マーラー 交響曲第9番 - 青山学院150周年特設サイト

わたしのとっておき

マーラー 交響曲第9番

グスタフ・マーラー

作品概要、あらすじ

50

人生50年と言われた20世紀初め、晩年50歳に差し掛かったマーラーが、楽壇での地位を失い、家庭の問題も抱え、苦悩の中で作曲した曲。また、ベートーヴェン以来著名な作曲家達が交響曲第9番を書くと亡くなるというジンクスを信じ、9曲目の交響曲には敢えて番号を付けなかった彼が、その後、持病も見つかり、自らの死を意識し、この10曲目の交響曲を第9番とし、実際、最後の完成された交響曲となった曲である。

人生って何だろう?と考えた人に。何か特別な時を迎えた人に。音楽に没入したい人に。

いつも聴くという曲ではなく、何か特別な時に、襟を正して心を研ぎ澄まして聴いてほしい曲。そこには人生の喜び、悲しみ、苦悩、激情、平安、惜別、諦観、天国への憧憬が美しいメロディーとなり描かれ、あたかも人の一生を俯瞰するような作品となっている。

青山学院中等部長

上野 亮

青山学院大学文学部卒

青山学院大学文学部教育学科卒業。同大学院文学研究科教育学専攻博士前期課程修了。同後期課程在学中より高等部社会科非常勤講師を務め、1992年より中等部社会科専任教諭、2021年度より中等部部長に就任。