柳瀬ダム （やなせダム）
柳瀬ダムは、吉野川総合開発事業に先駆けて、吉野川水系銅山川に建設した四国では初めての多目的ダムです。
●洪水調節
柳瀬ダム地点において、計画流入量2,600m3／sのうち、1,200m3／sの洪水調節を行います。
●かんがい用水
四国中央市宇摩地域の農地に、かんがい期（６月６日〜1０月５日）に平均0.612m3／s（最大1.54m3／s）、非かんがい期（10月6日〜6月5日）に平均0.0025m3／s（最大0.157m3／s）のかんがい用水を供給します。
●水道用水
平均0.35m3／sの水道用水を四国中央地区に供給します。
●工業用水
平均2.55m3／sの工業用水を四国中央地区に供給します。
●発電
柳瀬ダムからの分水を利用した発電所（愛媛県：銅山川第一発電所）及び新宮ダムへ調整放流する発電所（愛媛県：銅山川第二発電所）において、それぞれ最大出力10,700kw及び2,600kwの発電を行います。
●工期
昭和24年から昭和29年3月
●総事業費
約27億円
●管理開始
昭和29年8月
●ダム及び貯水池諸元
| 河川名 |
吉野川水系銅山川 |
湛水面積
|
1.55kｍ2 |
| 位置 |
右岸 |
愛媛県四国中央市金砂町小川山 |
貯水池延長
|
7.98kｍ |
| 左岸 |
愛媛県四国中央市金砂町小川山 |
計画高水流量
|
2，600ｍ3／s |
| 形 式 |
重力式コンクリートダム |
計画放流量
|
1，400ｍ3／s |
| 目 的 |
F.W.I.A.P |
調節流量
|
1，200ｍ3／s |
| 堤 高 |
55.5m |
洪水流量
|
600ｍ3／s |
| 堤頂長 |
140.7m
|
ゲート |
ローラーゲート
高9.0ｍ×巾10.625ｍ×4門 |
| 堤体積 |
約131,000ｍ3 |
| 集水面積 |
170.7kｍ2 |
予備放流水位 |
284.70ｍ |
| 水没戸数 |
186世帯 |
●発電設備
| 名 称 |
銅山川第１ |
銅山川第２ |
| 事業者 |
愛媛県 |
愛媛県 |
| 最大使用水量 |
5.80ｍ3／s
（2.00ｍ3／s） |
5.80ｍ3／s |
| 有効落差 |
220.8ｍ |
58.5ｍ |
| 最大出力 |
10,700kW
（3,600kW） |
2,600kW |
| ※（ ）は2号機による増分 |
●事業経緯
| 昭和11.1.30 |
第１次分水協定成立 |
| 昭和12.12.4 |
銅山川疎水起工式 |
| 昭和20.2.11 |
第２次分水協定 |
| 昭和22.3.11 |
第３次分水協定 |
| 昭和24.4 |
ダム工事着手
（愛媛県から建設省が受託施工） |
| 昭和26.3.11 |
第４次分水協定 |
| 昭和28.10 |
ダム完成（分水開始） |
| 昭和29.8 |
柳瀬堰堤管理所発足 |
| 昭和33.10.1 |
第５次分水協定 |
●貯水池容量配分図
●洪水調節計画図
