実業の世界 2007年04月25日
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2007-04-25 23:28

いまだにスターリンを絶賛するとは

鄧小平秘録が面白い。中国総局の伊藤正ボス、良い仕事です。はやく単行本にならないかな?

中国共産党はいまだにスターリンを絶賛し、
ゴルバチョフは裏切り者と言う認識。
やっぱり、そうですか。
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2006年夏、「居安思危」(治に居て乱を忘れず)と題したDVD(全8巻)が中国共産党内部で限定発行された。
中国政府のシンクタンク、中国社会科学院の「ソ連共産党興衰とソ連邦興亡」課題組(00年発足)の研究成果という。
ここには、
ゴルバチョフ氏が「言行不一致、風見鶏、二面派の典型」といった人格攻撃を含め、社会主義崩壊の元凶として描かれている。

一方、スターリン(53年死去)を絶賛、それ以降のフルシチョフ氏らソ連指導者は否定的に扱われている
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ゴルバチョフの影響で天安門事件が起きる。
これを徹底的に弾圧した鄧小平は、ゴルバチョフを「諸悪の根源」と否定する。

これを継承する中国共産党は世界の常識から著しくズレている。
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しかし・・・・
ゴルバチョフの後継者であるエリツィン。
ロシア最初の大統領は、クレムリンには埋葬されないらしい。モスクワ=内藤泰朗氏の記事を引用する。
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ロシア革命を主導したレーニンや血の粛清を行った独裁者スターリンらソ連の歴代指導者たちはすべて、クレムリンに埋葬されてきた。
指導者でクレムリンを支える礎石とならなかったのは、スターリン批判を行ったフルシチョフ氏だけだ。
同氏は死後、ノボデビッチ修道院に埋葬された。
エリツィン氏は、同修道院に埋葬される2人目の指導者となる。

同修道院は、ロシアで最も人気が高い17~18世紀の指導者、ピョートル大帝に刃向かった姉ソフィアらが幽閉、埋葬された悲劇の歴史を持つ。
ロシア史の「反体制派」。同修道院への埋葬は、そのイメージがつきまとう。
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今のロシアはオイルマネーでやたらと景気が良い。
しかし、工業は何も無い。
もともと軍需産業・宇宙開発では優れていたが、
民生産業は国営で競争力がなかった。
それが経済の自由化で根こそぎ倒産した。
ロシア人は、もう民生の工業に注力する気力も無いようだ。
欧州と日本から企業が進出しても、基盤となる素材産業・部品産業が無い・・・というより滅んだのだから難しかろう。
ロシア人をこんなに怠惰にしたのは、社会主義である。

下の写真を見て欲しい。
素晴らしく精巧な技法で造詣された建築物内部の回廊である。繊細さ、優しさ、気高さ、崇高さを、この廊下を歩けば感じることができる。
これらを作り上げる情熱が、当時は存在したのだ。
社会主義者が専制政治と非難したツアーの時代に、トルストイやドストエフスキーのような小説家、チャイコフスキー、ムソルグスキー、リムスキー・コルサコフのような音楽家が排出した。

しかし、社会主義革命以降は、文化果てる国になってしまった。
暴力革命を肯定する社会主義、共産主義の唯物史観が、全てを抹殺したのである。


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