、犯罪者に近づいていく。
山城みたいな人が良くて、優しい人物も本物を求めるために、自分の魂が人殺しと重なり一つになります。
何かに夢中になって、欲しい物を手に入れることはとても素晴らしいことだと思います。
でも、漫画の中で、自分が殺人鬼になってしまうのは、どうかとも思います。
私の勝手なモラルだと思いますが、ニュートラルな気持ちで、何ごとも冷静な気持ちで行動したいものです。
まとめ(おすすめ・考察)
山城が、自分のすべての過ちを正そうとするのは、とっても共感出来ました。
でも、冷静に考えると、自分以外の大切な人を守るため、自分の後ろめたさをなくすためともとれます。
正直、そんなことを考える自分が嫌らしくて、少し残念です。
しかし、山城のラストの格闘シーンを見ると、この殺人漫画を描いたことで、漫画の中で殺人を楽しんでいたのだと確信しました。
プロとしての行動で、妥協しないことは、大切ですが、自分を見失わないようになりたいものです。
何かをモデリングして、新しいものを生むのはとても楽しいと思いませんか?
この映画では、実際の犯人を漫画のキャラクターとして使い、リアリティを加速しています。
リアルだから納得感があり、引き込まれてしまいます。
ゼロから作り出されるものもありますが、実際にあるものをバージョンアップして、魅力的にしていくのは、どんな作品にもあります。
この映画では、実際の殺人犯と漫画の内容が共鳴して、お互いの過不足を補いながら、殺人というものをお互いの共同作業にしていきます。
二人が足りないものを補い二人で一人になる。
もしかすると、山城は、それを恐れていたのでしょう。
そして、自分を取り戻すために、両角に襲いかかった時、手を止めれなかったのかもしれませんね。
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合わせてみよう(関連作品等)
花束みたいな恋をした
ある晩、終電に乗り遅れた大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)は、東京・京王線の明大前駅で偶然出会う。お互いに映画や音楽の趣味がよく似ていたこともあり、瞬く間に恋に落ちた二人は大学卒業後、フリーターとして働きながら同居を始める。ずっと一緒にいたいと願う麦と絹は、今の生活を維持することを目標に、就職活動を続ける。
引用:シネマトゥデイ
ジャンル: | ロマンス |
監督 : | 土井裕泰 |
キャスト: | 菅田将暉 有村架純 清原果耶 細田佳央太 韓英恵 etc |
映画「花束みたいな恋をした」は、「東京ラブストーリー」などのドラマを手がけてきた坂元裕二のオリジナル脚本を、「罪の声…
ミュージアム
小栗旬が、いつものキャラクターと違う過激な作品にチャレンジした作品です。
沢村(小栗旬)は、犯人を追い詰めていくが、犯人の罠にはまり、究極の選択を迫られる。
ジャンル: | サスペンス、ホラー、アクション |
監督 : | 大友啓史 |
キャスト: | 小栗旬 尾野真千子 野村周平 丸山智己 etc |
罪の声
元社会部の新聞記者の阿久津英士(小栗旬)は、文化部でメディア向けの記事を書いていた。
昭和最大の未解決事件の真相を追うミッションを与えられ、犯行グループがなぜ脅迫テープに子供の声を吹き込んだのか不思議に感じていた。
京都でテーラーを営む曽根俊也(星野源)は、たまたま、父の遺品の中からカセットテープを見つけて、聞いてみると、そこには、自分の子供の頃の声が録音されていた。
その声は、お菓子製造メーカーを脅迫した未解決事件の脅迫テープの声だった。
事実を確かめるため、動き出すが。
ジャンル: | ドラマ |
監督 : | 土井裕泰 |
キャスト: | 小栗旬 星野源 松重豊 古舘寛治 宇野祥平 etc |
映画「罪の声」は、実際にあった昭和最大の未解決のグリコ・森永事件をモチーフにして、過ぎ去ったの事件によって、人生に影…
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