岩国商工会議所第14代会頭に本年3月就任いたしました。山口県はもとより中国地方初、全国515の商工会議所の中でも現職で4人目の女性会頭であるとのことです。私は「男女雇用機会均等法」の一期生、先人のご苦労のおかげで労働環境が整っていく中、社会人としての成長を実感できた世代であり、時代に恵まれ、人に恵まれてきました。
その私たちも還暦を迎える年齢になり、いよいよ次世代へこの恩恵をつなぐことが、これからのミッションであるという思いを結集させる必要性を痛烈に感じたことが就任の動機です。
私が生まれ育った岩国市は山口県東端部に位置するまち。北部の山間地から流れ出る母なる「錦川」の清流に育まれた豊かな自然に呼応するように城下町が築かれました。日本三名橋に数えられ、世界文化遺産登録を目指す「錦帯橋」を眼下に眺める「岩国城」とのコントラストは春夏秋冬、息をのむほどに美しく、下流に形成された三角州には工業商業が発展し、戦前は中心街となっていましたが、その地勢的適応力から、戦後より極東一の米軍基地が置かれるに至りました。南部には広大な蓮田(なすだ)を擁し、そこで収穫される「岩国レンコン」は贈答用に、また家庭では郷土料理である「大平」「三杯」「岩国寿司」などに欠かせない有数の特産品です。
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