実業の世界 2007年04月28日
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2007-04-28 19:03

不二家の使用した牛乳は消費期限設定の必要が無い超高温殺菌牛乳であった

私は料理が趣味のため、食品にはこだわる。
牛乳についても、味覚の好い低温殺菌牛乳をかなり早くから飲んでいる。
ゴールデン・ウィークに以前、スーパーマーケットに勤務していた妹が遊びに来たので、牛乳談義から不二家の問題まで、話が盛り上がった。

海外では超高温殺菌のロングライフミルクが市場の中心である。
○UHT滅菌法 135~150℃で1~3秒
これは、超高温で加熱処理された牛乳を無菌状態の容器に充てんすることで、
未開封の状態では常温でも1ヶ月以上の保存が可能。栄養価についも通常の牛乳と変わらない。

ところが、日本人は「牛乳を常温で1ヶ月保存できる」と言っても信じない。
「そのためロングライフミルクは日本のスーパーでは売れない」とのこと。
妹によると「米国で牛乳と言えば、このロングライフミルクのこと」らしい。欧州でも半分以上がロングライフミルクである。

「料理やお菓子に使う牛乳ならロングライフで充分。1ケ月持つので日本でロングライフを安く売れば、便利だと思う」と妹。


それでは、日本ではどうなっているのか?
牛乳の中にいる菌は

①「非耐熱性の菌」と

②「耐熱性の菌」がある。
耐熱性の菌でも120度以上で殺菌すれば死滅する。
ただし、100度以上にぐらぐら煮るわけなので、味覚は落ちる。

栄養素に変化は無い。

料理に使う牛乳は、超高温殺菌で何の問題も無いが、加熱しないで飲むことを考えると、風味が重要なので殺菌のレベルを落とすことになる。

○超高温瞬間殺菌(UHT法)
 120~130℃で1~3秒

これはロングライフミルクと比較して、
殺菌温度を低くして(ロングライフは135~150℃)、
さらに殺菌時間を短くしている。
日本のスーパー等で売っている牛乳の殆どがこれ。
密閉容器の納まっていれば長期の保存できるので、消費期限は無い。
ただし、味は落ちるので目安として賞味期限がある。

○高温短時間殺菌(HTST法) 72℃で15秒
殺菌温度を72度まで下げ、時間を15分に延長。
ただし、耐熱性の菌は死滅しない。
殺菌効率は低温保持殺菌と同等である。
そこで消費期限が設定されている。

○低温殺菌(LTLT法) 62~65℃で30分
殺菌温度を65度まで下げ、時間を30分に延長。
病原菌などの非耐熱性の菌は死滅。
耐熱性の菌は残存する。
消費期限がある。
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低温殺菌牛乳は一部の味にこだわる消費者向けであり、価格も高い。
保存期間も短いので、スーパーでも、消費期限が近づく前に40%引きとか半額にして売り切ってしまう。

低温殺菌で残存する菌は、有害な菌ではない。
だから心配する必要はない。
しかし、これでヨーグルトを作ろうとすると、乳酸菌が牛乳の中に住む菌に負けてしまう。

妹によると、低温殺菌牛乳でヨーグルトを作ろうとした主婦が、
「この牛乳はおかしい」とクレームが付く例があるという。その場合は困るらしい。
「菌が多いんです」とは説明しにくい。

「乳酸菌が効かないのは、雑菌が多いからです。でも、それは無害なんです」という説明になる。

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それで不二家の問題である。
菓子に使う牛乳に、このように扱いがややこしい低温殺菌牛乳を使うはずがない。
常温での牛乳の味だけを求める必要はない。
さらに値段も高いし、消費期限が短いのだから使いにくい。
超高温殺菌牛乳を使うのが普通である。

ところが「消費期限切れの牛乳を使用」と大々的に報道された。
「何故だろう」と私も思った。
食品関連会社の殆どの従業員もそう思っただろう。

この謎が、不二家の「信頼回復会議」の最終報告書で明らかになった。

不二家埼玉工場で使用していた牛乳は、
UHT殺菌(超高温)であり、消費期限の表示対象ではない。

賞味期限表示の対象である。
そのままの状態で保存されていれば、
賞味期限内には風味が低下する事はなく、
賞味期限が過ぎても食中毒などの危険が生じる事はない。

この牛乳がワンウエイのポリ容器により搬送されていれば、製造日+7日の賞味期限であったが、(消費期限ではない)

ワンウェイ容器は使用したら廃却となる。
ゴミが多量に発生することになる。
そこで、使ったら、戻して再使用するリターナブル容器を使うことにした。
すると、容器を洗浄する過程で雑菌が入る可能性があることから、原料メーカーが製造部+4日の消費期限としたのである。


超高温殺菌なのに消費期限が設定れた理由は、容器の問題であった。

消費期限は4日であるが、運ばれてきた牛乳を直ぐに使うので、問題が起きなかった。
ところが昨年の10月に、シュークリーム以外の洋菓子を作るラインが頻繁にトラブルを起こし、
余った牛乳がシュークリーム工程に送られ、
これにより一時的なだぶつきが生じたのである。

この時に、牛乳に対する知識が不足している外部コンサルタント会社が
消費期限切れの牛乳の使用が頻発している」とレポートを書き、これがマスコミにリークされたので大問題となった。
「雪印の二の舞になる」との記述も、外部コンサルタント会社の作文である。

なお、この消費期限切れの牛乳の使用は、客観的な証拠により明らかにされたわけではないという。
消費期限の日の製造終了時に消費されていない牛乳が在庫として帳簿に残っていた。
・それを廃棄したという記録が残っていない。
・そのため期限切れで使用したと外部コンサルタントが推定した。
というのが実態である。

こうして謎であった「超高温殺菌牛乳なのに、何故、消費期限が存在したか」という謎が解けた。

製造日+4日は、リターナブル容器(通い箱)使用という特殊なケースに対応するため
便宜的に設定したリードタイムに過ぎない。

コンサルタント会社が指摘すべきは、
・牛乳のだぶつきを起こさないジャスト・イン・タイムの製造と原材料搬入の仕組みづくり
・材料メーカ-に製造日+4日の科学的根拠を求める
・ネックとなっている容器洗浄工程の除菌法の研究

等などである。

あまりに「度を越した素人コンサルタント」は、犯罪的というのが教訓である。

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2007-04-28 13:45

さすが産経抄ですね

▼昨年8月3日の夜、JR北陸線の特急車内で起きた強姦(ごうかん)事件は、
日本という国が抱える病巣そのものといえる。
若い女性の隣に座った35歳の男が、「逃げたら殺す」などと脅してわいせつ行為を繰り返し、
さらに車内のトイレに連れ込み、約30分間にわたって暴行したという。
▼トイレに連れて行かれる間、女性は恐怖のあまり声もあげられず、ただ泣いていた。
車内に居合わせた乗客は何をしていたのか。
男にすごまれて怖かったといっても、車掌に通報する方法はいくらでもあろうに。
味をしめた男は、その後も同様の犯行を重ねた。
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毎日新聞が一面で報じた「列車内強姦事件」の報道について、すでに多くの疑問の声が上がり、
それに比べると産経は「シンプルで脚色がない」と、好意的に評価されていたのに・・・・見事に読者を裏切りましたね。さすが産経抄です。

面白いのはIZAの編集部が「モラル、ホントに堕ちた・・・・」と、26日に記事への疑問がネットで大きくなっていることを伝えているのに、27日の産経抄はこれだもん。
たぶん、IZA編集部の担当者は、
これを読んで椅子から転げ落ちたでしょうね。

私も北陸営業所に行く時にJR北陸線のサンダーバードに時々は乗りますが、
この記事を読んだ時、
「これを書いた記者は、大都市圏の通勤電車と間違えてる」と思いました。
山手線のように一両の車両がオープンに見渡せるのなら、40人の乗客が「見て見ぬふりをした」と言う表現は理解できます。
しかし、2人がけボックス席のローカル急行では、
ボックス内のプライバシーは守られており、
座ってしまえば前に誰が乗っているのかも分かりません。
サンダーバードは加賀温泉郷等に遊びに行く特急でもあります。
2人(時として不倫カップル)、あるいは4人(同窓会など)でボックスの座り歓談するというニーズに合わせて作られています。

・殆どの乗客が気付かなかった。
・カップルの喧嘩だと思った。

と私は思います。

サンダーバードの説明は以下のサイトで>

http://www.jr-odekake.net/train/thunderbird/index.html

<記事への意見の一部>

https://my-mai.mainichi.co.jp/mymai/modules/weblog_isono108/details.phpωblog_id=371


<警察に電話した人もいます>
http://youmenipip.exblog.jp/

大阪府警淀川暑に電話して確認しました。捜査では乗客にそこまでの確認は取っていない。
「誰が乗ってたか分からんもんを調べれるわきゃおまへんやろ?」と関西弁で言われる始末。
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<結論>
・記事は警察発表だけで書いた。
・乗客へは取材していない。
・警察も乗客の話を聞いているわけではない(自由席であり、その時間に誰が乗っていたか特定できない。指定席でも同様だけど・・・)
・40人知らんぷり・・・は記者の妄想

報道の役割は事実を正確に伝えることにあります。
企業でもトップと中間管理職と平社員では見解が異なる事が良くあります。
「あの会社ではそういってます」
と報告しても「それは誰が言っているの?」と聞かれるのがビジネスの日常です。もっと広く情報を集めて報告する必要があるのです。
社長が全てを把握していることもなく、末端の一担当者が鋭かったりすることもままあります。
また、その逆もあります。

警察発表だけなら、シンプルにそう書くべきであり、
周辺取材もしないで、勝手な感想を付け加えるべきではない。
何処までが自分の意見か?
乗客はどのおように感じていたのか?
その中で「これだけは言える」という部分を明確にすべきです。

  1. 日本経済
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2007-04-28 12:45

台湾の青年に席を譲られて

電車に乗って、青年に席を譲られる時がいつかは来る・・・・・と思っていた。
それが、突然やってきたのでショックであった。
3月中旬のことである。
期末で忙しく、余り睡眠も取れない状況だったので、
「きっと疲れているように見えたのか」と思った。
青年は立ち上がり、何回も座るように薦める。
あまり断っても悪いので、3回目には座った。

それから青年は、友人と会話を始めた。
その段階で、台湾の青年であると分かった。

・・・ところが4月に入って、またもや青年に席を譲られた。今回はシルバーシートである。
そこに3人の青年が居たが、私が乗車すると、
1人がスット立ち上がる。
「私は老人ではないっちゅうに・・・・」
断るが何回も薦めるので、已む無く座る。
顔は日本人と同様だが、話をすると分かる。
やはり台湾の青年であった。
少し雑談して分かれる。
「先日、伊勢神宮に行ったら台湾の観光客が多かった。若いカップルも居た」
と言うような話をした。

外務省のデータによると(2006)
日本→訪台者数116万人(交通部観光局)
台湾→訪日者数135万人(入国管理局)

日本の人口は1億人、台湾は2287万人である。
人口が日本の4分の1である台湾から日本に来る観光客の方が、
日本から台湾に行く観光客より多いのである。

私は日本人からは席を譲られた事は無い。
まだ、老人ではない事が日本人には分かるからだ。

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