実業の世界 2007年04月07日
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2007-04-07 11:30

何を優先すべきか?

親が育てられない新生児を匿名で受け入れる「赤ちゃんポスト」は、
慈恵病院ドイツでの実績などを参考に設置を計画し、昨年12月、熊本市に設置を申請した。
これまで国内に先例はなく、
厚生労働省は「許可しない合理的理由はない」と事実上容認したことから、市は5日に設置を許可した。
これに対し、
安倍晋三首相は同日、「お父さん、お母さんが匿名で赤ちゃんを置き去りにしていくということは許されないのではないかと思う」と強い懸念を表明していた。
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お父さん、お母さんが匿名で赤ちゃんを置き去りにしていくということは許されないのは当然だ。
これは犯罪である。

ただし、「赤ちゃんポスト」は
懸念する必要は無いと思う。
これは、江戸時代にあった「駆け込み寺」と同じで、
止むを得ない場合の緊急措置である。
「駆け込み寺」が出来たから、全ての女性が駆け込むわけがない。
赤ちゃんポスト」が出来たから、全ての親が子供を捨てに来るとは考えられない。

懸念を表明した・・・というのは、
「親は子供を育てたく無いのが本音。子供の虐待も多いではないか。このようなポストが出来たら、皆、子供を捨てに来るだろう。それが心配だ」・・・そのようにしか聞こえない。
この認識はニヒリズムそのものだ。

この記事だと、発言の後に「懸念を表明した」とあるが、これは記者が感じたことなのか、本当に首相が懸念を表明したのか? 真意が読めない。

親は子供を何よりも大切に思っている。
自分の命に代えても守ろうとするものだ。
・・・という基本認識は現在でも間違っていない。
圧倒的多数の親は、そう考えている。

そういう親が、自分の子供を捨てるのである。
それは罪である。本人が罪と感じている場合も罪。感じてない場合も罪である。
その罪は重いが、子供を殺す罪よりは、まだ軽い。

江戸、明治、大正、昭和初期と、
何らかの事情で子供を育てられない親が、
お寺の門前等に置手紙をして子供を捨てた。
今は、そうした貧しい時代でないのだから、捨て子は許されない・・・と言うのだろうか?
確かに生活は豊かになったが、心は貧しくなっている

堕胎は子供を殺す罪である。
パチンコに熱中して、子供を車の中に閉じ込めて殺すのも同様だ。

仏教では、堕胎、あるいは死産の場合、水子供養をする。
それは、人間は「仏になる修行のために、この世に生まれてくる」という考え方が基本にあり、
金銭欲、性欲、食欲など様々な煩悩に揉まれながら、
徐々に霊性を成長させて、最後は成仏するのである。
ところが水子には、こうした成長のチャンスが無い。
チャンスを奪われた水子の霊は、成仏する事ができず地上をさ迷うしかない。
輪廻転生が出来ずに、動物霊と同じように地上にとどまる。

鎌倉の長谷寺。ここには、供養された水子地蔵が大量に安置されている。その数は驚く程、膨大だ。
しかし、その地蔵様を良く見ると、それぞれに掛けられた前垂れは、新しい。
親が定期的に付け替えに来るのである。
そして、3月にはひな祭り、5月になれば鯉幟が飾られる。

多くの親達が死んでしまったわが子の成仏を祈り、
何度も何度も足を運んでいるのが分かる。

親が子を捨てるのは余程の事情である。
捨てられないなら、殺すしかないというギリギリの時に、その受け皿があってもおかしくない。
赤ちゃんの命を救う。
これをなによりも優先されるべきである。

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2007-04-07 02:28

自己啓発支援

以前は社員教育というと合宿の集合教育が中心だった。
バブル経済の最中には「地獄の訓練」とか「自己改造」とかが流行した時期もあった。
しかし、数日合宿して人間が変わる訳がない。
職場に戻れば、元の木阿弥である。

そこで、最近は集合教育をやめ、会社は社員の自己啓発支援に金を出すようになった。
自主的に勉強したい。研究したい。スキルアップしたい・・・という社員を支援するということだ。
自己啓発のための書籍の購入支援
社外の公開セミナーへの参加費支援
自己啓発のための特別休業制度

・・・・・等が一般的である。
良い仕事をしてもらうため環境を整えるのは会社。
チャンスは全社員に平等に与えねばならない。
努力するのは社員。
評価するのは会社。
ただし、会社が評価するのは、如何に学んだかでは無く、具体的な仕事の成果である。

中小というより零細企業に近い当社でも、
4月から資格取得のため1年間、休業する社員がいる。
これだけ長期の休業は、当社では初めてなので、給料をどうするかの規定がない。
そこで本日、役員会議で話し合った。

資格を取得したら当社を辞めるかも知れない・・・と心配する役員もいた。
その可能性は50%程度はありそうだ。
でも、もしそうなったら、会社に魅力が無かったということで、諦めるしかない。

結論として「社員が喜ぶような措置を取るべきだ」という社長の一声で、給料はほぼ現状どおりに支払うことになった。

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