これから戸建て住宅を計画されている方へ国総研からの提案です
長持ち住宅ガイドライン
これから戸建て住宅を計画されている方へ国総研からの提案です
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長持ち住宅ガイドラインこれから戸建て住宅を計画されている方へ国総研からの提案です
新築住宅の瑕疵事故のうち、9 割以上が雨漏りであり、依然として防水対策が十分ではありません。
国土技術政策総合研究所は、2011年度から2015年度までの5年間、24機関の参加により、木造住宅の耐久性をテーマとする産学官連携の共同研究を行いました。研究の成果から、長持ちする住宅の選び方を公開することで、安心・安全な住宅選びの手助けをしたいと考えています。
木造住宅の耐久性向上のため、共同研究を実施し、「国総研資料 第975号」としてまとめ、共同研究成果報告書「木造住宅の耐久性向上に関わる建物外皮の構造・仕様とその評価に関する研究」として2017年6月に公表しました。ここでは研究目的・活動の概要・構成と内容などを示しています。
共同研究の成果を 国総研資料 第975号として公表した後、研究成果の概要を住まい手や実務者向けに分かり易く解説するため、 2018年2月に報告会を開催しました。その際の動画と資料を公表します。
建設を予定している方や造り手の新人などを対象として、長持ち住宅の基本、木造住宅の選び方、住まい手と造り手との情報交換、建築材料・部材の選択方法、屋根・外壁・床下のメンテナンス、各種の屋根の経年の変化事例など、基本的な技術情報を解説しています。
技術開発や研究者などを対象として、水分による劣化リスクと対応方法や評価方法、木部周辺の水分の状況とリスク、異業種取合い部の施工リスク分析、ラスモルタル外壁の耐力に及ぼす接合部の耐久性評価、設計・施工に起因する不具合事例などを解説しています。
ABOUT
多くの研究者の協力
国土技術政策総合研究所は、2011年度から2015年度までの5年間、24機関の参加を得て、木造住宅の耐久性と仕様の関わりを主題とする産学官連携の共同研究「木造住宅の耐久性向上に 関わる建物外皮の構造・仕様とその評価に関する研究」(委員長:東海大学名誉教授 石川 廣三)を実施しました。
木造住宅の耐久性向上のため、最も緊急性と有用性が高い課題として抽出された、雨水浸入、結露発生、およびこれらに伴う劣化リスクの評価、外皮の設計・施工方法、 情報の伝達に関わる12の重点課題について、それぞれ独立して設置した作業部会が共同研究を行いました。
主催者 | 国土交通省 国土技術政策総合研究所 |
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大学 | 東海大学/東洋大学/筑波大学/関東学院大学/早稲田大学/横浜国立大学/東京理科大学/ものつくり大学 |
保険・検査団体 | 一般社団法人 住宅瑕疵担保責任保険協会 |
住宅供給団体 | 一般社団法人 日本木造住宅産業協会/一般社団法人 全国中小建築工事業団体連合会/ 一般財団法人 中小建設業住宅センター |
施工団体 | 一般社団法人 日本左官業組合連合会/一般社団法人 全日本瓦工事業連盟 |
材料供給団体 | 一般社団法人 日本金属屋根協会/一般社団法人 日本防水材料連合会/NPO法人 湿式仕上技術センター/ NPO法人 住宅外装テクニカルセンター/全国陶器瓦工業組合連合会/透湿ルーフィング協会/屋根換気メーカー協会 |
※第Ⅰ章 研究目的、活動の概要、本資料の構成と内容
MOVIE
木造住宅の劣化のしやすさと対策に関する報告会の動画を公開ー 雨水浸入や結露から我が家を守るための技術情報を住まい手などへ提供 ー
私どもは、共同研究の成果を国総研資料 第975号として公表した後、研究成果の概要を住まい手や実務者向けに分かりやすく解説するため、 2018年2月に報告会を開催しました。
その後、講演依頼を頂くなど、反響が大きかったこともあり、 報告会の動画や資料を公開しました。
GUIDELINES
外皮とは?、住宅建設の背景、情報伝達の重要性、災害対策、施主による建設前の確認方法など、基本的な技術情報を解説しています。
※第Ⅱ章 木造住宅の耐久性を向上させる家造りガイドライン
屋根・外壁・床下の仕様を示し、対応するメンテナンス方法、LCC(ライフサイクルコスト、建設から解体までの生涯費用)の考え方、点検・モニタリング、住まい方を解説。建設前にも役立ちます。
※第Ⅲ章 木造住宅の長期使用に向けた屋根、外壁、床下のメンテナンスガイドライン
各種の屋根葺き材を対象にして、各部位の経年劣化事例調査結果を報告。各事例別に仕様、劣化状況、作用因子、補修内容、耐久性向上のための提案が示されています。
屋根葺き材と下葺き材の間に通気空間を確保することにより、通常の下地構法に比して、高い防水信頼性を有し、かつ長期間屋根下地部材および小屋組部材の劣化抑制が可能な屋根葺き下地を構成する屋根葺き構法の確立を目指し、実大屋根における施工実験、屋根試験体の暴露試験を実施しました。併せて各部納まりおよび施工方法について検討し、その結果に基づいて、通気下地屋根構法の設計施工要領(案)を提案しました。
※第Ⅹ章 通気下地屋根構法の設計施工要領(案)
これまでの調査により、木造住宅外壁で最も漏水リスクの高い部位であることが明らかになっている「開口部取合い部(乾式外壁、湿式外壁)」「屋根取合い部」「バルコニー(手すり壁、排水等)」の現状の納まりについて、劣化要因の分析を行うとともに、劣化リスクを明確にするため各種の実験を行い、これらの結果に基づいて劣化対策上の望ましい納まりを検討し、推奨納まり図(案)として提示しました。
※第Ⅺ章 木造住宅外壁の劣化対策重点部位の推奨納まり図(案)
真壁構造外壁の特性、性能評価における課題、既往の知見等を整理・分析したうえで、伝統土壁構法、モルタル真壁直張り構法およびモルタル真壁通気構法を対象に、木部-外壁取合い部の防水性に関して、アンケート調査、ヒアリングおよび散水実験等を行い、その結果に基づき、真壁木造外壁の防水設計施工基準(案)を提案しました。
※第Ⅻ章 真壁木造外壁の防水設計施工基準(案)
現在の木造住宅外皮構造に求められる耐震性、省エネルギー性、防水性、防耐火性等の性能を満たしつつ、雨水浸入や結露による木材の水分劣化リスクを軽減し、耐久性を維持・向上するため、外皮内の換気・通気は極めて重要ですが、小屋裏、床下空間を除き明確な基準が示されていません。
このため、外壁、バルコニーなどを含め、住宅外皮全体において確保すべき通気経路を明確にするとともに、各経路において適用し得る換気口のディテールについて検討し、それらをガイドラインとしてまとめました。
※第XⅢ章 木造住宅外皮の換気・通気計画ガイドライン(案)
木造住宅の早期劣化と外皮構造の関連の実態、および背景としての設計・施工体制に関わる情報収集に基づいて、主として水分に起因する木造住宅の劣化リスクを高める要因の分類と抽出を行い、要因ごとに想定される現象と必要な対応について解説しました。
※第Ⅳ章 木造住宅の水分に起因する劣化リスク分析・同解説
住宅木部の雨水に由来する劣化のリスク予測に不可欠な、外皮各部からの雨水浸入量および浸水頻度の定量的把握を可能にするため、浸水外力としての外皮面が受ける雨水の量および外装材表裏に生ずる圧力差を明らかにしました。また、風雨を受ける外皮面上の目地、取り合い間隙、ひび割れ等の連続した間隙から外皮内に浸入する水量を推定する一般的な方法を提案するとともに、いくつかの具体的外皮構造を対象として浸水量を評価した事例を提示しました。
※第V章 木造住宅外皮の雨水浸入リスク評価方法
木部の劣化事象のうち主として腐朽について取り上げ、腐朽と他の生物劣化との相違について概説し、木材そのものが持つ耐久性(耐朽性・耐蟻性)の特徴とその評価方法、木造住宅の耐久性確保における木材保存について位置づけ、さらに、木材保存剤が外皮構成部材へ与える影響などの懸案事項を示しました。
※第Ⅵ章 木造住宅の外皮木部の水分履歴に応じた腐朽危険度予測手法
木造住宅外皮において、同一部位の施工に関与する異業種の工程連繋不足に起因する不完全施工が劣化リスクを高めているとの認識に基づいて、部位および取り合い部の工程と関連職種の分析を行うとともに、劣化発生につながる異業種施工取り合い部の具体例を抽出して問題点を指摘しました。
※第Ⅶ章 外皮構造の異業種施工取り合い部のリスク分析
木造住宅のラスモルタル外壁を対象として、水分に起因するラス、ステープル、釘などの接合部の耐久性に関する実験を行い、「ラス・ステープルの劣化を考慮した耐久性評価方法(案)」および「木材の含水率を考慮したラス下地材等の留付強度評価方法(案)」を提案し、実験の概要および評価手法の考え方を記述しました。
※第Ⅷ章 ラスモルタル外壁の構造耐力に及ぼす接合部の耐久性評価方法(案)
木造住宅外皮各部に生じている不具合の事例は、木造住宅の設計・施工における劣化リスクの所在を確認し、劣化発生状況を理解する上で貴重な情報源です。このため、木造住宅外皮における不具合の発生傾向と原因を整理するとともに、屋根、外壁、バルコニー基礎・床下の各部位で、発生している不具合事例を収集して、不具合の状況、発生要因、対応および制御に関する考察を加えた事例調査シートに整理し、これらを住まい手の耐久性に関する関心を高め、作り手の劣化抑制への意識向上に有用な資料として取りまとめました。
※第Ⅸ章 木造住宅外皮の設計施工に起因する不具合事例集析
研究の全体資料は下記ページからダウンロードできます。
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