実業の世界 2009年07月30日
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2009-07-30 10:21

米国小売業のバイイング・パワー(1)

バイイング・パワーをネットで検索すると以下のような説明が出てくる。
 

商品取引で、買い手側が持つ購買力のこと。

小売業者が商品を仕入れる際、強い販売力を背景にメーカーなどから価格や仕入れ量などで有利な条件を引き出せる。

スーパーマーケットや家電量販店など、大量仕入れ・大量販売が可能な業態ほど効果が大きいとされる。
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大学の経営学でも、このように教えております。

私も、大学を卒業するまで、こんなものと思っていました。

 

そして、日本のビジネスでは、このようになっていました。

ポイントは「有利な条件を引き出せる」と言う部分です。

これは「沢山、買うんだから安くしろよ」とゴネる力です。

 

すなわち、バイイングパワー=ネゴシエーションなのです。でも、ホントにそうなんでしょうか?

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2009-07-30 00:43

バブルの代償

「国内向けに物を売るのと海外に物を売るのと、どちらが安全ですか?」

 

この答えは、海外の方が遥かに安全です。

 

・・・・であった。

 

これは、日本の支払条件が「人は信頼できる」を前提に作られているからだ。

 

だから、手形なるものが存在し、そのサイトは210日の台風手形まで有る。

その間に倒産されたら、代金か回収できず、相手が多量に買ってくれるお得意先だと連鎖倒産の恐れもある。

 

一方、海外のビジネスは「人間は信用できない」が前提である。輸出の時は、料金が振り込まれない限り、品物は送らない。あるいは、互いに間に銀行を入れて、金は銀行間の取引にする。

 

その結果、海外のビジネスに料金の取りっぱぐれはなかった。

 

ところが・・・・

2003年以降、鉄や石油資源を産する資源国の経済が伸びた。特にロシアである。

原油価格も、鉄鉱石も、銅も鉛も高騰したから。

一夜にして成金になった彼らは、日本から高級品を多量に買ってくれた。

 

この時、相手が金持ちだから大丈夫と思って、日本と同じ条件で商品を売ってしまった愚か者がいる。

商品を先に送ってしまったのだ。

 

誘拐事件の人質と金の交換と同じでしょう。

人質を解放したら、もう金は入って来ない。

これ、世界の常識よ。

 

去年の8月以降のバブル崩壊で、一夜にして成金は、もとの普通の人に戻る。

そして、「商品を手に入れたら、もう金払わんもんね」と、極めて普通の対応となった。

 

愚かである。

もはや回収は不可能である。

それも、大きな会社で、愚かな対応が発生している。

殺到する注文に目が眩んだのだろうか?

他社を出し抜いて、良い取引条件で勝負したつもりだったのか?

それがバブルの所産と気が付かなかったのだろうか?

 

いつでも頑固なまでに原則通りの対応を

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