yutake☆イヴの《映画★一期一会》 映画『赦し』☆赦される意味~夏奈のまなざし~
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映画『赦し』☆赦される意味~夏奈のまなざし~

キャプチャ


作品について https://www.allcinema.net/cinema/386574
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。

・夏奈: 松浦りょう   17歳の時、恵未を刺殺 懲役20年
克(恵未の父):尚玄   酒に溺れる
・澄子(恵未の母): MEGUMI


夏奈の減刑のための再審で、証人として
被害者の両親が出廷することになった。
母は新しい生活に生きていたが、父は赦せなさに満ちていたー

罪と赦し  ←気になるテーマです!
ポスターの松浦さんの“まなざし“が強烈に刺さり
いつか観たいと思っていました。


▼~▼内容にふれて雑談です。(ネタバレ!) 違うときスミマセン
▼▼▼

加害者・被害者とも未成年という設定は
絶賛!『息子のまなざし』を思い出させます。
その作品は、言葉少なに、唐突に終わりますが
安易な赦しや怒りに走らず
むしろ大きな愛に満ちた赦しを感じた作品です!


本作は、“再審“というのが、カギなのかもしれない。
1審から7年経ったという歳月の重みも
“赦し“には必要なのかも。

その設定のためか
どうも1審がザツだった印象です……( 一一)
ザツというのはアレですが
夏奈は、殺人という罪に委縮したのか
何かに恐れたのか
“犯罪の理由“を明らかにしなかったらしい……
そのためか、判決も、未成年に対する情状酌量なく
懲役20年になったらしい。
それを、今になって、弁護士が現れ
減刑させようということになったと。
(正義なのかお金なのかはともかく
再審しないと、話が進まないので(^^)/)

すると、ポイントは、夏奈が
同級生をメッタ刺しにした“理由“になってきます。

その前に――

どんな理由があるにせよ、愛する娘を刺殺された親は
怒りと悲しみが癒えることはない……………

両親=夫婦が、二人で手をとりあって
生きていくこともあれば
怒りと悲しみで、心身も生活も壊れてしまうことも…orz
妻(母)は、事件後、離婚・再婚し、新しい生活を始めたが
夫(父)は、失意と酒に溺れ沈む日を繰り返していた。
(けれど
立ち直れない父親を責める気にはなれません…orz)
違う人生を歩んだ元夫婦は、再審の証人のため
行動をともにすることに。

父は、娘を殺した犯人には、減刑どころか
一生、刑務所にいてほしいと思うくらいだから
減刑に反対するため、証人として意気込むが
母は、悲しみを蒸し返したくない気持ちが強く
裁判は、もうしてほしくない…………

再審に際し、夏奈は、減刑され
早く社会復帰することを望んでいたのだが
殺人犯である自分が
何事もなく“普通”に、社会に戻れるとは思っていない。
それでも、夏奈が社会に戻ることを願ったのは
自分だからこそ、自分がすべきこと
しなければならないことがあることを、確信していたからだった。

1審で語らなかった、犯行(殺人)理由について
夏奈は、直接、被害者の母親に面会し、話す機会を得た。
(その代わり、母親は証人をおりた)


予想されたことかもしれないが
夏奈は、被害者にいじめられていた。

夏奈は、気の毒にも、母子家族の母親に
虐待されていて、それをネタに
被害者を首謀者に、いじめられていた。
家でも学校でも、虐げられていた夏奈の怒りが
暴発し、メッタ刺しということになったらしい…………
(あとで父親も、面会し、そのことを知ることになる)

1審でなぜ夏奈が、自分の被害を語らなかったのかが
不思議だったのだが
直接、両親に話すのとは違って、裁判では
ほかの人にも、被害者の所業が知られることを
はばかったのかな………
“イジメっ子“の酷さが真実とはいえ
殺害したことへの償いの気持ちだったのかな……

娘に原因があったことを知れば
夏奈を、ただ殺人犯という目では見られないだろう。
夏奈もイジメ被害者であり
その娘を育てた両親も、罪の責任を負うものだろう。
(ちなみに夏奈の母は、賠償金支払い後、自殺している)

そして、この作品のいいところは
うちの娘が悪かったから、あなたを赦しますー
というような、私の求めていない安易な“赦し“に
落とさなかったところだ。

夏奈が、殺人の罪を悔いつつ
減刑~早期の社会復帰を望む理由を
父親に告げた。

それは、自分のような虐待・イジメに遭っている人たちが
自分のような罪を犯さないように、というのも含め
経験した自分だからこそ、力になれることがあるはずだから
というものだった。

それは、言い換えれば
夏奈個人への赦し、ではなく
赦される意味が、その先にあるーというような
感慨深いものだった…………………………


▼▼▼


罪とか赦しは、テーマが重いけれど
それでいて、さらっと、赦してほしくない……

松浦さんの意味ありげな“まなざし”を信じて
鑑賞して良かった!(^^)/





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