2024/05/01 - 2024/05/01
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Pメテオラさん
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5月1日のメーデーに営業中だというのでサンマルタン運河の遊覧船に乗った。オルセー美術館下から出航し、修復工事真っ只中のノートルダムの脇を抜けてサンマルタン運河に入った船は、9つの閘門を通り抜けて27メートル上がり、2時間半をかけてラ・ヴィレット公園脇に着いた。水面からパリの下町風景を見上げるのも新たな発見。昔、渡った太鼓橋の下を通り抜けた運河めぐりの遊覧船にとうとう乗ったのだった。
- 旅行の満足度
- 4.5
- 観光
- 4.5
- 交通
- 5.0
- 同行者
- カップル・夫婦(シニア)
- 一人あたり費用
- 50万円 - 100万円
- 交通手段
- 船 徒歩
- 航空会社
- エールフランス
- 旅行の手配内容
- 個別手配
-
【目立たずパリ・カナール社クルーズ】
今回は定番のセーヌ川ではないサンマルタン運河クルーズで9つの閘門(こうもん)を上がる船旅を体験。運行するのは2社で、そのうちのパリ・カナール社:Paris Canal を選んでネット予約。シニア料金、1人20ユーロ也。オルセー美術館脇の橋の下から午前10時出帆。
ちなみに他社は、カノーラマ社:Canauxrama。遊覧内容や料金は50歩100歩。 -
私たちはセーヌ川からサンマルタン運河を遡上し、ラ・ヴィレットが終点の北行きの船に乗った。初めはセーヌ川を航行し、修復工事真っ只中のノートルダム寺院脇も通過。
「ま、オリンピック開会までには絶対に竣工しないね」ノートルダム大聖堂 寺院・教会
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振返れば、尖塔が姿を現わしたノートルダム寺院の美しい背面と、シテ島を挟んで分流する早春のセーヌ川風景が展開していた。
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【運河へ突っ込む】
サンルイ島を過ぎたあたりで船は左に舵を切り、サンマルタン運河:Canal Saint Martin へ入る。入口の信号が青に変わって道路下の薄暗い空間に突っ込む。 -
最初の閘門は、セーヌ川からバスチーユそばの「アルセナール」と呼ばれている船溜まり、もしくは造船所跡の水面に上がる地点。19世紀前半の建造なので、黒ずんだレンガ、コケの生えた壁面など、古臭い景色が眼前に迫る。あんまりきれいでない水が、どぼぼーーーー、と入ってきて船が、ゆっくり持ち上げられているのが分かる。最初なので、乗客の皆んなも興奮して閘門作業見物だ。
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【アルセナールとバスチーユの記念塔】
アルセナールには、たくさんの小型ボートやヨットが係留されていた。お金に余裕がある人たちだとパリの水遊びもできる。ガイドさんの説明によると係留場所確保は、およそ10年待ちだそうだ。バスティーユ広場 広場・公園
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遊覧船はバスチーユ広場の記念塔の真下あたりにあるトンネルを目指して微速前進。
写真のように、メトロ1号線西行きに乗ってバスチーユ駅で降りると、ホームの真下がアルセナールの水面だ。バスティーユ広場 広場・公園
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【サンマルタン運河の暗渠に入る】
サンマルタン運河のセーヌ川寄りは、運河にフタをしてトンネル状態にしてある。いまや観光ポイントなので、船が暗い場所に入ると濃紺のイルミネーションがともって、それはそれは幻想的。お客を飽きさせない営業方針が嬉しい! -
みんな幻想的なトンネル状の暗渠を静かに楽しんでいた。
明かりは、ところどころにあるマンホール状の穴から彩光。穴には金網が張ってあるので、脱出も侵入も不可。 -
【9つの閘門で27メートル上がり】
暗渠を出ると、船は再び閘門で水位調整。少しずつ、少しずつ上がって行くのが分かる。
閘門通過の所要時間のは、上下に関係なく1回だいたい10分くらい。船が2つの閘門の内側に入る、もやい綱を渡して安全確保。背後の閘門が閉じて、前方の閘門が開き始めると、水が、どぼどぼっと流入。水嵩が増すにつれて船がゆっくり、ゆっくり上がり始める、前方の水面と船が浮かんでいる水面がほど同じになると水が止まる、進行方向の閘門が完全に開いて船が前進するを9回繰り返すのだ。
この方式は、今ではパナマ運河が有名だが、日本にだってある。何でも世界最古のものを復元した埼玉県浦和市の見沼通船堀というところ。発想も原理も世界共通。 -
その間、船は動かず、水面の動きに任せるだけ、今回は、上がる場面を体験したが、逆の下がる場面はどんな感じかと興味津々。写真は、別の機会に太鼓橋の上から、閘門内で水位調節中の他社のクルーズ船を見たところ。
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閘門を上がって、上の水面に出たところ。まあ、この程度の鉄の扉をぴっちり閉めるだけで水がほとんどもれないのだ。休日の朝なので、お散歩の人たちが太鼓橋の上からのんびり船見物。
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観光写真や映画などで登場する太鼓橋はいっぱいある。デザインも数種類ある。2社合わせても1日4回くらいしか客船は通らないから、偶然、見かけたならば、そりゃ珍しいでしょ。
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運河沿いは、昔は荷下ろしの船着き場、いまは緑道を兼ねた小公園。近所の人たちが思い思いに休日の水辺にたむろ。大きな通りの角などには、5月1日限定の「すずらん売り」の素人屋台が出ていて、それなりに繁盛。
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【北ホテルとメトロ】
シニアの方、古いフランス映画が好きな人には知名度の高い「北ホテル:Hotel Du Nord」の脇も航行する。いまではホテルの外壁だけを残して、一帯は高級マンションへ衣替え。ガイドさんの説明に「へえー」、と写真を撮る人と、「何それ」、と無反応な人に二分。我らがマダムは後者だった。
「買い物以外、興味ないのかよ・・・・」オテル デュ ノール フレンチ
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最後の3つくらいの閘門は、立て続けにある。途中でメトロが頭上を通り抜ける場所もある。メトロ2号線のスターリングラードとジョレス駅の間だ。メトロに乗って北側の景色を見ていると、サンマルタン運河を跨ぐ場面が見える。今回は、いつもと反対に、船からメトロを観察した。
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【ラ・ヴィレット運河に到着】
9つ目の閘門を上がると、水路幅は一気に3倍くらいに広がって、サンマルタン運河から次のラ・ヴィレット水路(運河) Bassin de la Villete に入った。場所は19区の西南付近になる。再開発地区なので運河沿いには緑がいっぱい。セーヌ川の水面プラス27メートルの地点に到達だあ。 -
水路両脇の建物も新しく、カップルでも家族連れでも楽しめる水辺の雰囲気がいっぱい。船客たちも、景色が変わったので気を取り直して写真を撮ったり、立ったり座ったり。
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ラ・ヴィレットの水も、濁った緑色。パリのイダルゴ市長はオリンピック向けのPRで「セーヌでも泳げます、運河でも泳げます。ごいっしょにいかが」とマクロン大統領を誘ったそうだが、ガイドさん「とんでもねえ!」と一蹴。
家族でカヌー程度ならいいけれど、体ごと水に入る気には到底なれませんね。 -
船はしずしずとラ・ヴィレットを遡上。針金細工のような外観を持つ、多分ホテルの脇から水路の幅が狭くなる。さらに10分ほど進んだ場所が終点となる。
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【ラ・ヴィレット船着場に到着】
出航から2時間半。予定どおり、ラ・ヴィレットの公園沿いのモール前の船着き場に到着した。みんな蜘蛛の子を散らすように、どこかへ行ってしまい、5分もすると船の周りは無人。私たちも、向かいのモールの中で軽いランチ。飲み物入れて1人14ユーロでも円安なので2300円と、すごい金額。
「円換算は精神衛生に良くないのでやめようね」 -
ラ・ヴィレットは、倉庫や工場を移転した跡地に若い家族を意識したマンション、緑地、コンサートホールなどを作った再開発地区。パリ市民向けの場所なので、観光客はほとんどいない。若いカップルや子連れの家族がジョギングやお散歩。
ラ ヴィレット公園 広場・公園
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コンサートやお芝居は、たいてい夕方からなので昼下がりのコンサートホール:グランド・オール周辺はガランとしている。凱旋門もパリ、ここラ・ヴィレットもパリ。いろいろなパリを新たに体験して良かった。
了
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