越中とやま食の王国 富山県の食文化を伝える公式サイト

今が旬

福光ぎんなん

旬の時期
8〜10月

南蟹谷地区(福光地域)には蓮如上人の伝承により昔から多くのぎんなんが植栽されていました。現在では「ぎんなんの里」と認められ評価される様になりました。
銀杏は漢方として古来よりせき止めや、膀胱の括約筋を強くする効果から夜尿症・頻尿の改善に使われ、 良質のタンパク質はコレステロールを減らし、滋養強壮にも効果があるなど様々な薬効があると言われています。

ます寿し

竹の棒に曲げわっぱ。容器を締めつけるゴムをほどいて、丸い蓋をあけると、中から笹の葉が重なり合って顔を出します。その笹を開いて現れるのは、鱒は鱒でもサクラマス。鮮やかな紅色の切り身が笹の緑に映えて、見事なコントラストをつくります。富山のお土産に人気のます寿しですが、はじめて手にした時に食べ方がわからない、という人が多いのではないでしょうか。その独特の味わいとスタイルが人気を呼んで、現在は富山を代表するお土産になっており、また、富山県が認定する「富山県推奨とやまブランド」の1つです。
富山県内では、鱒寿司店の他にも、ホテルや寿司屋、惣菜店など、様々な業者がます寿しを作っています。鱒の厚みやシメ加減、酢飯の味、ご飯の炊き方、笹の葉の使い方、鱒や酢飯の盛りつけ方など、全てが同じます寿しはありません。作り手によって様々な特長が見られるのも、ます寿しの楽しみではないでしょうか。

フクラギ

旬の時期
8~1月

フクラギは体長は30~40cm、体重は500~1,000gでブリの幼魚にあたり、富山県では最もポピュラーな魚のひとつとして知られています。県外ではあまりなじみのない呼び方で関西圏においての「ハマチ」にあたります。

ブリの幼魚ということもあり、栄養価はブリに近いものがありますが、ブリに比べ、脂が少なくサッパリと食べられます。
ブリよりも手頃な価格で手に入りますが、価格の違いを抜きにしても、「ブリよりフクラギのほうが好き。」という富山県民も少なくはありません。

こまつな

旬の時期
5〜2月

サラダや中華料理などの食材として人気のこまつな。カルシウムやビタミンなど栄養価の高い野菜としても注目されています。
富山では、甘みを増した寒締めこまつなも。出荷量は多くありませんが市場を通じて県内で販売されています。この時期だけの菜っ葉の肉厚さや甘さをご賞味ください。

小粒いちじく

旬の時期
8~10月

富山県では、新たに小粒いちじくの生産拡大取り組んでいます。
小粒いちじくは甘味が強いことや、外観が珍しい等の特徴を持つことから、外食産業業界からの関心も高く、評価が高まっています。
県内では、「コナドリア」(収穫時期:8月下旬~10月上旬)と「ネグローネ」(収穫時期:9月中旬~11月上旬)という品種を主要品種として作付しています。「コナドリア」は、1果重が50g前後、果皮が鮮やかな緑色、果肉が赤色、糖度は15%程度と高く、「ネグローネ」は1果重が25g程度で、糖度は16%程度と高くやや酸味があり、ねっとりとした食感で、どちらも果皮が薄いため丸ごと食べることができます。

また生産面では、果樹の中でも比較的作業が容易なこと、農薬が少なくて済むことの長所が挙げられます。
富山県では、高品質な果実を安定的に収穫するために、育苗ハウスを活用した雨よけ栽培や、移動可能なコンテナ栽培に取り組んでいます。

ベニズワイガニ

旬の時期
9〜5月

9月1日、ベニズワイガニ漁が解禁されると富山湾の沖合いでは、直径が1.5mある鉄製の重い「カニカゴ」が、ひとつの漁場で何百個も沈められます。水深800~1500m付近に沈められたカゴが再び引き揚げられるのは2~3日後。仕込まれた餌を求めてカゴに入ったベニズワイガニは深海から一気に漁船へ引き揚げられます。浜へ揚げられたベニズワイガニは水分が抜けないように甲羅を下にした仰向けの状態で並べられます。全身に帯びた朱色は、熱を通すとさらに鮮やかさを増し、紅葉よりもひと足早く、鮮やかな紅色で秋の到来を告げます。
冬の味覚の代表格とされるカニですが、ベニズワイガニは水温がほとんど変化しない水深400~2700mの深海で生息します。この海域の水温は0.5~1.0度程度。水深200~600mに生息するズワイガニに比べて殻が柔らかく、水分が多く含まれるのは、水圧が高い深海域に生息するためと考えられます。水分が多く、身が柔らかいことから、ズワイガニの代用品として扱われる時代が長く続きました。しかし、最近では、肉厚で身離れがよく、甲羅の味噌がとろけるように美味しいと、人気が高まっています。