海事:シップ・オブ・ザ・イヤー/マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー (2015) - 国土交通省

海事

シップ・オブ・ザ・イヤー/マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー (2015)

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 公益社団法人日本船舶海洋工学会及び公益社団法人日本マリンエンジニアリング学会は、毎年、我が国で建造された船舶・海洋構造物及び舶用機関・機器および海洋機器、関連するマリンエンジニアリング分野の優れた技術について、特に優れたもの選考し、表彰しております。
 平成28年7月7日にシップ・オブ・ザ・イヤー2015及びマリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2015の表彰が行われました。国土交通省は、これらの取組みを後援しています。

【シップ・オブ・ザ・イヤー】

 公益社団法人 日本船舶海洋工学会が授賞するシップ・オブ・ザ・イヤーは、毎年日本で建造された話題の船舶・海洋構造物の中から、技術的・芸術的・社会的に優れた船を選考して与えられるものです。

シップ・オブ・ザ・イヤー 2015 「いずみ」及び「ひびき」

 新門司~泉大津(大阪)航路に就航した瀬戸内航路最大級の貨物輸送能力を有するカーフェリー。大型化し車両搭載能力を大幅に増強する一方、最先端の省エネ技術を数多く導入して20%以上の省エネを達成した。静粛性が高く充実した居住空間を備え、モーダルシフトの担い手として環境負荷低減や地域経済の発展への貢献が期待されています。

船種 カーフェリー
船主 阪九フェリー株式会社
建造会社 三菱重工業株式会社
LppxBxD - d 179.6m × 29.6m × 20.6m - 6.7m
総トン数 15,897 トン
積載貨物・旅客数 旅客定員643名、乗組員35名
トラック277台、乗用車188台

技術特別賞 「魁」

 日本初のLNG 燃料船「魁(さきがけ)」は、Dual Fuelエンジンを搭載し、LNG 燃料使用時には重油使用時と比較しCO2排出量を約30%、NOx 排出量を約80%、SOx 排出量を100%削減することが可能です。本船は、多くの日本メーカー、関係機関の協業により実現した新技術が高く評価され、技術特別賞を受賞しております。

船種 曳舟
船主 日本郵船株式会社
建造会社 京浜ドック株式会社
LppxBxD - d 37.2m×10.2m×4.4m - 3.35m
総トン数 272トン
特徴的な構造・艤装品 Dual Fuel Engine、LNG燃料システム

大型貨物船部門賞 「MILLAU BRIDGE」

 「MILLAU BRIDGE」 は、輸送効率を高める船型の超大型化と、それを実現するために必要な技術を結集した14,000TEU型メガコンテナ船です。厚板ハイテン鋼の採用に伴う規則要求以上の安全設計を行い、建造を実現するため溶接などの周辺技術の開発・整備を行ったほか、様々な省エネ技術を採用しています。

船種 コンテナ専用船
船主 CYPRESS MARITIME, S.A.
建造会社 今治造船株式会社
LppxBxD - d 350.0m×51.2m×29.9m - 15.5m
総トン数 約150,710トン
積載貨物 コンテナ13,900TEU

小型貨物船部門賞 「なとり」

 正面の風圧抵抗を低減し燃費向上につなげる為、コンテナ船で初めてユニークな球状船首構造を採用し、同時に操舵室、居住区を船首に配置し積載効率を向上させています。機関では高度船舶安全管理システムを搭載し陸上より24時間監視が可能で、機関の不具合を事前に予知・察知して重大事故を未然に防止することができます。

船種 コンテナ専用船
船主 井本商運株式会社
建造会社 旭洋造船株式会社
LppxBxD - d 126.0m×21.0m×9.2m - 6.0m
総トン数 7390トン
特徴的な艤装品 球状船首ブリッジ構造

漁船・作業船部門賞 「第八十八光洋丸」

 本船は、最先端の主機軸発電機・パワーマネージメントシステムと、最新の漁労システムにより安全性、操業効率(省力化)、省エネが飛躍的に高められた海外巻き網漁船であり、新時代を切り開くモデル漁船として、主漁場の太平洋に加え、インド洋の漁場開拓に挑んでおります。

船種 漁船
船主 東海漁業株式会社
建造会社 新潟造船株式会社
LppxBxD - d 69.0m×14.0m×8.32m - 5.38m
総トン数 760トン
特徴的な艤装品 主機軸発電機・パワーマネジメントシステム

【マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー】

 公益社団法人日本マリンエンジニアリング学会が授賞するマリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤーは、舶用機関・機器および海洋機器、関連するマリンエンジニアリング分野の優れた技術を賞することによって、その先進性・重要性を広く国内外に公表し、関連の学術的産業的技術をさらに発展させるべく制定されております。

マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー2015 「メタノール焚きME-LGI機関」

 メタノールは、IMO(国際海事機関)の環境規制を背景に、二酸化炭素 (CO2) や硫黄酸化物 (SOx) 、粒子状物質 (PM) の削減が可能な環境負荷低減燃料として注目されています。
 世界初のメタノール焚き「ME-LGI」機関の開発にあたっては、ライセンサーであるMANディーゼル&ターボがコンセプト設計を担当し、三井造船が機関を開発しました。メタノールを燃料とする主機関を世界に先駆けて実船搭載用に完成させ、海運産業の発展に貢献したとして受賞しております。
【受賞者】
三井造船株式会社
一般財団法人日本海事協会
株式会社商船三井
南日本造船株式会社


■関係サイト
 公益社団法人日本船舶海洋工学会
 公益社団法人日本マリンエンジニアリング学会 

■過去のシップ・オブ・ザ・イヤー/マリンエンジニアリング・オブ・ザ・イヤー
 2014年
 2013年
 

 

お問い合わせ先

国土交通省海事局 船舶産業課
電話 :03-5253-8111
直通 :03-5253-8634
ファックス :03-5253-1644

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