地球環境・国際環境協力
気候変動の科学的知見
気候変動に関する政府間パネル(IPCC)
IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、1988年にWMO(世界気象機関)とUNEP(国連環境計画)のもとに設立された組織であり、195か国・地域が参加しています。気候変動に関する最新の科学的知見(出版された文献)についてとりまとめた報告書を作成し、各国政府の気候変動に関する政策に科学的な基礎を与えることを目的としています。
IPCCは参加国のコンセンサスに基づき意思決定を行う政府間組織であり、IPCCの各報告書は、参加国がコンセンサスで承認・採択します。よってIPCCの報告書は、各国が承認採択した最新の科学的知見として、UNFCCC(国連気候変動枠組条約)をはじめとする国際交渉や国内政策のための基礎情報として世界中の政策決定者に引用されているほか、一般にも幅広い層から参照されています。また、IPCCは設立以来、政策的に中立であり特定の政策の提案を行わない、という科学的中立性を重視しています。
IPCCによる報告書
IPCCは設立以来、活動の核として、5~7年毎にその間の気候変動に関する科学的知見の評価を行い、その結果をまとめた「IPCC評価報告書」を作成・発表してきました。1990年に第1次評価報告書(FAR)、1995年に第2次評価報告書(SAR)、2001年に第3次評価報告書(TAR)、2007年に第4次評価報告書(AR4)、2013年~2014年にかけて第5次評価報告書(AR5)、2021年~2023年にかけて第6次評価報告書(AR6)を発表しました。2023年7月からは、第7次評価報告書(AR7)の作成プロセスが開始されました。
第7次評価報告書(AR7)サイクルにおける報告書や国内執筆者などに関する情報
過去の報告書に関する情報
- 第6次評価報告書(AR6)について(2023年)
- 第5次評価報告書(AR5)について(2014年)
- 第4次評価報告書(AR4)について(2007年)
- 第3次評価報告書(TAR)について(2001年)
- 第2次評価報告書(SAR)について(1995年)
- 第1次評価報告書(FAR)について(1990年)
普及啓発
動画
WG2関連:連続インタビュー動画「IPCC 第6次評価報告書 執筆者に聞く」(2022年~2023年度作成)
【第1回】気候変動のアジアへの影響:鬼頭 昭雄(WG2第10章 主執筆者、元 気象庁気象研究所 気候研究部 部長)
【第2回】気候変動と健康:橋爪 真弘(WG2第10章 主執筆者、東京大学大学院医学系研究科 国際保健学専攻 国際保健政策学分野 教授)
【第3回】気候変動と農業・食料:長谷川 利拡(WG2第5章 統括執筆責任者、国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構 農業環境研究部門・気候変動適応策研究領域長)
【第4回】気候変動と「水」:平林 由希子(WG2第4章 主執筆者、芝浦工業大学 工学部土木工学科 教授)
【第5回】気候変動と私たちの未来:沖 大幹(WG2第8章 査読編集者、東京大学大学院工学系研究科 教授/東京大学総長特別参与)
【第6回】気候変動と都市:山形 与志樹(WG3第8章 主執筆者、慶應義塾大学大学院 システムデザイン・マネジメント研究科 教授)
WG1関連:講演動画(2021年度作成)
・『特別録画講演』:ヴァレリー・マッソン=デルモット(IPCC第1作業部会共同議長)
・『IPCC AR6 WG1における地域の記述と「日本の気候変動2020」』:高薮 出(WG1第10章 主執筆者、気象庁気象研究所 主任研究官)、今田 由紀子(気象庁気象研究所 主任研究官)、川瀬 宏明(気象庁気象研究所 主任研究官)
・『IPCCの概要、今期の活動及び今後』:田辺 清人(IPCCインベントリータスクフォース共同議長)
・『気候変動への人為的影響』:小坂 優(WG1第3章 主執筆者、東京大学先端科学技術研究センター 准教授)
・『二酸化炭素排出・温暖化と海の変化』:石井 雅男(WG1第5章 主執筆者、気象庁気象研究所 研究総務官)
・『変化する気候における極端気象・気候』:佐藤 正樹(WG1第11章 主執筆者、東京大学大気海洋研究所 教授)
シンポジウム
- 2023年度 IPCC第7次評価報告書へ向けて~未来のために今私たちが行動しよう~
- 2022年度 IPCC第6次評価報告書から考える私たちと気候変動
- 2021年度 気候変動を知る~最新報告書が示すこれまでとこれから~
- 2020年度 気候変動と社会変容
- 2019年度 くらしの中の気候変動
- 2018年度 気候変動への適応
- 2017年度 気候変動によるリスク ―私たちはどう立ち向かうか―
- 2016年度 気候変動の科学と私たちの未来
- 2015年度 異常気象と気候変動の科学~世界の気象キャスターと考える私たちの未来~
- 2014年度 気候変動の科学とわたしたちの未来
- 2013年度 気候変動の身近な影響と適応策を考えるシンポジウム
パンフレット
『IPCC AR6 評価報告書』(2024年3月)
IPCCにより公表された、第6次評価報告書について解説しています。
- 『IPCC AR6 評価報告書パンフレット』[PDF 9.1MB]
『IPCC AR6 特別報告書』(2021年3月)
IPCCにより公表された、1.5℃特別報告書(2018年10月)、土地関係特別報告書(2019年8月)及び海洋・雪氷圏特別報告書(2019年9月)について解説しています。
- 『IPCC AR6 特別報告書』[PDF 19.4MB]
『おしえて!地球温暖化』(2019年3月)
地球温暖化に関するIPCC等の最新の知見について、シロクマ先生と子グマの対話を通して解説しています。
- 『おしえて!地球温暖化』[PDF 4.37MB]
モニタリング・基礎的なデータ
地球観測連携拠点(温暖化分野)について
- 連携拠点の設置について(2006年9月15日 報道発表)
- 地球温暖化観測推進事務局 (外部へのリンク)
気候変動の影響に関する統計
- 気候変動影響統計ポータルサイト (外部へのリンク)
人工衛星による観測
その他
スターン・レビュー(「気候変動の経済学」)の要約(Executive Summary)の和英版
リンク
気候変動問題に取り組む団体、関連する情報を掲載しているサイトを紹介します。
- 環境省
- 国立環境研究所
「刊行物」のページ ー パンフレット「IPCC第5次評価報告書のポイントを読む--執筆に参加した国立環境研究所研究者が解説--」が掲載されています。
- 地球環境戦略研究機関(IGES)
気候変動とエネルギー
GHG排出量・市場メカニズム データベース - 地球・人間環境フォーラム
- 環境情報案内・交流サイト EICネット(環境イノベーション情報機構)