2024.08.30 カテゴリ: 佐野洋子著
「ヨーコさんの言葉 わけがわからん」 佐野洋子著
「ヨーコさんの“言葉” わけがわからん」 佐野洋子 文 北村裕花 絵 講談社 2017年1月25日発行
大ベストセラー絵本『100万回生きたねこ』の著者、佐野洋子さんによるエッセイは、痛快で心を貫く言葉であふれています。
ヨーコさんの世界観にぴったりだと大好評の北村裕花さんの250点近いイラストも、オールカラーで収録。
第1話「神の手」は、芸術家やテニス選手のような神の手を持つ人と凡人の差を、意外な視点から分析。
第2話「言葉」では、芸能人から詩人、ヨーコさん本人まで、別れの言葉のオンパレード。
本作を読むと、別れの言葉はそんな軽々しく言ってはいけないと思うはず。
第5話「うるさいわね」。母子の関係は今やきれいごとが取り払われ、毒親呼ばわりされる始末。
そんなヨーコさんも母親への憎悪を赤裸々に綴る。がしかし意外な結末が。
表題作の「わけがわからん」はヨーコさんの夫婦観。
ヨーコさんがあっと驚く1+1じゃない夫婦の絆が語られる。
第6章「私はどちらも選べなかった」。バッグ選びで一生後悔するヨーコさんがいる。
第9章では、ヨーコさんの人生の終い方が描かれます。
第1作、第2作で寄せられた読者のみなさんの感想には、「友人や肉親に広めて、みんな、感動」「なんて奥が深いの」「重いテーマでも前向きなので楽しく読める」などがあり、あらためて本を味わって感じた思いが届いています。
その1 神の手
その2 言葉
その3 カラオケセットと井戸端会議
その4 お月さま
その5 うるさいわね
その6 私はどちらも選べなかった
その7 真二つの結婚
その8 わけがわからん
その9 二〇〇八年冬
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佐野洋子さんのエッセイ本は「役にたたない日々」朝日新聞出版 2008年5月出版の単行本を今年2月下旬に読みました。
絵本「百万回生きたねこ」の著者で有名ですがエッセイ本は初めてで読んで笑ったり驚いたりと何でも飾らず正直に前向きに綴る方だなあという印象でしたね。
2冊目に読んだのは「今日でなくてもいい」河出書房新社 2021年8月出版。
1984年~2009年までのエッセイが収められています。
「ほんとのこと言えば?佐野洋子対談集」河出書房新社 2013年4月出版 エッセイも対談もスカッとする語り口ですね。
クスッと笑えることから爆笑したり新鮮な驚きだったり印象強く残る言葉が多いですね。
「ヨーコさんの“言葉” わけがわからん」は佐野洋子さんの文に北村裕花さんの絵がぴったりですね。
佐野洋子さんが書かれたのかと思いましたけど。
何気なく開いて読んで見てるうちに元気になってくるという魔法のような本ですね。