また、↓の続き。8月の4週で4万6000円台まで下落。
鉄スクラップは自動車や家電の廃棄物等から回収される。
これらは耐久消費財であり、新品を売って、直ぐに廃棄されることは無い。
鉄スクラップが輸出できる水準になるのは経済が成熟しないと無理。発展途上国では、鉄スクラップは出ない。
鉄スクラップを供給できるのは欧州、米国、アジアでは日本のみである。
そして、需要があるのは経済発展期の国々である。
日本でも映画「キューポラのある街」(吉永小百合デビュー作)の頃は、鉄スクラップの需要は旺盛であった。
当時の小学生は、学校に行く時に、強力磁石に糸を付けて引っ張りながら歩き、鉄屑を集めたものである。
2002年以降の鉄スクラップ相場の上昇は、中国での需要増が要因であった。
それが、8月から下落を始めたのである。
映画「キューポラのある街」
1962年4月8日に公開された浦山桐郎監督の日本映画。
吉永小百合はこの作品でブルーリボン賞主演女優賞を受賞。
キューポラとは鋳物工場の鉄の溶解炉。溶鉱炉で真っ赤に溶した鉄を型に入れて鋳物にする。
この映画の背景に朝日新聞に騙され北朝鮮に帰国する人々の群れも登場する。
電車の中から手を振る少年は、その後、どうなったことだろう。
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