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2024.11.24
カテゴリ:《 角田光代著 》
「方舟を燃やす」 角田光代著
2024.11.11
カテゴリ:《 宮本輝著 》
「灯台からの響き」 宮本輝著
2024.10.08
カテゴリ:《 未分類 》
「ミドルノート」 朝比奈あすか著
2024.10.03
カテゴリ:《 未分類 》
「神に愛されていた」 木爾チレン著
2024.09.16
カテゴリ:《 知念実希人著 》
「ひとつむぎの手」 知念実希人著
2024.09.14
カテゴリ:《 東野圭吾著 》
「ナミヤ雑貨店の奇跡」 東野圭吾著
2024.09.12
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「永い言い訳」 西川美和著
2024.09.08
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「朝が来る」 辻村深月著
2024.08.30
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2024.08.25
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「襷がけの二人」 島津輝著
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2024.11.24 カテゴリ: 角田光代著
「方舟を燃やす」 角田光代著
「方舟を燃やす」 角田光代著 新潮社 2024年2月24日発行
オカルト、宗教、デマ、フェイクニュース、SNS。あなたは何を信じていますか?
口さけ女はいなかった。恐怖の大王は来なかった。噂はぜんぶデマだった。
一方で大災害が町を破壊し、疫病が流行し、今も戦争が起き続けている。
何でもいいから何かを信じないと、今日をやり過ごすことが出来ないよ――。
飛馬と不三子、縁もゆかりもなかった二人の昭和平成コロナ禍を描き、「信じる」ことの意味を問いかける傑作長篇。
1967年生まれの飛馬が育った時代は、みんなノストラダムスの大予言を信じてUFOを待ち、コックリさんに夢中になった昭和のオカルトブーム真っ最中だった。
戦後すぐ生まれの不三子は文化的な生活を知らずに育ち、マクロビオティックの食事で子育てをしたのに、娘や息子とうまくいっていない。
高度経済成長期の日本に育ち、昭和平成を生きたふたりがコロナ禍の子ども食堂で出会った時、そこに生まれたものは何だったのか―。
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11月24日読了。
425ページと結構長かったですね~読後は終わったぁ~という感じで感動とかそういうものはない。
主人公はふたりで交互にそれぞれの視点で語られる形式。
安心安全な食事で子どもを育てたいと思うのはみな同じでしょうけど偏った食育は子どもにとって辛いよね。
この物語のように給食を食べずに弁当持参とか・・ちょっと行き過ぎの感もあるけど~ここまでの母親に育てられると子どもは自分で選択することができなくなるような気がする。まあ物語の中だけど(^^;)
何かを信じて生きてゆくのは生き甲斐とか~人生の目的?夢とか~生きる糧のようなものかな。
あんまり一途になり過ぎるとね~一生懸命なり過ぎると疲れますよ~なんて^^;
真面目に考えなくてはいけないけどね。改めて昭和平成令和の時代をしみじみ振り返りました。。
☆☆☆
最近は最高気温も20度を超えなくなりましたね~流石に半袖は着なくなりましたね~
慌てて長袖と入れ替えてやっと衣替え。。インナーもハイネックやタートルネックが多くなりました。
椎間板ヘルニアなんですけど~7月にブロック注射を打ちましたがこの頃また痛みが出てきましたね~(>_<)
神経をチクチクとね~何度かブロック注射を繰り返しているうちに痛みが取れる場合もあるんですかね~
個人差もあるようでぼちぼちいきましょう(~_~;)。。
2024.11.11 カテゴリ: 宮本輝著
「灯台からの響き」 宮本輝著
「灯台からの響き」 宮本輝著 集英社 2020年9月10日発行
板橋の商店街で、父の代から続く中華そば店を営む康平は、一緒に店を切り盛りしてきた妻を急病で失って、長い間休業していた。
ある日、分厚い本の間から、妻宛ての古いはがきを見つける。
30年前の日付が記されたはがきには、海辺の地図らしい線画と数行の文章が添えられていた。
差出人は大学生の小坂真砂雄。記憶をたどるうちに、当時30歳だった妻が「見知らぬ人からはがきが届いた」と言っていたことを思い出す。
なぜ妻はこれを大事にとっていたのか、そしてなぜ康平の蔵書に挟んでおいたのか。妻の知られざる過去を探して、康平は旅に出る――。
市井の人々の姿を通じて、人生の尊さを伝える傑作長編。
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11月11日読了。
ひとりの人間が生きている間に出会ってきた人たち。
もしその人に出会っていなかったらどうなっていただろうとか。
自分では気が付かなくても多くの人との出会いがあって今の自分があるんだろうと思う。
それだけに感謝しながら生きていかなければならないんだろうと思う。
主人公とその妻を通して人生の出会いの中で語れない時間もあるのだと。
生まれた時から完璧な人間なんていないですよね。真砂雄さんにとって蘭子さんは人生を照らしてくれる灯台だったのですね。
登場人物も多いのでゆっくり読み進めていきました。
じわじわぁ~っと押し寄せる波のように蘭子さんの優しさが人となりが大きく胸を熱くしました。
優しい気持ちの余韻に浸れる本ですね。
2024.10.08 カテゴリ: 未分類
「ミドルノート」 朝比奈あすか著
「ミドルノート」 朝比奈あすか著 実業之日本社 2023年10月2日発行
食品会社同期でワーキングマザーの菜々と愛美。
アロマデザイナーに転身した元同期の麻衣。
菜々たちと同い歳の派遣社員・彩子。
働くスタイルや活躍の場が異なる四人のアラサー女性は、新型肺炎が蔓延し、混沌とした時代の波に揉まれ、
変化を余儀なくされる。
焦りや不安、重圧のなかで、彼女たちが拠りどころにしたものとは!?
社会人同期として、同じスタート地点(トップノート)から歩み始めたのに、結婚、出産、昇進、転職など、
それぞれが別々の道を進んでいる――人生の「ミドルノート」で試行錯誤する女性たちは、この先どこへ向かうのか。
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10月7日読了。
4人の女性の人生のミドルノートを描いた物語でしたね。
香水の香りの変化を人生に置き換えて描くという趣向でした。
仕事、結婚、子育て~と4人の人生はそれぞれに続きますね~
繊細な心の描写にこれじゃあ疲れるわよなんて読みながら思いましたけれど~香水の変化のミドルノートというのはこういう繊細な時期なのかもしれませんね。
一生懸命に人生を歩んでいる時期なのかもしれません。
☆☆☆
やっと秋らしい気候になりましたね。今年の夏は本当に疲れましたね~😓
体調も気の持ちようで~と落ち込まないようにしています😅
今週は股関節のMRI を撮ります。患者さんが多くてやっとですかね。
進行を遅らせるためにはどうしたものかとね🤔寄る年波には勝てず~うう^^;
最近、2歳6ヵ月の孫くんが可愛いのね~癒しですよ😄
夫の菜園~夏野菜も茄子とゴーヤーが終盤~最近は毎日のように栗🌰🌰🌰
野菜のようにいきませんからね~糖分が多いいでしょ~😅
夫も夏の疲れがでてきてるような~
体調管理に気を付けないとですね。
皆さま、ご自愛ください。。。
2024.10.03 カテゴリ: 未分類
「神に愛されていた」 木爾チレン著
「神に愛されていた」 木爾チレン著 実業之日本社 2023年11月5日発行
若くして小説家デビューを果たし、その美貌と才能で一躍人気作家となった東山冴理。
しかし冴理は人気絶頂のさなか、突然、筆を断った――。
やがて三十年の時が経ち、冴理のもとに、ひとりの女性編集者が執筆依頼に訪れる。
「私には書く権利がないの」そう断る冴理に、
「それは三十年前--白川天音先生が亡くなったことに関係があるのでしょうか」編集者は問う。
「あなたは、誰かを殺したいと思うほどの絶望を味わったことってあるかしら」
――そして、この時を待っていたというように、冴理は語り始める。
高校文芸部の後輩、白川天音が「天才小説家」として目の前に現れてから、
全ての運命の歯車が狂ってしまった過去と、その真実を……。
希望と絶望、 羨望と嫉妬……
これは、ふたりの女性作家が、才能を強く信じて生きた物語。
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10月3日読了。
面白くて読みやすかったので家事の合間、一日で読了。
生きる希望であり尊敬していたのに素直に気持ちを伝えることができないまま時は経ち、誤解が生まれ思わぬ方向へと進んでいく様はえっどうして?と何度も思いながら読み進めていった。
そういう物語だからしょうがないけど(^^;
永い人生の中で誤解を招くことがないようにしないととんでもないことになるということですね。
2024.09.16 カテゴリ: 知念実希人著
「ひとつむぎの手」 知念実希人著
「ひとつむぎの手」 知念実希人著 新潮社 2018年9月20日発行
大学病院で激務に耐えている平良祐介は、医局の最高権力者・赤石教授に、三人の研修医の指導を指示される。
彼らを入局させれば、念願の心臓外科医への道が開けるが、失敗すれば……。
キャリアの不安が膨らむなかで疼く、致命的な古傷。そして緊急オペ、患者に寄り添う日々。
心臓外科医の真の使命とは、原点とは何か。
リアルな現場で、命を縫い、患者の人生を紡ぐ熱い医療小説。
第一章 選択の温度
第二章 外科医の決断
第三章 追憶の傷痕
第四章 命を縫う
エピローグ
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9月16日読了。
医療小説では「神さまのカルテ」を思い出しますがこちらも面白く読みました。
「神さまのカルテ」はシリーズでまだ3と0を読んでないので早速借りなければね。
☆☆☆
9月も半ば~いつまでも暑いこと~😓
先週大学病院に行きました。ブロック注射をしてから約一か月~経過報告とこれからの治療方針ということですね。
腰痛より股関節の方が悪いですね~来月股関節のMRI を撮ります。患者さんが多くて順番待ちです。
レントゲン撮影では手術するまではないということなんですけどね。
寄る年波には勝てずですからね~軽いストレッチぐらいしかしてませんけど~(~_~;)
ここ2,3年で2,3キロ体重がね~👆アップアップ😅 筋力低下で~股関節が痛いので自転車にも乗れないんですよ~W
図書館に行く時も四輪キャリーでね、これは旅行じゃなくても凄く便利ですね!もっと早く買えば良かったと思うくらいです。
足に掛かる負担をなくさないとね。
ウォーキングが出来ないので減量も難しいですね^^;
図書館で料理本も借りて見てますが、カロリーだけじゃダメなんですね~糖質制限しないと~
最近は食品のカロリーばかりじゃなくてたんぱく質や糖質の表示をよく見るようになりました。
料理もね、小麦粉におからパウダーを混ぜたりね。
たんぱく質はしっかり摂って勿論摂り過ぎないようにだけどね、やっぱり痩せない原因は糖質だわ('◇')ゞ
甘いのが好きだからね~でももうアイスクリームやめてヨーグルトにしましたよ。
ヨーグルトもスーパーで見れば色々ありますね~! 選ぶのが楽しくなっちゃいますよ😄
取りあえず2キロは減量しなくちゃね('◇')ゞ
2024.09.14 カテゴリ: 東野圭吾著
「ナミヤ雑貨店の奇跡」 東野圭吾著
「ナミヤ雑貨店の奇跡」 東野圭吾著 角川書店 2012年3月30日発行
あらゆる悩みの相談に乗る、不思議な雑貨店「 ナミヤ雑貨店」。
しかしその正体は……。5つの物語が完結するとき、人知を超えた真実が明らかになる。
目次
第一章 回答は牛乳箱に
空き巣を働き、逃亡中の敦也・翔太・幸平。逃走に使った盗難車が故障で動かなくり、3人は空き巣の下見に来た時に見つけたあばら家で夜を明かすことにした。すると、人が住まないあばら家なのにもかかわらず、真夜中に1通の手紙が投げ込まれた。
それは、自分の夢と恋人とのどちらを選ぶべきか、という内容の相談が書かれた手紙であった。
このあばら家は、昔、あらゆる悩みの相談に乗るという店主がいる「ナミヤ雑貨店」という店だったのだ。
今は誰もいない「ナミヤ雑貨店」に投げ込まれた相談の手紙・・・代わりに、3人が返事を書くことにした。
そして、この1通の手紙を通じて、3人は信じられないような体験をすることになる。
第二章 夜更けにハーモニカを
音楽の世界でプロとして活躍したいと願う克郎。
このまま夢を追いかけるか、それとも諦めて実家の魚屋を継ぐべきかを悩んでいた。
克郎は「ナミヤ雑貨店」に相談の手紙を投げ入れたが、その返事の内容は、夢を追いかける克郎を罵倒するものであった。
第三章 シビックで朝まで
妻を亡くしてから生気をなくしていた「 ナミヤ雑貨店」の主人・浪矢雄治。そんな雄治を再び元気づけたのが、他人の悩み相談を受けることだった。
雄治は、他人からの悩み相談に答えることに生きがいを感じていたのだ。
ところが突然、雄治はこの悩み相談を受けることを止めてしまい、「ナミヤ雑貨店」から息子・貴之の家に移り住むことにした。
雄治は何も語らないので、貴之にはその真意がつかめなかった。
第四章 黙祷はビートルズで
裕福な家庭に育った和久浩介。しかし、不幸は突然訪れた。父の会社の借金のため、一家で夜逃げすることになったのだ。
夜逃げすることに納得しなかった浩介は、「ナミヤ雑貨店」に相談の手紙を投げ入れた。
しかし、「ナミヤ雑貨店」からの返事は『夜逃げすることがどうしても避けられないことなら、一緒についていくべき』という内容であった。一時は納得して両親と一緒に夜逃げを決行したが、両親の姿に失望していた浩介は、一人で生きていくことを決意し、両親の元からも逃げ出した。ほどなく、浩介は家出人として警察に捕まったが、自分の素性は一切明かさなかった。結局、浩介は「丸光園」という児童擁護施設に預けられ、そこで新しい戸籍を取得して新たな人生を歩むことになった。
第五章 空の上から祈りを
「ナミヤ雑貨店」に隠れる敦也・翔太・幸平の3人は、最後の悩み相談の手紙を受け取った。
相談者は、昼の仕事と夜のホステスを掛け持ちしている19才の女性であった。その相談は、『お金を稼ぐために夜のホステスの仕事に専念したいので、昼の仕事を円満に辞めるためのアドバイスが欲しい』という内容だった。
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9月14日読了。
随分前の作品ですが読みやすく面白くてすらすら読めました。
スリリングなファンタジーというかこう言うストーリーは肩が凝らなくていいですね。
なるほど~こういう繋がりだったのね~と感心しきり。
暫くすると忘れるのでネットからあらすじをお借りしました↑m(_ _"m)
2024.09.12 カテゴリ: 西川美和著
「永い言い訳」 西川美和著
「永い言い訳」 西川美和著 文藝春秋 2015年2月25日発行 書き下ろし作品
「愛するべき日々に愛することを怠ったことの、代償は小さくない」
長年連れ添った妻・夏子を突然のバス事故で失った、人気作家の津村啓。
悲しさを“演じる”ことしかできなかった津村は、同じ事故で母親を失った一家と出会い、はじめて夏子と向き合い始めるが…。
突然家族を失った者たちは、どのように人生を取り戻すのか。
人間の関係の幸福と不確かさを描いた感動の物語。2016年本屋大賞4位。
*********************************
9月12日読了。
夫婦の形は色々ですけど~この物語は突然妻を事故で失った二つの家族の物語りです。
失って初めて気付くことのなんと多いことかと思う主人公。
繊細な心理描写がリアルで止まらず一気に読んでしまいましたね。
どんな夫婦でもいつもにこにこというわけではないでしょうし一緒に生活していれば踏み込まなくてもいいこともあると思います。
どんなことが起こるかは分かりませんからね。
今を大切に生きましょうと言うことですね。。。
2024.09.08 カテゴリ: 辻村深月著
「朝が来る」 辻村深月著
「朝が来る」 辻村深月著 文藝春秋 2015年6月15日発行
長く辛い不妊治療の末、特別養子縁組という手段を選んだ栗原清和・佐都子夫婦は民間団体の仲介で男子を授かる。
朝斗と名づけた我が子はやがて幼稚園に通うまでに成長し、家族は平仮な日々を過ごしていた。
そんなある日、夫妻のもとに電話が。
それは、息子となった朝斗を「返してほしい」というものだった―。
目次
第一章 平穏と不穏
第二章 長いトンネル
第三章 発表会の帰り道
第四章 朝が来る
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9月8日読了。
特別養子縁組での産みの親、育ての親の視点から語るそれぞれの心の葛藤を描いた物語。
出産を巡る女性の実情を描いた衝撃的な小説でした。
昔のTVドラマでこういうストーリーありましたね~金八先生だったと思います?
産みの親が幼過ぎる場合のとった特別養子縁組。幼かった産みの親の母性を感じながらいたたまれない感情が湧きました。
妊娠した娘のお母さんの複雑な気持ちは分かるんですけどね、娘を追い込んでしまったように感じて悲しかったですね。
・・・と言って娘が産んだ子供をどのように育てたらいいのか・・結果、養子縁組なんでしょうね。
子どもは親を選べない・・・。
この物語では育ての親が永い辛い不妊治療の経験がありました。40歳という年齢で養子縁組という方法で子どもを授かりました。
救われたのはこの育ての親のもとで育って良かったね!ということです。
幼くても産んだときは子どもと一緒にいたいと思ったのですよね。どうすることもできなかった幼いお母さんも二十歳となると子どもに逢いたくなりますね。
ラストは本当に涙が止まりませんでした。ほっとすると同時にこれから先はどうなるのかしらと思いながらあれこれ勝手に想像を膨らませて多分ああなってこうなって結果オーライこれで良しと(笑)
一口に子育ての大変さは言えませんが反抗期があったり~思春期ともなればね~色々と大変です~
2024.08.30 カテゴリ: 佐野洋子著
「ヨーコさんの言葉 わけがわからん」 佐野洋子著
「ヨーコさんの“言葉” わけがわからん」 佐野洋子 文 北村裕花 絵 講談社 2017年1月25日発行
大ベストセラー絵本『100万回生きたねこ』の著者、佐野洋子さんによるエッセイは、痛快で心を貫く言葉であふれています。
ヨーコさんの世界観にぴったりだと大好評の北村裕花さんの250点近いイラストも、オールカラーで収録。
第1話「神の手」は、芸術家やテニス選手のような神の手を持つ人と凡人の差を、意外な視点から分析。
第2話「言葉」では、芸能人から詩人、ヨーコさん本人まで、別れの言葉のオンパレード。
本作を読むと、別れの言葉はそんな軽々しく言ってはいけないと思うはず。
第5話「うるさいわね」。母子の関係は今やきれいごとが取り払われ、毒親呼ばわりされる始末。
そんなヨーコさんも母親への憎悪を赤裸々に綴る。がしかし意外な結末が。
表題作の「わけがわからん」はヨーコさんの夫婦観。
ヨーコさんがあっと驚く1+1じゃない夫婦の絆が語られる。
第6章「私はどちらも選べなかった」。バッグ選びで一生後悔するヨーコさんがいる。
第9章では、ヨーコさんの人生の終い方が描かれます。
第1作、第2作で寄せられた読者のみなさんの感想には、「友人や肉親に広めて、みんな、感動」「なんて奥が深いの」「重いテーマでも前向きなので楽しく読める」などがあり、あらためて本を味わって感じた思いが届いています。
その1 神の手
その2 言葉
その3 カラオケセットと井戸端会議
その4 お月さま
その5 うるさいわね
その6 私はどちらも選べなかった
その7 真二つの結婚
その8 わけがわからん
その9 二〇〇八年冬
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佐野洋子さんのエッセイ本は「役にたたない日々」朝日新聞出版 2008年5月出版の単行本を今年2月下旬に読みました。
絵本「百万回生きたねこ」の著者で有名ですがエッセイ本は初めてで読んで笑ったり驚いたりと何でも飾らず正直に前向きに綴る方だなあという印象でしたね。
2冊目に読んだのは「今日でなくてもいい」河出書房新社 2021年8月出版。
1984年~2009年までのエッセイが収められています。
「ほんとのこと言えば?佐野洋子対談集」河出書房新社 2013年4月出版 エッセイも対談もスカッとする語り口ですね。
クスッと笑えることから爆笑したり新鮮な驚きだったり印象強く残る言葉が多いですね。
「ヨーコさんの“言葉” わけがわからん」は佐野洋子さんの文に北村裕花さんの絵がぴったりですね。
佐野洋子さんが書かれたのかと思いましたけど。
何気なく開いて読んで見てるうちに元気になってくるという魔法のような本ですね。
2024.08.25 カテゴリ: 島津輝著
「襷がけの二人」 島津輝著
「襷がけの二人」 島津輝著 文藝春秋 2023年9月30日発行
激動の戦前戦後を生きた女性たちの大河小説
第170回直木賞候補作として選考委員から激賞!
全編にわたるユーモアが、高く評価された女性たちの大河小説。
裕福な家に嫁いだ千代と、その家の女中頭の初衣。
「家」から、そして「普通」から逸れてもそれぞれの道を行く。
「千代。お前、山田の茂一郎君のとこへ行くんでいいね」
親が定めた縁談で、製缶工場を営む山田家に嫁ぐことになった十九歳の千代。
実家よりも裕福な山田家には女中が二人おり、若奥様という立場に。
夫とはいまひとつ上手く関係を築けない千代だったが、
元芸者の女中頭、初衣との間には、仲間のような師弟のような絆が芽生える。
やがて戦火によって離れ離れになった二人だったが、
不思議な縁で、ふたたび巡りあうことに……
幸田文、有吉佐和子の流れを汲む、女の生き方を描いた感動作!
目次
再会 昭和二十四年(一九四九年)
嫁入 大正十五年(一九二六年)
噂話 昭和四年(一九二九年)
秘密 昭和七年(一九三二年)
身体 昭和八年(一九三三年)
戦禍 昭和十六年(一九四一年)
自立 昭和二十四年(一九四九年)
明日 昭和二十五年(一九五〇年)
*****************************************************************************
8月24日読了。
読み始めたら止まらなくなった。ラストの方では読み終えるのが寂しいくらいに感情移入してしまった。
登場人物の人となりの描き方に引き込まれたのかなと思う。
368ページの長編も飽きることなく読み進められた。
読後感もすっきり~まだまだ先が読みたくなるほどだった。
重い場面も結構あるのだけれど、なんだろう?すらすら読めて不思議な感じ。
読後しばらく千代と初衣の二人の余韻に浸っていた。