地雷かと思いきや愛機入り!?｜ DEVIALET GEMINI IIを1週間使ってみた【レビュー】

こんにちは、元イヤホン屋のかじかじです。 イヤホン・オーディオの情報を発信していますので @kajet_jt ←よければフォローお願いします。

YouTubeのコメントでもめちゃくちゃリクエストの多かった「DEVIALET / GEMINI II」買ってきました！

64800円！　

クソたけぇ!!

ワイヤレスイヤホンだと5万円が正直限界だよ!!!!!!!!!

まず概要をお伝えしますね。

6万で!!　

音質特化なのに!!!

aptXまでとな!!!!!!

コレだけみたら完全に地雷やん！　

けど、試さないとなんとも言えないのでとりあえず買ってみました！

▼動画版はこちら▼

DEVIALET GEMINI IIとGEMINI、PerL ProやEAH-AZ80とスペックを比較

商品名	DEVIALET GEMINI II	DEVIALET GEMINI	FoKus Mystique	Technics EAH-AZ80	DENON PerL Pro
Bluetooth	5.2	5.0	5.2	5.3	5.3
コーデック	SBC,AAC.aptX	SBC,AAC.aptX	SBC,AAC, aptX Adaptive	SBC,AAC.LDAC	SBC,AAC, aptX Adaptive, aptX Lossless
ノイズキャンセリング	アダプティブノイズキャンセリング	アクティブノイズキャンセリング	×	アダプティブノイズキャンセリング	アダプティブノイズキャンセリング
外音取り込み	◯	◯	◯	◯	◯
マルチポイント	◯	×	×	◯	◯
低遅延モード	×	×	×	◯	×
防水	IPX4	IPX4	–	IPX4	IPX4
再生時間	本体5時間/ ケース込み22時間	本体6時間/ ケース込み24時間	本体7.5時間/ ケース：3～4回本体充電可	本体7時間/ ケース込み24時間	本体8時間/ ケース込み32時間
充電端子	USB Type-C Qi（ワイヤレス充電）	USB Type-C Qi（ワイヤレス充電）	USB Type-C	USB Type-C Qi（ワイヤレス充電）	USB Type-C Qi（ワイヤレス充電）
価格（税込）	64,800円	41,800円	64,780円	36,630円	52,000円

スペック的には音質特化型にしては意外と高くて、ノイズキャンセリングやワイヤレス充電などにも対応。

再生時間が前作よりも1時間ほど下がっているのは残念。

そのかわりマルチポイントに対応しています。めちゃめちゃありがたい。

自分が愛機として使う場合はマルチポイントは必須機能なんで。

DEVIALET GEMINI II 外観・付属品

それではDEVIALET GEMINI IIの外観や付属品をチェックしていきましょう。

パッケージ

DEVIALET GEMINI IIのパッケージは意外とカジュアル……。おフランス製だからオシャンティなデザインかと思いきやですよ。

開封すると最近流行りのサステナブル包装紙。

付属品

イヤーピースは本体装着分含めて、XS,S,M,Lの4ペア付属。フィルターがついているタイプですね。

充電用のケーブルは結構短め。

充電ケース・本体

DEVIALET GEMINI IIの充電ケースは鏡面仕上げのトゥルトゥルデザイン。めっちゃ指紋つきやすい！ 傷もつきやすそう！　保護ケースをくれ！！！

天面は溝・溝・溝。

他の製品と比べると、意外とサイズ感は小さめ。胸ポケットにもスッポリおさまりますね。

充電端子はUSB Type C。底面より背面につけて欲しい派。

さらにワイヤレス充電にも対応しています。これはありがたい！

ワイヤレス充電を一度使い出すと「充電しているつもりがないのに、いつも満充電になってる！」のような感覚で使えるので本当に便利ですよ。

ちなみに初心者の方にはAnkerのワイヤレス充電器がとりあえずおすすめです。安い割に品質も良く、問題なく充電ができますよ！

充電ケースを開けるとこんな感じ。美しい！

取り出しやすさも問題なし。

イヤホン本体は前作と同じような感じのデザインですね。前作持ってないけど……。

一応前作よりもサイズがコンパクトになっているみたいです。

IPX4相当の防水性能も持ち合わせています。

ノズルはやや楕円形で短め。

充電ケースの収納部がやや浅めなので、イヤーピースを変える際は軸が短めのタイプを選ぶ必要があります。

コレイルはアウトです。

最後に重さですが、総重量は60.9g、本体片耳の重量は6.1gです。

まあ、平均的な重さです。

DEVIALET GEMINI II レビュー

音質｜aptXのみと感じさせない極上サウンド

DEVIALET GEMINI IIの音質ですが、とんでもなく良かったです。

現行で販売しているモデルで順位をつけると

①Svanar WIreless ②GEMINI II ③DENON PerL Pro ④FoKus Mystique

って感じですかね。

お前、ホンマにaptXまでしか対応していないのかよ。すげぇな。

DEVIALET GEMINI IIの音の特長は次のとおりです。

音の傾向はフラットで繊細な音作りで、ボーカルよりも楽器隊が少しだけ際立って聴こえるような感覚ですね。

EAH-AZ80のほうがもっとボーカルラインが前にでているような感覚はありますが、楽器隊を上質な音で楽しむならGEMINI IIの方が圧倒的に良いですね。

高音はワイヤレスイヤホンの中でトップクラスのクリアさ。スッキリとした音で弦楽器全般を美しく伸ばすような音ですが、金管楽器の響きも再現力も高いので、ジャズもクラシックもハイレベルでこなせます。

高音の伸びやかさやクリアさだけでいえば、Svanar Wirelessを超えます。ただaptXが足を引っ張っているのか、楽曲によっては高音の一部周波数帯に雑味を感じることがありますね。

なんでaptX Adaptiveにしなかったのよ……。本気出せよ……。

中音ラインの艶やかさや解像度感はSvanar WIrelessの方が上ですねー。あれには勝てん。

スッキリした音のように聞こえるかもしれませんが、低音の迫力もかなりのものなんですよね。

ビリー・アイリッシュのbad guyを聴いても、キック音やサブベースもグイグイきますからね。しかも解像度感がかなり高いので、bad guyがめちゃめちゃキレイに聴こえるという。

もっとゴリゴリの低音が欲しい人にはFoKus Mystiqueの方が向いているかなとは思います。

音場もかなり広くて、PerL Proほどではないですけど、近いレベルの広さを持っていますね。

ストリングスアレンジなど弦楽器を用いた楽曲が得意なので、普段聴いているEveの「花嵐」「白雪」とか、King Gnuの「逆夢」「BOY」、ずっと真夜中でいいのに。の「暗く黒く」とか、キラキラとしたアプローチも得意なので「脳裏上のクラッカー」もかなり心地よく聴こえますね。

期待してなかっただけに、この音質の良さにはただただ驚かされました。

そら、「前作のGEMINIがめっちゃ良かった！」っていう人多いわ。前作が発売してからけっこう経っていたから持っていないのよ……。

装着感｜そのままだと浅いっ！

DEVIALET GEMINI IIの装着感ですが、そのままだとボクの耳には全然合わない！

外で使おうと思うものなら、いつ耳から落ちるかどうかわからない状態で精神を擦り切らせながら使うことになるでしょう。

これでも前作より小さくなっているので、装着感は良くなっているみたいですね。前作をちゃんと使ったことがないからわからないけど。

ちなみに装着してみるとこんな感じ。

前から見たらこんな感じ。

ただ、イヤーピースを変えればかなり改善されました。

使用したイヤーピースはfinalのTYPE E 完全ワイヤレス専用仕様。

これを使えば耳から落ちそうな心配がなくなり、外でも安心して使えるようになりましたね。

SednaEarfit MAXや、SednaEarfit Crystalでもよかったのですが、TYPE E 完全ワイヤレス専用仕様の方が安価ですし、音もGEMINI IIの特性を活かしているような感覚でよかったんですよね。

GEMINI IIを使ってみて、装着感が合わないなーと思ったら使ってみてください。

装着感	(3.5)
イヤーピース変更後	(4.0)

ノイズキャンセリング｜音質特化としてはめちゃ強い

DEVIALET GEMINI IIのノイズキャンセリング性能ですが、音質特化としてはノイズキャンセリングがかなり強いですね。

Bose QuietComfort EarBuds II、AirPods Pro 2、WF-10000XM5レベルには達していないにしても、以前ノイズキャンセリングランキングで5位で紹介したEAH-AZ80と同等レベルのノイズキャンセリング性能はあります。

なんだったら高域に対する遮音性はEAH-AZ80より上。

EAH-AZ80は自然に周りの音をスッと消すような感覚だとすれば、GEMINI IIはわりとガッツリと遮音するようなタイプですね。

電車の中で使っても走行音が全然気にならずに、GEMINI IIの超高音質を楽しめます。なにこれ最高やん。

風切り音も少ない印象で、風が強い駅のホームやビルの路地で使っても全然問題ないですね。

あきらかに音質に特化しすぎたワイヤレスイヤホンなのに、ここまでノイズキャンセリングが強いのはスゴくね？

ノイズキャンセリング

(4.7)

こちらも参考にしてくださいね

【最強はこれ！】ノイズキャンセリング対応完全ワイヤレスイヤホンおすすめランキングTOP10

外音取り込み｜それなりに実用的

DEVIALET GEMINI IIの外音取り込みはまあまあ実用的かなって感じですね。

少し耳が詰まっている感じはありますけど、イヤホンをつけた状態でも会話が普通にできるレベルですね。

こちらはBoseやAirPods Pro 2、EAH-AZ80ほどではないです。PerL Proよりは性能は上かな。

WF-1000XM5よりやや性能は下かなーって感じですね。

ここもEAH-AZ80レベルであれば完璧だったんですけどね。そこまでではなかったです。

外音取り込み

(4.0)

操作性｜網羅的に操作ができる

DEVIALET GEMINI IIの操作性は自体はふつうですかね。

操作方法一覧は次のとおりです。

項目	操作方法（デフォルト）
再生/停止	L or R側を1回タップ
曲送り	R側を2回タップ
曲戻し	L側を2回タップ
音量を上げる	R側を1回タップした後に2回目を長押し
音量を下げる	L側を1回タップした後に2回目を長押し
外音モードの切り替え	L or R 側を長押し
音声アシスタント	アプリで割り振り可能
ペアリングモードへの移行	ケースに入れた状態でケースのボタンを長押し

再生停止・曲送り・音量調整など網羅的に操作ができるのはありがたいですね。

アプリで音量調整以外の各操作を自由に割り振りができるのもポイントが高いです。

ただ、タッチ感度が微妙だと感じることがあって、2回タップしたのに1回と判定されることも。

タッチ音もないので、反応しているかどうかもわからないことも多いです。

アプリについて

DEVIALET GEMINI IIはアプリに対応しています。

アプリでできることは次のとおりです。

イコライザー

イコライザー設定は6バンドに対して、±6dBの調整が可能です。

プリセットでも6つ用意されていますが、ボクはイコライザーOFFの状態でも十分好みの音なので、触ることはないかなー。

ただけっこう自然に音が変化するので、好みの音にするために少しだけイジるのもありかと！

マルチポイントの挙動について

GEMINI IIはマルチポイントにも対応しているんですよ。

音質特化としてはここが珍しいですよね。音質特化系のワイヤレスイヤホンでマルチポイントがついているものだと、DENON PerL Proくらいじゃないかな。

アプリでアップデートをするまでは、2台目のデバイスから音が出ないという不具合がありましたが、アップデート後は問題なく動作するようになりました。

電源を切った後も自動で2台目のデバイスに切り替えられますしね。

1台目のデバイスを再生中に2台目のデバイスで音楽を再生すると、2台目の音源が優先されて再生される仕様みたいですね。

接続安定性について

接続安定性も全然問題なしですね。

こういう音質特化のイヤホンにありがちな音途切れも全然なく、かなり安定した印象ですね。

Xperia 5ⅣaptX 接続時に、大阪駅で少し途切れたかなーってくらい。

LDACとかaptX Adaptiveとか高音質コーデックが使えないからこそ安定するんでしょうね。

通話品質｜ノイズ対策力は強い

DEVIALET GEMINI IIのマイク性能ですが、ノイズ対策力は強いですね。

マイク音声も実際に録音してみました。以下の音声をよければチェックしてみてくださいね！

雑音のある状態で録音しましたが、バックのノイズはかなり消えていますね。

ただ、ノイズキャンセリング力が強すぎて、音声が少しガサついた感じになっていますね。

まあ普通に通話するくらいなら使えるかなって程度ですかね。

通話品質

(4.0)

こちらも参考にしてくださいね

音の遅延｜動画を見る分には問題なし

音の遅延ですが、YouTubeで動画を見る分には問題なしって感じですね。

ライブ映像やPVを見ても違和感なく視聴できます。これはiPhoneでもAndroidでも同じでしたね。

ゲームは厳しいですが、そもそもGEMINI IIでゲームをしたいという人は少なそう……。

DEVIALET GEMINI II まとめ

DEVIALET GEMINI IIをまとめると以下のとおりです。

DEVIALET GEMINI IIはこんな人におすすめ

今のボクがメイン機としてどの優先度で使いたいかで考えると、

① GEMINI II ②EAH-AZ80 ③PerL Pro

の順ですね。

EAH-AZ80はともかく、まさか愛機として使っていたPerL Proを超えるような実力を持っているとは思っていませんでした。

ただ、楽曲によってはPerL Proの方がよく聴こえることもあるので、一概にどちらが良いとは伝えにくいですけどね。

PerL Proがヘッドホンのような立体的でダイナミックなアプローチだとすれば、GEMINI IIはフラットかつ繊細で、イヤホンらしさのある超上質なステレオサウンドという感じでしょうかね。

aptX Lossless環境を確保できる人はPerL Proの方がより雑味のない音で楽しめますね。

それ以外のAAC〜aptXのコーデックで比較すれば、GEMINI IIが一番良いです。iPhoneで聴いてもかなり音質は良いですからね！

aptXが足を引っ張っているとはいえ、aptXだけでここまでの音質を出せるとは思いませんでした。

また、Svanar WirelessやFoKus Mystiqueのように音質以外全て捨て去ったような感じではなく、ノイズキャンセリングの性能の高さやマルチポイントなどの機能性が高いところも評価が高いです。

利便性高く使えるSvanar Wirelessと考えたら、かなり良くないですか？

高っけぇですけど、高くても良いから音質が最高峰クラスで、利便性も高いワイヤレスイヤホンが欲しい方はぜひ検討してみてください。

以上！ DEVIALET GEMINI IIのレビューをお送りしました。

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