Albums of the Month |
Oasisの2025年10月の来日公演がついに発表された。そんなんもちろん行くに決まっているので2日間とも先行抽選に申し込んだのだが…自分の申し込み分は外れたものの、奥さんの申し込み分が当たったので行けることに。ファッキン嬉しいぜ。
そんなことがあった2024年11月に初聴きした音源まとめ。毎年この時期になると年間ベスト・アルバムを意識し始め「あ、あれまだ買ってなかったな。買わなきゃ」などとバタバタ買ったりし始めるのだけど、今年はそこまで慌ただしくはないかな。とはいえ11月~12月も注目作のリリースがいくつかあり、まだまだどんな並びになるか自分でもわからないので楽しみだ。
Homecomings / see you, frail angel. sea adore you. (2024)
★★★★★
メジャー3rd、通算6作目となるフルアルバム。HomecomingsはAno(t)raksによる2012年のコンピレーション『Soon V.A.』で出会ったので古参中の古参なんだけど、ここ数年は作品を追えていなくてアルバムを買うのは2014年の『Somehow, Somewhere』ぶり…って、10年も前!?時が経つのが早すぎる。あと、こんなに長い間スルーしていたので古参を名乗る資格なしでした。ワラ。
5月に公開された「Moon Shaped」(映画『三日月とネコ』主題歌)を聴いて、しばらく聴かないうちにめちゃくちゃ良いバンドになってるー!となり、アルバムが出るのを心待ちにしていた。今年はドラマーの脱退などもあり本作では複数のサポートドラマーが参加しているが、楽曲それぞれに異なる魅力があってソングライティングもヴォーカルもかなり洗練されている。ところどころにスピッツやSUPERCARからの影響が感じられるところもお気に入りポイント。
Homecomings - "slowboat"
Sala / EVERY HOUR (2024)
★★★★★
等身大の日常を現代(イマ)っぽいワードセンスと秀逸なライミングでリリックに落とし込むシンガーの1stアルバム。声もトラックも好きな要素しかない。
Sala - "花一匁"
XG / AWE (2024)
★★★★☆
2025年のコーチェラへの出演も決定した7人組ガールズグループの2ndミニアルバム。「HOWLING」も「IYKYK」も大好きだけど、多分ほかでも散々言われているだろうからここで書くのも野暮なのを承知のうえで一言…。
「WOKE UP REMIXX」はカッコイイけど、リミックス"だけ"を収録したのは何で?オリジナル・バージョンも収録したうえでリミックスもボーナストラック的に収録するのならわかるし、別に「オリジナルを収録してほしかった」ってわけでもないが。でもXGメンバーのヴォーカルが使われていないリミックス"だけ"を収録するのはちょっとよくわからなかった。
XG - "HOWLING"
BUCK-TICK / 雷神 風神 -レゾナンス (2024)
★★★★☆
第二期BUCK-TICKの始まりを告げるシングル。Oasisの「The Shock Of The Lightning」(「カニカマ・カニカマ・ツナ」でお馴染み)やKasabianの「Sun Rise Light Flies」を連想させる。この曲は12月4日にリリースされるニューアルバム『スブロサ SUBROSA』からの先行シングルだが、この曲を聴いてアルバムにおける今井寿と星野英彦による掛け合いヴォーカルが俄然楽しみになった。
全17曲収録と気合の入りまくったニューアルバムからはすでに「冥王星で死ね」「夢遊猫 SLEEP WALK」「From Now On」もラジオオンエアされているので聴いたのだけど、いずれもかなりエレクトロ寄りという印象。特に「冥王星で死ね」は強烈なインパクトを与える楽曲で、個人的にはこちらを先行シングルにしても、意外性という点で面白かったかも。
BUCK-TICK - "雷神 風神 - レゾナンス"
aespa / Whiplash (2024)
★★★★★
最強すぎる。最高すぎて「あー!!」しか出てこない。タイトル曲「Whiplash」がめちゃくちゃカッコイイというのを抜きにしても、いやまず今回のコンセプトビジュアル最高だ。もう語彙力が追い付かないよ。
▲ダーク×サイバーな『Whiplash』のコンセプトビジュアル
こういうメタル感の効いたサイバーテイスト、刺々しいアクセサリーやネイル、黒いリップや黒いコスチュームといったダークなスタイル、アシンメトリーなファッションが本当に大好きで、ついでに言うと「Whiplash」のロゴも好き(90年代のBjörkのロゴみたいなセンス)。セクシーでメカニカルでダーク、というとArcaやTinasheが以前やっていたビジュアルに近い雰囲気よね。もうこういう感じが大好物なのよ…。
▲Arca
▲Tinashe『Joyride』アートワーク
ちなみに「BEAT Ver.」を購入したんだけど、フォトブックが全ページカッコイイ。MVも私の嗜好に刺さりまくりの「金属と機械による応酬」って感じだし、MVの0:17にもちらっと登場するSF世界の空飛ぶ車みたいなデザインのDJ卓、欲しいなー。
aespa - "Whiplash"
BOYNEXTDOOR / 19.99 (2024)
★★★★☆
先日、京セラドーム大阪で開催されたMAMA AWARD 2024。Mnetが公式でパフォーマンス動画をアップしてくれているのでひと通り観たんだけど、ボネクドのパフォーマンスが一番楽しめたかな。ということで、9月のリリース以来ずっと買うかどうか迷っていた本作をようやく購入。タイトル曲の「Dangerous」も「Nice Guy」も好きだけど、収録曲「Gonna Be a Rock」もかなりお気に入り。
BOYNEXTDOOR - "Nice Guy (MAMA ver.) "
Kep1er / TIPI-TAP (2024)
★★★★☆
当初2年半の期間限定での活動予定だったが、今年7月以降は7人体制で活動継続することが発表されたKep1er。本作は新体制後初となるリリース。タイトル曲「TIPI-TAP」も好きだけど1曲目の「sync-love」がなかなか先鋭的なトラックでカッコイイ。あと、脱退したマシロとイェソが在籍するMADEINも応援してる…。
Kep1er - "TIPI-TAP"
The Cure / Songs of a Lost World
★★★★★
16年ぶり14作目のオリジナル・アルバムが遂にリリース。The Cureの最高傑作の一つでありドリーム・ポップの金字塔的作品、『Disintegration』を彷彿される、幻想的で美しいアルバムだ。多くの曲でイントロが2~3分ほどあり、ラストを飾る「Endsong」に至っては歌が始まるまで6分半あるのだけど、冗長に感じられないというか全然オッケーに思えてくるのは、全体を通して滲み出てくる甘美な世界観に"ひたれる"からだと思う。いくつになっても変わらないロバスミの艶やかな歌声も素晴らしい。
The Cure - "Alone"
Fontaines D.C. / Romance (2024)
★★★★☆
ダブリン出身の5人組バンドの4作目。8月のリリース前から予約していたものがようやく届いた。ダークで重めなM1「Romance」M2「Starburster」から始まり、ラストは「Favourite」で爽やかに締める構成が良い。
Fontaines D.C. - "Favourite"
Kelly Lee Owens / Dreamstate (2024)
★★★★★
ウェールズ出身のSSW/プロデューサー。作品をリリースするごとにメロディアスに、そしてドリーミーになっていると思う。本作ではシューゲイザーやドリームポップの要素がこれまで以上に増してキラキラしており、サウンド的には変わらずエレクトロニックであるものの、彼女がかつてベーシストとして在籍していたインディーロック・バンド、The History of Apple Pieとのリンクも感じさせる。
Kelly Lee Owens - "Higher"
Suki Waterhouse / Memoir of a Sparklemuffin (2024)
★★★★☆
イギリスのファッションモデル/俳優/SSWの2作目。そんな自身の経歴を反映してか「Model, Actress, Whatever」(モデル、俳優、そんなことはどうでもいい)なんてタイトルもある。インディーロックやインディーフォーク、カントリー、チェンバーポップなどバラエティ豊かな全18曲、53分とこの手の音としては結構なヴォリューム感。「Blackout Drunk」は今年のベスト・ソングの一つ。
Suki Waterhouse - "Blackout Drunk"
Pom Pom Squad / Mirror Starts Moving Without Me (2024)
★★★★☆
ブルックリンの4人組インディーロック・バンドによる2作目。アコースティックな曲、エレクトロニックな曲、グランジ寄りのヘヴィな曲などさまざまだがメロディはどれもキャッチー。
Pom Pom Squad - "Spinning"
■最近観ているK-POPサバ番
ロトゥキンこと「ROAD TO KINGDOM : ACE OF ACE」が完結。CRAVITYが優勝したのは予想通りだったかな。でもONEUSのファヌン、8TURNのミョンホ、The CrewOneのジュンソクなど魅力あるメンバーをたくさん発見できて大満足。個人的にはThe CrewOneの決勝パフォーマンスがとても気に入っている。楽曲「Hit The Floor」もカッコいいし。
The CrewOne ‐ "Hit The Floor" ROAD TO KINGDOM : ACE OF ACE Final
「PROJECT 7」(プジェ)も、しばらく人数が多すぎてワケ分からなかったがエピソードが進み徐々に個性や実力差も可視化されてきて面白くなってきた。このサバイバルは「組み立て」が重要なテーマになっており、ボイプラのアップデート版とも言えるので最終的に誕生するグループにも期待できそう。いや、ゼベワンを悪く言うつもりはないけど、ただ人気上位の子たちを集めてもグループとしてバランスが良いかは別問題なわけで、「組み立て」、要は組み合わせやバランスを重視した評価軸はとても重要だと思う。あとボイプラにも参加していた「シガニオプソ」でお馴染みマージンシャンが相変わらずシガニオプソ連発しているが、ボイプラの時よりも精神的にかなり成長しているので推せる。
「Re:Born」の方はまだ追いつけていなくてJ-POP対決を観ているところだけど、日本人としてK-POPグループのJ-POPカバーパフォーマンスを観るというのは新鮮で楽しい。
ロトゥキンが終わってようやく時間に追われる日々から解放~などと思っていたのも束の間、今度は新たなボーイズ・サバイバルオーディション「UNIVERSE LEAGUE」が始まってしまった!また忙しくなるな…。
■今月のizna
サバイバルオーディション番組「I-LAND2:N/a」から誕生した7人組ガールズグループ、iznaが11/25に待望のデビュー・ミニアルバム『N/a』をリリース。K-POPにハマって1年3ヶ月ほどだけど、K-POPのCDを予約購入するのは実は今回が初めて。しかも3形態ともに…。ちょっと前の自分なら「収録されてる音源は同じなのになんで複数買うんだ?)と思っていただろうけど、複数買いとか全形態コンプとかする人の気持ちがようやくわかったよ。フォトブックやトレカのビジュアルコンセプトが異なるのだから決して「同じモノ」ではないしね。
リリースは11/25だけどCDが届くのは12月なので「Albums of the Month」としては来月に持ち越し。その代わりSpotifyで聴きまくっている。タイトル曲「IZNA」のMVも公開されたがめちゃくちゃカッコイイ。これは売れますわ。
izna - "IZNA'"
また、11/22の「2024 MAMA AWARDS」ではiznaの日本初パフォーマンスがあり、11/29には韓国KBSチャンネルの国民的音楽番組「ミュージックバンク」にも出演。いずれも公式でYouTubeにアップされているので観たけど、個々の持ち味がそれぞれあっていずれもクオリティがハイクラスで、それでいてグループとしてのバランスも非常によく取れているとあらためて感じた。「IZNA」も「TIMEBOMB」もそれぞれの持ち味をしっかりと活かせる曲になっていて、プロデューサー陣も流石だよ!
[#2024MAMA] izna - FINAL LOVE SONG + IWALY + DRIP + FAKE IT + IZNA + TIMEBOMB
■今月のAdoさん
今年4月に2日間にわたって国立競技場で開催されたスペシャルライブ「Ado SPECIAL LIVE 2024『心臓』」の円盤化が決定!早速予約したけど、12月25日発売ということで自分へのクリスマスプレゼントということにした。
それと、来年開催される33都市を巡るワールドツアー「Hibana」は、日本公演(さいたまスーパーアリーナ)2日間を「ドキドキ秘密基地」会員先行にて申し込み、何とか1日分のS席チケットは確保。でも本当はVIP席狙いなので、二次受付でも申し込んで現在抽選結果待ち。当たりますように。
■今月観た映画
今月観た映画は3本。劇場にて『ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ』を観た。前作にあたる『ジョーカー』も好きなんだけど、そちらと比べると派手さはないものの、よりアーサー・フレックという人の内面を掘り下げる内容、というかレディ・ガガ演じるリーによって内面が炙り出されるような内容になっていて非常に面白かった。
次に、CSチャンネルにて『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』を観た。アカデミー賞などで話題になっていた作品だけど、正直自分には全然刺さらず。最初の一時間くらいは途中で何度か挫折しそうになったが「何とか頑張って」最後まで観たという感じ。
とはいえ個人的な見どころというか、興味深いところが二点あった。一つはエヴリンの他のバースで大スターという、ミシェル・ヨー自身のような存在を登場させたことだ。これは逆説的に、もしこの世にマルチバースがあるならばミシェル・ヨーはどこかの世界でエヴリンとして存在しているかもしれないと思わせてくれる。そういう設定が面白かった。
もう一つはエヴリンの夫、ウェイモンドを演じたキー・ホイ・クァン。およそ30年ぶりの俳優復帰だったのに、見事な演技だったと思う。キー・ホイ・クァンと言えばかつては『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』や『グーニーズ』に子役で出演していたけど、私が人生で最初に好きになった映画俳優と言っても過言ではない。まだ幼かった私にとって映画は「西洋人の登場する世界」だったけど、そんな中でアジア系(中国系ベトナム人)の見た目の少年が活躍するさまに妙な親近感を覚えたものだ。そんな彼がオトナになった姿(たとえ冴えない中年役であっても)を久々に観ることができて、しかも演技が素晴らしいと感じたのだからなかなかの感動だった。
最後に、『チェンソーマン』の作者、藤本タツキによる漫画原作のアニメ映画『ルックバック』をアマプラで視聴。これはとても素晴らしかった。いろんなところに散りばめられた数々の映画オマージュは映画マニアだという藤本タツキ先生らしさがあるし、原作準拠らしいけど構図とかアングルが一般的な漫画作品と違ってかなり映画的で新鮮だなと。藤野と京本の友情、そして二人の心の成長が、58分という短い中で丁寧に描かれている。近いうちにもう一回観たいと思っている。
■今月訪れた場所
埼玉県秩父郡にある長瀞町へ温泉旅行に行った。紅葉シーズンにはまだ少し早かったけど、長瀞岩畳を見たり宝登山ロープウェーに乗ったり。道すがら、深谷市にある「粉家」といううどん屋さんがとても美味しかった。あとJA花園内にある「1度はたちよってみたいメロンパン屋」のメロンパンアイス、これもめっちゃ美味しかった。
▲長瀞岩畳
▲粉家のうどん
▲メロンパンアイス(抹茶あずき)
別の日、文京区弥生にある弥生美術館・竹久夢二美術館へ。「画業40周年記念 上條淳士展 LIVE」の展示を見てきた。「男はエロく、女はカッコよく。」というテーマのもと、音楽漫画の金字塔と言われる「To-y」の原画やBUCK-TICK、hide、吉川晃司などのグッズに使われたイラスト原画などが展示されており、見応えがあった。
弥生美術館・竹久夢二美術館のすぐ隣が東京大学のキャンパス敷地なので、帰りがけに安田講堂と銀杏並木を散策することに。陽が沈みかけている時間帯だったけど、ちょうどライトアップされ始め、紅葉も見頃で綺麗だった。
▲安田講堂
▲東大正門から安田講堂へと続く銀杏並木
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