yutake☆イヴの《映画★一期一会》 2013年04月
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映画『ラストスタンド』★シュワさん、イイ復帰作になりましたネ(^_-)-☆

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/158928/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


アーノルド・シュワルツェネッガーの十年ぶり単独主演作☆ということだけで、楽しみにしていました☆


シュワさんは、アメリカ・メキシコ国境の、とある田舎町の保安官。
普段は、犯罪などない、のどかな町。
あるとき、ラスベガスで、麻薬王コルテスが、護送中に逃走。
ついに、シュワさんのいる田舎までやってきますが
通すわけにはいかんゾ!というシュワさんら数名は、必死にコルテス確保に努めます……

シュワさんと言えば、ハガネの肉体のアクションだよね、ということで
アクション復帰のみだけ、期待していました。
が、そうでもなかった。^^;

・冒頭は、UFOか!?と思ったほどの、ビュンッ!と速い自動車の登場。
・保安官シュワが、トラック運転手に、ダイナーで、世間話として、荷の中身をたずねる(職務質問)
・農場で、頑固じいさんの農夫が、殺される….

そんな、バラバラのモチーフのあとに、脱走犯の逃走劇が華々しくあるので
なにやら、複雑に絡んで、面白いものを見せてくれそうな期待が高まります。

シュワさんのアクション復帰と言っても、
面白く、かつ、スケールの大きなストーリー仕立て!

なにせ、脱獄犯が、麻薬王ですもん。
自分を逃がすことに懸賞金をかけるのではなくて、すでに、
お金と手間ヒマかけて、脱走の準備万端は、整ってます。

見せどころは、各自、お楽しみいただいていいのですが^^;
私は
1. FBIのボスが、フォレスト・ウイテカーだったこと
2. 麻薬王の逃走車が、超早の“ シボレーコルベット ZR1“←最速 時速400Km!
3.武器オタクのお兄さん♪


1.フォレスト・ウィテカー♪

:フォレストが出演していると聞けば、観たい食指が動きます(*^_^*)
この方の、なんとも憎めない味わい、哀しさのある微笑みが、ツボなんです。
今作では、FBIのボス。
脱走犯を取り逃がす、と言う失態の割には
どこまでも、上から目線は崩せない……^^;という役どころ。

いわゆる、キメキメのFBIでなくて、どこか緩やかな部分のあるフォレストだから
適役でした。けっこう、出番が多くて、良かった☆


2、シボレーコルベット ZR1

:クルマ大好き、速いの大好きな方は、コレ、運転してみたい~~~~!(>_<)
と思われたことでしょう。
麻薬王も然り。
牢獄生活のあとでは、自由の風を、ビュンビュン感じられるマシンに乗りたかったでしょう☆

始めは、さっそうと、ピカピカの車で、ゴキゲンな逃走ですが
とうもろこし畑での★絵になる追走劇★の頃は、傷だらけになってしまったかと……orz


3,武器オタクのお兄さん

:事件も何もない平和なところでは、武器なんて無いほうがいい、と思われますよね……
よけいな武器は、職質の対象ですよね……

でも、自称“武器の博物館“を持っていた、武器オタクお兄さんのおかげで
シュワさんの、後半の見せ場が出来ました\(^o^)/
その流れは、良かったと思います。

麻薬王の装備とは比べものにならない、年代もの的な武器かもしれないけれど
シュワさんの“にわかチーム”は、その結束力が“武器”だったようです。

シュワさんの手にかかったら、ターミネートだゾ!
と思わせる狙い撃ちも、グッド☆


~~~

やはり、シュワさんの主演映画を観たい!というファンの期待は大きいと思います。
でも、実際のところ、「OLD」と言ってしまっている、シュワさんの予告編もあり
どうなのかな…….とも思っていました。

アクションの見せ場も、復帰のシュワさんだけを見せつけるのではなくて
ひねりにひねったストーリーの面白さで、楽しませ(←練に練った脚本かと)
かつ
“最後のとりで“には、ばっちり、キメル!(*^_^*)


いやあぁ~~、シュワさん、気楽に観ればいいや、なんて思って失礼しました^^;
面白かったです。
イイ復帰作になりましたね。






テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『ジャッキー・コーガン』★ブラピのオーラと美学で成り立っている殺し屋

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/161225/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


『コズモポリス』も、専門家さんの高評価で観ましたが
これも、批評家さんの高評価で、鑑賞しました……

ブラピが出てるから~☆と思ってみると、
それなりに、違うかもしれないけれど^^;
それなりに、観てしまう作品かもしれません。

ブラピは、男前であることに安住したような、い・わ・ゆ・る・男前を演じていませんよね。
乙女たちからしたら、なぜ、そんなバッチイ姿にしてしまうの?(涙目)と思うような
汚れ役も演じてきました。

けれど、男前は、ボロボロのジーパンを履いても、渋さの光る☆男前になるように
ブラピの美形は、いつもそこにあるのです☆

原題『Killing Them Softly』
ブラピが、“優しく殺す“と言うのなら、ファンは、すでに悩殺されておりましょう♪

邦題の『ジャッキー・コーガン』とは誰???と思ってしまうのですが^^;
ブラピが、この“殺し屋“を演じることで、ストーリーの展開よりも
ブラピの役どころを、存分に見せるゾ!というムードを感じます。

そんなブラピの登場は、じらしにじらされて、だいぶ経ってからです。
“殺す“という目的が絞られてから、満を持して登場\(^o^)/

本当のターゲットのみならず、
ターゲットもどきも、生きてても、あとあと大変だろうから、死なせてあげる――
という優しさ?で殺すのですが
もし、『アウトレイジ』風なら、「ゴチャゴチャ言ってなんじゃないぞコラ!みんなまとめて殺すゾ!コラ!」
と言う感じなのかもしれません。そのほうが、スッキリ爽快系だったかも。

ブラピの見せ場となる殺しのシーンは、
♪「It's Only a Paper Moon」♪などをバックにして
残酷性を“ソフト”に、演出していたようです。


演出といえば、所々、オバマ大統領の演説が、シーンに割って入ります。

そういうアメリカ社会でのことなんだと言う背景を、物語るのか
あるいは、そうなるはずのアメリカという願望か……?
そんなアメリカ社会で、こんなこと(例:強盗)が表面で起こって
水面下では、こんなこと(例:暗殺)が起こっている……

優しさがあろうがなかろうが、殺しは殺し。
“殺し屋“は商売。
「アメリカは国家じゃない。ビジネスだ。」
それなりの対価は払ってもらわないと、ということ。

とすれば、このブラピ作品の対価は、如何に????^^;

これは、北野武監督作品でもなければ、タランティーノ監督作品でもなくて
失礼ながら、これは、監督名でいうよりも
やはり、ブラピ主演作品なのだ!と思います。

ブラピのオーラと美学で成り立っている、殺し屋像なんでしょう、たぶん……^^;









テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『藁の楯 わらのたて』★銘苅の怒 (めかりのいかり)


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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/160427/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



映画レビューしました(ネタバレ表示なし)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id344222/rid63/p1/s0/c1/


「懸賞金のかかった犯人を前にしたら、あなたはどうするか?」
という触れ込みより
「懸賞金ねらいから、殺人犯の命を守ることに、意味があるのか?」
に、惹かれて鑑賞しました。

大沢たかおさんが、終盤、“ドラマ“を見せてくれました。
このシーンで、好感度↑でした☆

藤原竜也さん)は、 容疑者・清丸を好演していました。
腹が立つほどの、“クズ”でした(>_<)が
面白く鑑賞しました。










テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『マリーゴールド・ホテルで会いましょう』★老体といえども生きているかぎり(^_-)-☆

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/161124/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



ジュディ・デンチ、マギー・スミス、ビル・ナイ…etc.
魅力的な人生の先輩たちが、インドのホテルで、余生を過ごすらしい……


このキャスティングに惹かれて、楽しみにしていました!
私が熟年だからか、身につまされつつ^^;
思う所ありありの作品でしたョ^^;


将来どうしますか?
私は、老人ホームに入所するのが夢です♪
誰かに看て頂いて、一日ボーっとしていたい……などと思っています。


けれど、老後はゆっくり、などと思っても、そうは行かないのかもしれないな……
電化製品や通信機器は、どんどん進化して、今でもついていけない私……orz
Wi-Fiがどうのと、冒頭のイヴリン(ジュディ・デンチ)の困惑は、他人事ではない….


頼みと思って信頼していた夫が、実は、多額の負債を遺していたことがわかったイヴリン。
年をとったら、過去の延長で暮らすものだと思っているふしがありましたが
ある日、突然、過去とはおサラバしなければならない事態が、老後にやってくる……


そんなイヴリンが、やってきたのは、高級のはずだった(!)マリーゴールド・ホテル。
“完成予想図“とは程遠い、廃墟のようなホテル……




こんなところに泊まることになったのは、イヴリンのほかには
・昔、住んでいたインドに還ってきて、することがあった男性。
・イギリスの病院では、手術の待機期間が長いので、手術目的でやってきた女性。
・夫に、“高級”な老後を要求していた妻と、その夫。
・もう一度、若かった日々を、楽しみたい男女……


たとえば
人生の秋冬にさしかかった人物を描いた作品には
主役が、強い関係性を持つ人と、強烈な出逢いをする(恋愛とは限らず)ものがあります。



クレアモントホテル
では、出逢った青年に孫のふりをしてもらいました。

ジュディ・デンチ&マギー・スミス共演の
ラヴェンダーの咲く庭で
では、出逢った青年に、息子のような恋人のような、特別な感情を抱きました。


この作品でも、もちろん、7人どうしの出逢いあり
現地の人との関わりもありますが
魂をゆさぶるような慟哭の出逢いではなく、自然体。
しみじみと、イイ関係での関わり方なので、すんなり入ってきました。


イヴリンの部屋の水道は、宿泊ゲストの男性が直してくれました。
ドアのない部屋は、プライバシーないですよね……
もし、完璧に設備が完備されたホテルなら、困りごとに声がけすることもなく、
関わりも薄かったかもしれません。


“困難“は無いほうが良いですが、人を結ぶものでもあるかな~とも思えます。


想いどおりにいかなければ、不平・不満もあるでしょう。
人生を振り返る年齢なら、特に、私の一生は何だったの!?と、ボヤきたくもなると思う。


けれど、途方に暮れそうなところに導かれてしまっても
キラキラ奇跡は起こらずとも^^;
ナントカなるさ~くらいには、なるんだな~と思えるのが、嬉しい☆


老後といっても、人生の終わりではないので、
老体といえども、生きている限り、現役☆
目の前の道を歩いていかないといけないんだな、と改めて思いました。
道がなければ、自分が、始めの一歩になろう!との気概も必要♪


しんどいかもしれないけれど^^;
生きている張り合いは、生きているかぎり、味わいたいですよ。
生きているかぎり、いつも、途中経過。
いつでも、その先には、満足や幸福の可能性はあるゾと☆


(マギー・スミスも、やはり、アノままでは終わらなかった(*^_^*))
このイイ表情には、品格を感じます♪)



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世間的には不評だったかもしれない『シェアハウス
これは、熟年女性が、今後を考えて、共同生活します。
全体的に、わさびの効かないゆるいトーンかもしれませんが、
それはそれで、私も、こんな老後を送りたいな……などと思いました^^;


『シェアハウス』のような感じかなと思った本作ですが
これは、パンチの効いた俳優陣と、インドという異文化の国が
スパイシーなコクと香りで、魅せてくれました☆


とにかく、老け込んじゃいられません(^_-)-☆




PS:インドの乗り物に、“満員”という語はないと……
ラッシュの高崎線・山手線の外にまで、しがみついて乗るような光景は、スゴイ…(>_<)










テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『リンカーン』★奴隷解放宣言のあとの“票田の掘り起こし”

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/161126/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


リンカーンと言えば、アメリカで奴隷解放宣言を行い、
のちに暗殺された第16代大統領ということで、有名です。


が、奴隷問題にからんだ南北戦争にしても
リンカーンの生涯にしても、複雑すぎて(>_<)
一生を描こうとすると、焦点がボケてしまいそう……




この作品は、リンカーンの亡くなる前の4か月・ある1点に絞って、見せてくれました。

それは、大統領2期目のリンカーンが、“永続的な奴隷制度の廃止”を盛り込んだ修正案を、議会で可決させること。
それ以前に、奴隷解放宣言を行っていても、宣言しただけではダメなんで。

上院で通過しても、下院では、可決する票が足りない。
けれど、ヒーロー・リンカーンは、お金で買収はしません。
では、どう、票田を掘り起こすか?
そこには、色々な策略や思いがありました。


内容にふれて、雑感です。


▼▼▼

リンカーンは、インディアンには厳しかったとされますが、ここでは割愛。
正義感・人間愛の強い政治家であります。

弁護士であるだけに、法律の微妙な文脈にも、注意を払います。

合衆国から脱退(!)し、敵対したとはいえ、
南軍は、“敵国“ではないので、国に対する扱いはできないなど……

奴隷制度廃止は、リンカーンの悲願。
とにかく、修正案を可決させるのだ!との“信念”です。

その“信念“の強さというか、あり方について、説得力あったのは
強力な奴隷廃止論者タデウス・スティーブンス(トミー・リー・ジョーンズ)との
“方位磁石”の話でした。

~~磁石は北という進むべき方向を示してくれるが、途中経過は示さない~~

黒人参政権まで踏み込んで、黒人の人権を確保したいスティーブンスも
リンカーンも、同じ共和党。めざすところは同じ。
けれど、いきなりゴールを提案しても、人心がついてこなければ、1歩も進めません。
だましダマシ、連れていかなければ、目標にはたどり着けない……
そんな妥協が、ときに、裏切りや腰抜けに思われてしまうのも、事実。

スティーブンスが、奴隷制擁護の民主党員に、
「民主的じゃない」と言いますが、痛烈に、イイところついてます。
“民“とは、ここでは、白人男性を指していたのでしょう。
現代日本も、“国民”“民主”というところの“民”は、誰なのかを意識しないと、足元すくわれそう……(>_<))


(以前、リンカーンについて、彼は奴隷解放をしたけれど、黒人参政権には反対だったから
それほど、黒人の味方ではないよ……という言われ方を耳にしたことがありましたが
反対というのではなく、その時代では、まだそれを提案できる状況ではなかったのかと…)

白か黒か?と迫っても、グレーゾーンのほうが、範囲は広い。
厳格なスティーブンスも、どうにかグレーゾーンに入ってくれて、支持を集めることができますが
目標達成させるゾ!という“信念”のために、“信念”を曲げなければならない、というのも
大人の事情にはありますよね……

~~

それと、
この修正案が可決されれば、南北戦争を終わらせることができる、という事情。
可決されれば、戦争を続ける意味がなくなるのです。

(ここで、リンカーン家の事情。
息子が、正義感から入隊してしまいます。戦争が長引けば、息子が戦死するかもしれない。
母親は、その点で、可決を願っていたようです。それが、親として、正直な気持ちでしょう……)


~~

段階を踏んで……と言いましたが
奴隷状態の人たちは、まず、自由を求めたということを、黒人の女性がいうところも興味深いです。
自由になってどうするかは、次のこと。とにかく、自由になりたいと。
当然のことと思います。

けれど、実際に、“自由“になったあと、どうするのか?
奴隷解放“宣言”はされても、社会や制度が整備されていなければ、どうにもなりません。
だからといって、人間を奴隷状態にしたままでいいわけもない。

白から黒への変化は、いきなりはムリ。
人心も社会も。
長いグレーゾーンを、方位磁石に従って、少しずつ歩んでいくほかない……
修正案は、その一歩となる……


▼▼▼

どんなことをしてでも!というリンカーンの鬼気迫る執念で、可決させた修正案。

伝記なら、ほんの1行かもしれない部分を
「1年前より10年老けたな」と
言われてしまうほどのご苦労話として、見せてくれました。


長丁場ですが、観ていられたのは、
ご本人の写真そっくりで、かつ、重くない存在感の
ダニエル・デイ=ルイスのおかげです☆



『大統領暗殺』の記事でも述べましたが
http://blogs.yahoo.co.jp/yutake2415/40347922.html

映画『ラスト・オブ・モヒカン』では、
惚れ惚れするような好青年でした。

その後、1度引退した後の復帰作である
映画『ギャング・オブ・ニューヨーク』では
震え上がりそうなほどの恐ろしさをたたえた男性で、いい意味でショックでした……

引退を経験して、3度のアカデミー主演男優賞受賞☆
ダニエルの方位磁石は、“俳優“に向いていたのでしょうね。








テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『コズモポリス』★少なくともラストシーンはアレでいいかと(*^_^*)


作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/161192/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。




若い投資家エリックを演じるのは、ロバート・パティンソン。
エリックは大富豪なのだけど、ある日、破滅的な大損失したらしく
その1日を、見せています。

リムジンでのマネーゲームの破滅的な損失は、見た目には、わからないですよね……

ロバートが、彫刻のように美しい青年だからなのか
エリックの痛手が、ピンと来ないまま
不可解、摩訶不思議なセリフ回しの応酬のなか
クール?シュール?mmmmm???と、感じながら、時が過ぎていきます……

エリックの会話する相手は、豪華で、魅力的なんですよ☆


・ジュリエット・ビノシュ~~エロシーンも会話の一部か
・サマンサ・モートン~~1番、まどろっこしい…
・マチュー・アマルリック~~パイ投げでダルさに喝!
・ポール・ジアマッティ~~この人でシメる
……etc.


観ている私の脳ミソも溶けていきそうなほどの、セリフのわからなさなのですが……
そうやって、資本家エリックも、瓦解していったのかもしれません……

話すことが、観念的で、詩的と言えば、褒め言葉なのですが
起承転結で言えば、“転“になったときに、新鮮さがなくて、イラつかせる。
そして、結に至らせないで、転・転・転……と転がって止まらない…

挙句の果てに
「わからない」「意味がない」と、話し手に言わせるものだから、もう観ていて、どうしたらいいのか……orz





…………隣の席の青年は、ゴーゴーと、イビキをかき始めてました……^^;
この脚本、このセリフ回しに、このイビキ!
勘弁して……せめて、静かに覚醒してて……(T_T)
まさに、“現実的“に、”暴力的“な状況!!!(>_<)


でもね、このお兄さんは、ちょっと損したかも。
ポール・ジアマッティのところで、寝ちゃったの。
ここは、観ておかないと、“虚無の消化不良”は止まらないですよ ^^;

深読みもアリだけど、端的には、貧困者vs富裕者という構図。

けれど、さっきまで富裕者だったエリックも、マネー操作が狂って、今はどん底。
けれど、見た目にはわからない。

ただただ、名前もよくわからない“貧困者”の前で、恐怖にさらされるエリックの悲愴…
この緊張感は、ハンパじゃなかった!

人は恐怖と絶望にまみれているとき、1番、人間味を見せるのかもしれない……
と思わせたロバートの表情は、最高に、良かったと思います!!(←ココは絶賛☆)

そのときのその緊迫感は、今までの虚無感なんて、どうでもよくなって
ひたすら、その“今“だけを、観ていただけでした…………………

某専門家の方いわく、「不安が最高に美しい」作品と。

実は、その一言に惹かれて鑑賞したのですが
専門家さんの域には、到達できませんでした……orz
けれど
あのラストシーンの、引っ張り方と終わり方には、あるいみ“納得”しています。
アレでいい☆(*^_^*)

アソコで、下手に“ケリ“をつけたら、野暮ってもんです。^^;

作品の作りとしては、役者陣も含め、光るものはある作品だと思いますが
エンタメとしては……どうでしょう……


なんだかわからない会話もそうですが
わからないものは、わからないことに、“空虚な”意味があることもありそうだから
“わからない“でいいとも、思えてくる………(開き直りか^^;)

都会の雑踏なんかも、そうだから……






テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『ライジング・ドラゴン』★最後のごちそうはお皿からあふれてます(^_-)-☆

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/161383/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



ジャッキー・チェンは、親友がファンでした。
カンフーが好きなの?と聞いたら、顔が好き、とのことでした(*^_^*)
笑顔が和みますね。

私は、カンフー関係は、機敏な体の動きが好きなので
ポツポツは観ている程度でしたが、今回、ジャッキー最後の……ということで
劇場鑑賞することにしました。



ところで、いきなり、個人的な話ですが……^^;
たとえば、息子が久しぶりに帰省してきたとき
私は、母親心として、美味しいものをできるだけ食べさせたいと思うのです。

普段は、1品ずつしか出さないようなお料理も

・五目いなりずし ←得意☆かつ自分が好き
・ローストチキン ←得意☆かつ自分が好き
・ポトフ     ←簡単☆かつ野菜が採れる
・スモークサーモンのサラダ
・フルーツ盛り合わせ……etc.

息子に食べさせたい一心で、献立のバランスは無視して、とにかく
時間内に自分が出せる料理を、出したくなるのです。
今度、いつ帰ってくるかわからない息子には、今夜しかない気持ちで……


この作品を観たときに、そのような感覚を思い出しました。


ジャッキーは、この作品が、最後のアクション。
あれもこれも、てんこ盛りで、出せるものは全部出すつもりでやったのだと思います。
陸・海・空にまたがるという、決死のアクション。
もう、これが見納め(>_<)

予告編で観た、ローラースーツによる、時速120Km/hの滑走!
車に挟まれそうになるスゴイシーンも、序盤から、出し惜しみなく見せてくれました!

このシーンが、“米沢牛の味噌漬け”なら(*^_^*)
中盤も、すき焼きにサーロインステーキ、と来て
終盤のスカイダイビング(というより落下か?^^;)の興奮は、
仙台の牛タンでしょう!\(^o^)/

ストーリーは、“宝さがし“がメインですが、私は、深く追ってません^^;
アクションをつなぐアイテムでいいと思っているので。

インディ・ジョーンズとジャック・スパロウの、ブレンドのようなのもありましたが
丸太にまたがるのは、“御柱”(おんばしら)のようでした(*^_^*))





観客に見せたい一心で、今、できることを、すべてやってくれたと思います。
盛りだくさん過ぎるかもしれないけれど
お皿からはみ出た分も、そのまま食べればいいんです。^^;
もう、食べられないのだから……(T_T)


エンドロールの、ジャッキーの感謝の言葉には、涙ぐみそうになりました。
最後って、こういうことなんだな……

劇場鑑賞して良かったと思います。



.



.

テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『警察日記』★三國連太郎さんを偲んで

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/s-11605
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


三國連太郎さんの訃報がありました。(享年90才)


三國さんは、『釣りバカ日誌』シリーズでおなじみなのでしょうが
私は、そのシリーズは、あまり観ていないので
“釣り好きの上品なおじいさん“というイメージです。


しかし、誰にでも若いときはあって
若くて精悍、ギラギラした三國さんは、やはり
まぶしいものを感じます。


そんな若さみなぎる頃
老人を演じるために、若さを消すために
自分の歯を抜いてしまったという三國さんのエピソードを聞いたとき
なんて役者なんだ!と思いました……『異母兄弟』
(歯のない顔には、確かに若さが、そがれるけれど……)



~~~~


『警察日記』は、面白い作品でした。


面白い、といっても、薄っぺらい笑いなんかでなく
今にはない生活臭というか、
生きぬくための匂いと、強さと、
表面的な同情ではない、温かさを感じた作品でした。

このあと、あの人は、どうなるんだろう~という気持ちが
サスペンスの展開とは違った、”気がかり”として
引っ張ってくれるのです。


この作品は、森繁久弥さんが主役の田舎の警察が関わる出来事でした。


森繁さんは、捨て子の世話に関して、翻弄するのですが
子供は、5人でも6人でも変わらんだろう、と
ついには、子さくさんの我が家に連れ帰ってくれます。
家では、奥さんがお産したばかりなのに、奥さんも、快く受け入れてくれます。


物語だから、ということもあると思いますが
なかなか、できることではありませんよね。


昔は、貧しくて、生活も今ほど便利ではなくて
今よりも、出来ないことのほうが、多分、多かったのに
それでもなんとかしてあげたいという気持ちで
今よりも、人々が、面倒がらずに、快く手を貸し合っていたように思います。


この警察にお世話になる人も、生きるために
そうなってしまったというような事情を、抱えてやってきます。


三國さんは、身売りされる娘さんを気遣う、若いお巡りさんでした。


が、その気遣い方が、センチメンタルなんですよ…
人道的に同情するだけでなく、
正義感と優しさあふれる青年の恋心が、にじみ出てくるんです。
その三國さんの表情が、イイのです。
そして、あとで、娘からの手紙に“もみじ“が添えられているのも
前からの流れで、とても詩的……


確か、この作品は、モノクロだったと思いますが(たぶん)
その“もみじ“が、赤く見えたような気がしています。
それほどのシーンでした。


(下世話な言い方をして、申し訳ありませんが
このときの三國さんの誠実なイメージを見たときに、
大地喜和子さんなど、三國さんに惹かれる女性がいても、不思議はないな…と思いました)


そのほか、宍戸錠さんが、出ていますが
息子さんの宍戸開さんに、ソックリ!!!
親子間でわだかまりがあるお噂も、耳にしますが
やはり、血は争えませんね…




そのほか、
『一命』でリメイクされた『切腹』では、三國さんは、家老役でした。
そのときは、シビアに、お役目をこなしているような家老でした。


熱い役、クールな役
ギラギラした役、穏やかな役…
幅広く、魅せてくださいました。


長い役者人生、お疲れ様でした。











テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『東ベルリンから来た女』★その“最善策”は彼女の“自由な意思の強さ”かと

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作品について https://www.allcinema.net/cinema/343914
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。



ベルリンの壁が崩壊する前の、東西ドイツ。

共産圏の東ベルリンから、東ドイツの田舎の病院にやってきた女医のバルバラは
何かあって、左遷されたらしい。

監視の目が厳しい中、
恋人のいる西ドイツに亡命する意思を秘めたバルバラは
転勤先では、心を開かず、謎めいていて
張りつめた空気が、画面を覆っています……

内容は、西側に亡命を図っていた東側の女性がどうしたのか
ということに尽きるのですが
原題が、彼女の名前『バルバラ』そのままであるように
バルバラの存在そのものが、大きい作品です。

東側にいるということの厳しさや絶望など、ひっくるめたものが
彼女の“拒絶的”な第一印象として、強烈なインパクトがあります。

この突き放した強さは、同僚ならヤな感じなのですが^^;
強い信念もうかがえます。

そんなクールな彼女が、恋人との密会では
隠していた熱情の堰を切ったように、愛を交わす様子には
彼女が愛する気持ちを、普段、どれだけ抑えて、クールな女を演じているのか
どれだけ辛い気持ちを抱えているのかを、見せつけられるようでした…

医師である彼女は、そんな熱い気持ちを、患者さんにも向けるのは当然です。
ある日、入院したステラという少女と出逢います。

このステラの悲惨な状況が、共産圏・東ドイツの過酷な実態を見せます。
ステラを抱きしめるバルバラに、ターニングポイントがやってきます……

予告編の印象だと、バルバラは
西ドイツにいる恋人と、東ドイツでできたボーイフレンドとの“恋愛の選択“が
見せ場のようでしたが
少し、違いました。

ココは、観て、感じていただきたいので、ボカしますと



▼▼

私の印象は、
バルバラの“選択”(というより、“その行動”と言ったほうが適切か)は
監視で、がんじがらめであったバルバラの
“自由な意思の強さ“を、見せられた感じでした。


▼▼


彼女は、最善の結果を決めたのだと…….


全体のトーンは、暗めで
その後のバルバラのことは、わからないけれど
やがて、ベルリンの壁が崩壊することを知っている者にとっては
バルバラの“選択”も
きっと、悪い方向にはならないと思えるのが、嬉しい☆




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テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『舟を編む』★ “大渡海~キラキラ光る海は言葉が輝くような

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/160627/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



映画レビューです(ネタバレ表示)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id343711/rid55/p1/s0/c1/


何年もかかる、辞書作りの話です。

予告編では、チラッとしか出ていませんが
加藤剛さん!!絶賛です!!\(^o^)/

ネタバレ表示は、加藤剛さんのシーンについての、ネタでございます☆


加藤剛さんの知的で上品な雰囲気が好き、というだけでなく
この作品は、船長ともいえる、加藤剛さんが、引っ張っていればこそ!の
魅力を感じ致しました……

ですので、私には、“チョベリグ”です♪(^_-)-☆








テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『天使の分け前』★この“分け前”をテイスティングあれ(^_-)-☆

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/161120/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


映画レビューです。(ネタバレ表示ですがボカしています)
http://info.movies.yahoo.co.jp/userreview/tyem/id344306/rid9/p1/s0/c1/


ダメ男さんが、テイスティングの才に気づいて、ソムリエになる話ではありません。
いわゆるサクセスストーリーでないから、面白いのです。



ロビーの仲間の1人:アルバート。 (左)
彼は、お笑い担当です。
……が、しでかしちゃうんだなぁ……(>_<)



161120_13.jpg 








娘と鑑賞したのですが、話題になった事柄があります。
(レビューには未記入の内容にふれてます)↓




▼▼



なぜ、ロビーは、あのとき、ウイスキーを樽に戻したのか?

私の理解が足りないと思われますが…….^^;

ロビーたちとは別の方法で
やはり、銘酒を入手しようとしている人のナイショ話を聞いてしまったロビーは
必要以上の搾取(盗み)を、良心的にやめたのかな~と思いました。

ロビーは銘酒ではなくて、お金が入ればいいのでね。



▼▼




あの行動があるから、私は、ロビーの取り分を、“天使の分け前”だと
思えるのですよ。












テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『相棒シリーズ X DAY』★“相棒”初心者~深刻に^^;楽しみました

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作品について https://www.allcinema.net/cinema/344059
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照してください。


テレビの相棒シリーズは、以前から放映されていたにも関わらず
なぜか見ていなくて、
劇場版の映画を、テレビ放映で観ただけ……でありました。
水谷豊さん演じる杉下警部の相棒が
成宮さんになった、最近のシリーズから観始めました。

今更、申し述べるまでもありませんが、
複数のエピソードが、最後には、1つにつながって事件解決していくのが面白く 
(しかも1時間枠で)
かつ、同僚である警察内部の人たちであっても
トゲトゲしい関係が、ピリッと効いているのも刺激的です。

本作は、杉下警部と相棒が主人公ではなくて、“相棒シリーズ”のスピンオフ。

・捜査一課の伊丹刑事(イタミンと呼ぶらしい^^;)と
・サイバー犯罪対策課の若月捜査官(田中圭さん)

殺人事件が引き金になりますが、事件は、サイバーなほうに移りました。

ドンパチや爆発炎上ではなく、
何が起こっているのかの謎解きに惹かれるのですが、
伊丹&若月:水と油の二人の、スムーズでないやり取りが、最高☆

「あの人と同じ班でなくて良かった」(by若月)と思ったのもつかのま
組まされた二人……orz

見ている分には、コントみたいなボケ・ツッコミの2人ですが
実際の仕事上なら、相当のストレスですよ。
杉下警部が現場にくると、いッつも、イヤそうにしてる伊丹。
「なんなんですか?」と若月に言われても、信念で、我を通してくる伊丹。

でも、田中圭さんも、負けてない^^;
繊細で、押しまくられるタイプではないですもんね。
クールに構えていそうで、熱のこもったクレーム(愚痴?)を吐いてますから。
この様子を見ていると
職場で、苦手な人と組まされちゃったな~という事があっても
若月のように、乗り切ろうと思えそう……^^


そして、捜査が進むうちに、“X-DAY”のことがわかります……

この“X-DAY”は、ありえないことではないですよね……
段々に近づくのではなくて、あるとき突然やってきそうですよね……

日本は、ギリシャより借金が多い国だし…
価格が高騰している金(ゴールド)のほうが、信用度は高いかも…
いつかまた、金本位制になるのかしら……
預貯金は、どうなるのかしら……
タンス預金が、1番安全!?


……などと、終盤は、深刻な気持ちにもなってきましたが
その深刻さも含めて、劇場鑑賞を楽しみました。
(大きなテレビで観ている感じ^^;)

最後には、“フィクションです”との但し書きがありましたが
もはや、フィクションとは思えません(>_<)

これは、観たがっていた娘と鑑賞したのですが、娘いわく
「“フィクションです”までが、フィクションなのかもよ」

金融関係だけでなく、日本の“X-DAY”が来ない様に、切に願っています。

……って、誰に願ったらいいの?
雛子議員??^^;



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テーマ : 邦画
ジャンル : 映画

映画『ヒッチコック』★ヒッチコック夫妻の描写が素晴らしい☆

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作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/161173/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。




アンソニー・ホプキンスが、ヒッチコック役ということで鑑賞しました。
アンソニーの作品は、必ず観ておきたいです。
(顔はヒッチコックとは別人?のようですが、体型で赦す^^;)


まずは、テレビの「ヒッチコック劇場」のようなオープニング☆
そこでは、映画『サイコ』のモデルとなった犯人エディが、兄を殺すシーンがあって
解説するヒッチコックがいました。(懐かし~(>_<)…)



アカデミー賞にノミネートされるも、受賞に至らなかったことを
ヒッチコック本人が、語ります。
「ハリウッドは自分を嫌っているのだ」と。
サスペンスの巨匠であることは、誰もが認めることなのに……orz

そういうことってありませんか?
誰もがその凄さを認めているのに、いざ、受賞となると、他の人にいってしまうの。
たぶん、ヤッカミ。
別格の人は別格すぎて、賞なんてやりたくない、というヤッカミが働く。
ヒッチコックの場合は、そうなんじゃないかな、と思っておりマス。

だから、人の評価や賞は、はなし半分として
この人はスゴイな~と自分が思ったら、そのまま、尊敬すればいいんですね。

そんな巨匠ヒッチコックが、最大のヒット作『サイコ』の製作では、苦戦していたというのが、本作。


▼▼▼▼内容にふれてます

“マザコンの異常者の猟奇殺人”なんてつまらない、と製作会社に思いこまれてしまうと
援助してもらえず、金銭的にまず苦しい。
家も借金のかたに……

そして、そんな夫を支える妻・アルマが、とても重要です。
というか、この作品は、『ヒッチコック夫人』と言っていいくらい。

内助の功と言いますが、いい仕事をする夫の妻は、夫の仕事の急所も押さえ、かつ
家事もこなして、健康管理もし、生活面のサポートもする。
そんな奥サマたちがいるから、安心して仕事に集中できるダンナ様方は、少なくないと思います。

なのに、ダンナ様は、自由すぎることアリ^^;
ご自分は自由に“交際“するのに、奥サマが、仕事関係の”友人”と交際しているのが、ご不満なんです。
ヒッチコックもそう。自分だけをサポートしていてほしい。
でも、奥サマに言われます。
「私はあなたをずっと支えてきた妻よ。契約したブロンド女優じゃないわ!私は好きにする!」
(気分転換に、真っ赤な水着を着る勇気が、私も欲しい……^^;)

ピシャリと強く言ったアルマですが、
夫を愛していることがわかるシーンが、随所にある。
なのに、夫には、ピンと来てないの……orz

「女はわからん」と言ったヒッチコックですが
女を知りたければ、契約女優からでなく、奥サマからでなきゃ(*^_^*)

かくして
ギリギリの状況で、ヒット作を作らなければならないプレッシャーと
妻とのすれ違いのストレス……
ヒッチコックもカウンセリングをしてたのか、と思ったら、
凶悪犯エディへのつぶやきだったという……^^; (その様子も、意表をついて面白い)

そうして、たまりにたまったものを、吐き出したくなるときがあります。
それが、切羽詰まった作品になら、なおさら。
それで、いつ吐き出すか……(今でしょう?^^;)
それが、シャワーでの惨殺シーン!!!

チラシでは、包丁を握りしめているヒッチコックですが
このシーンに、
彼の怒り・焦り・不安と、やはり最高の映画を撮るのだ!という情熱が凝縮してた!!!
このシーンの様子は、キュインキュイン♪の音楽が聞こえてきそうに、怖い。


▼▼▼


ヒッチコックの『サイコ』撮影の裏話ではありますが、内容以上に
アンソニー・ホプキンスとヘレン・ミレンによる、夫婦の描写が素晴らしい☆

ヒッチコックが病気のときは、“代打“となり
夫を編集の天才だと賞賛しながら、自分も手伝うアルマの姿。
内助のアルマは、表には出なくても、二人は一心同体。
夫に注がれるライトは、アルマの心も照らしている……

この作品で、ヒッチコックを支えた妻アルマのことを知りました。
天才には、天才ならしめる最愛の人がいるということなんですね。(*^_^*)
幸せな方ですヮ、ヒッチ☆(^_-)-☆

この“ヒッチコック劇場”の終わりにも、遊び心がありました。
次回作の予告として
“烏”(←カラス^^;)が飛んできて、ヒッチコックの肩に止まるんですよ。


PS:このヒッチコックの吹き替えも、熊倉一雄さんなんでしょうか…… ^^;









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テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『アンナ・カレーニナ』(2012)★壮絶さより美的エンタメの“そんな華麗二ナ♪”

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作品について http://cinema.pia.co.jp/title/161242/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。


トルストイ作『アンナ・カレーニナ』あらすじ



メインは、恋を知った人妻アンナの破滅の恋物語です。
それだけを描いても、それなりの意味を持ちますが、
地味に実直に生きる夫婦を影のように描くことで、教訓的な意味も併せ持つ作品です。


教訓も良いのですが、私個人としては、
アンナが恋に破滅していくことに対して
だから不倫はダメなんだよという倫理のブレーキでなく
そのようにしか生きられなかったアンナに、自分の女性性を重ねながら
同類あい憐れむという気持ちで、涙したい作品です。


今回のアンナ・カレー二ナは、
アカデミー賞美術賞ノミネート、衣装デザイン賞受賞ということで
美しさは絶品です。


舞台劇を想定した演出には、違和感もあるかもしれませんが
アンナという女性の、めくるめく人生は、まさにスポットライトの当たる舞台!
彼女が突き進み、悩み、仕出かしてしまう出来事には
私たちは、ただただ観客として傍観し、感激するほかない……
と言うには、ふさわしい演出なのでしょう。


舞台ついでの演出と言いますか
ダンスや、作業など、ところどころ
作為的な“型”を意識した動き方には、目を引くでしょう。


アンナは、夫と子供がいるのに不倫した自分勝手な女、と言ってしまえばそれまでですが
初めて恋を知った女性の、止めることのできない恋心は
当然、肯定できるものではないことを踏まえて
そんな恋にめぐり会えたことが、幸でもあり不幸でもあることを
(女性は特に自分の)痛みとしながら見ることに、この作品は、意義があるのではないかと思っています。


主演のキーラは、華やかで悲しくて、良かったと思います。


ただ、(好みになると思いますが)
愛人役のアーロン・テイラー=ジョンソンも、色男の魅力は無くもないですが
ジュード・ロウの夫を差し置いてまで、不倫に走るかな……などと思ってしまうことをお許しください^^;


1997年の『アンナ・カレーニナ』の
ショーン・ビーン演じたヴロンスキー伯爵は、ホント、適役だったな~と思うので
ちょっと、アーロンには厳しくなってしまうのです……



夫の優しさが、うっとおしく思うのは、
思い通りにいかない彼氏への想いに、渇しているから……


すごく好きでたまらない人に出逢えたことは、生きる歓びが与えられたようなもの。
けれど
恋愛のトキメキは、生活の一部にとどまらず
人生のすべてを侵食し、やがて、前にも後にも進めずに、命をも奪うものになる……


そんな壮絶さを、『アンナ・カレー二ナ』に求めるとしたら
もっともっと、悲壮感をこみ上げても良かったかも……
(過去作品のほうが、悲惨な印象があります。)


キーラも映像も美しい分だけ、もっと狂おしい苦悩を見せてもいいと思ってしまうのは、
贅沢でしょうか…….



美しい絵巻になっている今作は、毒気を抜いて、より視覚的なエンタメを狙ったのかもしれません。





追記)
なぜ、舞台のような演出をしたかについて……
オーランド・ファイジズ(『囁きと密告』の著者)いわく
この時代=19世紀のサンクトぺテルブルクの貴族は人生を舞台の上で演じているかのようだった――
監督は、そのコンセプトでこの演出をされた旨、立田敦子さんの記事を拝読いたしました。
違和感もあるかもしれませんが^^;、斬新でしたね。









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テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

映画『クララ・シューマン 愛の協奏曲』★ため息のでるような関係として…



作品についてhttp://cinema.pia.co.jp/title/24381/
↑あらすじ・クレジットはこちらを参照ください。



作曲家ロベルト・シューマンの妻で、ピアニストのクララ。
若い作曲家ヨハネス・ブラームスは、夫妻に近づきになり
ロベルトはヨハネスを後継者だと言って絶賛し、クララも一目置いてくれます。

病んでいたロベルトが亡きあとも、長く、クララとヨハネスは親交があったそうですが
そういうと、きっと、男女の関係だったのか?と思いがちですが
本当のところはそうではない、という話もあって
今回、監督は、当時者ヨハネス・ブラームスの末裔だそうで
そんな“二人のこと“を描くことに、特別の想いがあったのかもしれません。

物語は、演奏シーンもあり、音楽鑑賞の楽しみもあります。



ロベルトが、イメージより老けてるというか、ご苦労が顔に刻まれているムードは
それだけで、シューマンのインパクト大でもあります。

そんなシューマンの死後、ヨハネスとクララの密着度の高いシーンが登場します。

その前までの二人は、比較的、あっさり見せているので
潜在していたものを感じるほかないようなのですが……

そのシーンでは、あわや、二人は!!??
と思わせるようなポーズをクララに取らせながら、ヨハネスは言います。
「この日が来るのを待っていた」と………

なのに
クララに触れるヨハネスに、続けてこう言わせます。

「僕は、あなたを抱かない」

ご先祖の偉大な作曲家ヨハネス・ブラームスとクララとの関係を、
尊敬と愛情をもって、最大限に推測した、この二人の姿は
女性監督ゆえの繊細な感性なのかもしれません。

(端的には、いわゆる、ゴシップの1つになりそうな肉食的な男女関係ではないんだよ、
ということです)

敬愛に満ちた親友と思っても、相手が異性であると、意図せずして意識してしまうことも、無くはない……
好きと言う気持ちが高じれば、一線を越えてしまうことも無いとは言えない……(かもしれない)

かといって、“いわゆる男女関係”に堕ちなければ、親愛の情が深くないというわけでは、決してない!

越えてはいけない部分、守りたい部分があって、なお
敬愛と思慕を、抱き続けるというヨハネス……

その二人の間にある“愛”を、表現するのは、むずかしいことだと思います。
が、監督は、性愛ぎりぎりのところで、溢れる想いを表現し
踏みとどまるところで、そこからさらにあふれ出ているのであろう愛情を
とめどなく見せようとしたのかもしれません……

……………………..ため息のでるような関係です……

本当のところは、本人にしかわかりませんが
そのような“美しい愛の姿”には、
私は、強い憧れを感じますね。









テーマ : 洋画
ジャンル : 映画

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