#102. 自分の方向性が決まったからには相談に乗ってくれた森田さんに話すのが筋だと思った。 「ごめん、樹にちょっと話しちゃって。今、アイツそっち行ったからきちんと話し合いな。めっちゃ反省してたし、許してあげても良いんじゃないかな?とりあえ
モノ書きをしているブログ。 ドラマや映画の感想、二次元・オリジナル短編小説、 時々ポエム。
映画・ドラマの印象に残った言葉や感想、二次元や短編小説、・自作ポエムを描いています。 また空や夕陽を見るのが好きで、写真が大好きっ! 素敵な写真もアップしたいですね♪
#102. 自分の方向性が決まったからには相談に乗ってくれた森田さんに話すのが筋だと思った。 「ごめん、樹にちょっと話しちゃって。今、アイツそっち行ったからきちんと話し合いな。めっちゃ反省してたし、許してあげても良いんじゃないかな?とりあえ
現在、当ブログをインスタに移行しようかこのままブログで継続しようか悩んでいるところです。 実際このブログがどのような形で読まれているのかも分かっていないため、 アンケートを取らせていただきたいと思います★ インスタでの更新を希望 or この
【 君がいる場所 】#101. 焦る心*。 – Itsuki Side –
#101. - Itsuki Side - 花に会ってお土産を渡し、 寮に戻るとテレビの前に森田さん・吉岡さん、アリサさんが団らんしていた。 ・ 「どこ行ってたんだ?コーチが探していたぞ。」 「自宅に戻ってアイツに会ってきました。」 「おー
#100. 森田さんと過ごした二時間はあっという間に過ぎて行った。 ・ 森田さんは実家が大分で温泉と旅館を経営していると教えてくれた。 私の実家と似ている部分もあって意気投合した。 「いつかは旅館を継ぐんですか?」 「いや?兄貴夫婦が継いで
#99. もうすぐハロウィン。 街中は可愛いグッツで賑やかになり始めた。 先輩は本格的にシーズンが始まり、家にいることが減った。 ・ 「寂しくねえの?」 久しぶりに今日は勇気さんや副社長とランチを食べに来た。 「寂しくないと言ったらウソにな
#98. 1人トボトボと帰宅する途中、 私は自宅の近くに新しくオープンしたカフェを見つけた。 その名も【 HANABIYORI 】で自分の名前が入っていることになんだか小さな幸せを感じた。 ・ 自宅に戻ってテレビを見ていると先輩が帰宅した。
#97. 金曜日の早朝、 私は九州に向かう先輩を自宅から見送った。 ・ 寂しくないと言ったら嘘になる。 本当はめちゃくちゃ寂しい。 でもきっとそれは先輩も同じだと信じたいから私は笑顔で送り出した。 ーーーそれに応えるように先輩も笑顔で行って
#96. わたし、もう大丈夫ーーー・・・ 一人じゃない。 先輩の力強い言葉でそう思えた。 ・ 季節は夏も過ぎ、肌寒くなってきた10月。 「来週金曜から遠征して九州で試合、月曜に戻ってくるよ。」 「ーーー分かった。じゃあ、今週末はまだ空いてる
お久しぶりです♡ なかなか更新出来なくてすいません( ̄∇ ̄) 今日はお知らせです! このブログ、インスタに移行いたします。 ブログに書く時間がなかなか難しく、 インスタは元々大好きなので、 そちらで更新していこうと思います! 当サイトのブロ
お久しぶりです♡ なかなか更新出来なくてすいません( ̄∇ ̄) 今日はお知らせです! このブログ、インスタに移行いたします。 ブログに書く時間がなかなか難しく、 インスタは元々大好きなので、 そちらで更新していこうと思います! まだ作ったばか
#95. - Itsuki Side - 花と気まずいまま過ごしたお盆休みは簡単に明ける。 「ーーー今日、飯でも食いに行くか?」 俺は彼女とのこの空気をどうにかしたくて飯に誘う。 ーーー分かりました。 とだけ笑顔もなく無表情で言葉で返してき
#94. 私は先輩と離れるのが怖くなったーーー。 先輩とだけじゃない、 1人になることを極端に恐れるようになった。 お姉ちゃんの苦しむ姿を目の前で見て、 1人になるのが怖くなってしまった。 ・ 「ーーー今週末、2泊3日で海の大会で家にいない
#93. その日、先輩は夜遅く帰宅したーーー・・・。 早く帰宅することを希望したけど、 ミーティングから先輩たちに捕まり、 私とのことを根掘り葉掘り聞かれた、 と次の日に話してくれた。 文句を言いながらも楽しそうに話してくれる、 そんな先輩
#92. リハビリに行く時はタクシーを使う。 まだ歩いていける自信はないし、 1人だから何かあった時に困るのは先輩だから。 ・ 「今日もうまくできなかった・・・」 最近そんな会話ばかりで申し訳ないなと思う。 「今日はね、少し進めたんだ!」
#91. ーーー先輩がお見舞いに来た、 いるはずない人がいて、 私は先輩を罵倒した。 ーーーせっかく来てくれたのに酷いことを言って、 後悔ばかり残って入院してるはずなのに、 全く心が落ち着かない。 会いたいーーー、 会って謝りたい、 でもプ
#90. - Itsuki Side - 結局、 この日のオレは練習すらにも参加できなかった。 ・ 「ーーーお前、なんかあった?」 更衣室でシャワーを浴び、 ベンチに座り髪の毛をわしゃわしゃ拭く。 こんな時も考えてるのは彼女のことーーー。
#89. - Itsuki Side - 花に外でご飯を食べてきて欲しいと言われた今日、 俺は吉岡さんと森さんとご飯を食べている。 ・ 「最近、花ちゃん見ないけどうまくいってんのか?」 うまく行ってる・・・とは言えるのか分からない。 「ーー
#88. 脚に違和感を感じ始めたのはここ最近。 普通に歩いてても、 座っているだけでも突然激しい痛みに襲われ、 息をするのも苦しくなる時が増えた。 ・ 今日もまた先輩に一つ嘘をついたーーー。 仕事に行くと言って出たはずの私、 今病院に来てい
#87. 「だから彼氏一本にしすぎなんだよ。柔軟にいかないと俺みたいに後悔する。」 休憩中、 なぜか私は元気さんにアドバイスをもらっている。 彼は樹先輩だけではなく、 他も視野に入れろと言う。 趣味を増やすなり彼氏だけに没頭するなと。 じゃ
#86. 仕事にも慣れたゴールデンウィーク明け、 私は仕事終わりに環に会った。 ・ 「樹さんの雑誌読んだ?」 到着するなりニヤニヤした環が私にいう。 「先輩雑誌に載ったの?」 環の話ではスポーツ界では有名な雑誌に今後注目される選手の数名の一
#85. 朝を迎えたーーー・・・、 隣を見ると先輩の寝息が聞こえる。 距離ゼロで寝る幸せ、 先輩の寝息が心地良くて二度寝して私は寝坊した。 ・ バタバタと準備して、 なるべく音を立てないように自宅を出た。 結構ギリギリに会社に着いたり、 普
#84. 先輩からの朝のメールで、 いつもより私の仕事に対する姿勢は高かったと思う。 ・ 「柊さん、これもまとめておいてもらえる?」 「はい、分かりました。」 今日の私は仕事のやる気がいつも以上だから、 仕事が早いーーーと自分では思ってる。
#83. 起きたら先輩の姿はなく、 いつもの朝のように朝ごはんも用意されていた。 ・ 何も変わらない毎日、 何も変わらない日常ーーー・・・。 それがどれだけ幸せなことなのか私は噛み締める。 両親を失い、剛くんに守られていた私は・・・ いつし
#82. レトロなコーヒーショップに、 この沈黙な私たちはとても似合う。 コーヒーを頼んだ学くんに対し、私はカフェオレを頼んだ。 ・ 「あまり時間がないから話をさせてもらうな。今、ばあちゃんが入院中なんだ。」 「え!!!???なんで??」
#81. 金曜日の昼休み、 先輩から高校のバスケ部と集まるから遅くなると言う連絡を受けた。 私もなかなか仕事が終わらなくて、 いつも定時に上がるけど今日は少し遅く7時まで残業をした。 それでも周りの人よりは早いけどーーー。 「お先に失礼しま
#80. ちょうど試合が始まった時に入った私は、 混雑に巻き込まれることもなく、 急遽連絡した環が取ってくれていた座席に座った。 「なんか久しぶりだよね!なんだかんだ忙しくて卒業式から会ってないもんね!」 環と須永くんは元バスケ部の影響もあ
#80. ちょうど試合が始まった時に入った私は、 混雑に巻き込まれることもなく、 急遽連絡した環が取ってくれていた座席に座った。 「なんか久しぶりだよね!なんだかんだ忙しくて卒業式から会ってないもんね!」 環と須永くんは元バスケ部の影響もあ
#79. 変な不安を抱えたまま4月に入り、 私は社会人になった。 私が就職を決めた会社は大きな会社ではなく、 個人事業のとても小さな会社。 同期という同期もいなく、 その日は会社に行って挨拶をして簡単な作業をして終わりだった。 ーーーそれで
#78. 先輩と一緒に過ごすようになって、 先輩のルーティーンを私も把握するようになった。 それに合わせて私自身もバイトを入れるようにした。 「土曜日、晴れるみたいですよ!」 「暖かいらしいぞ、良かったな。」 「はい!水族館、楽しみです!」
#77. 学校の式典はとてもつまらない、 だけど卒業式だけは別物だと思った。 ・ 卒業式が終わり、 多くの保護者や卒業在校生で賑わう体育館周辺。 友達同士や後輩たちと写真を楽しむものが多い。 ーーー遠方で遠いからと祖母に断られ、 妊娠中のお
#76. 季節は3月、 私も一昨日18歳の誕生日を迎えた。 そしてもうすぐ私は卒業式を迎える。 ・ 先輩と一緒に暮らし始めて2ヶ月、 比較的心が穏やかな日々が多い。 先輩が言っていたように週末はバスケの仲間だったりゼミの友達や同じ学部の先輩
#75. 翌日の午前中、 警察官が私の話を聞きに来た。 ーーー私だけじゃない、 巻き込まれて入院している人みんなから話を聞いていた。 ・ 「ーーー明後日には退院できるってさ。」 そして午後、仕事終わりに剛くんがきた。 「うん、分かったーーー
#74. Itsuki Side 今オレは須永たちとカフェにいる。 いつもみんなで集まっているカフェにーーー。 柊と最後に電話で話したのは1ヶ月半前、 わけわからず疲れすぎて情緒不安定の彼女ーーー。 バイトなんて減らせば良いだけなのに頑固な
#73. 鎌倉に着いた、 そして鎌倉の駅から歩いてレトロなお店が多いことに驚きと感動があった。 ・ 父方の祖父母、佐藤家は鎌倉の駅から歩き20分のところにある。 きっとバスを使うことも出来るんだろうけど、 前回も今回も私は歩きを選んだ。 ー
#72. 眩しい光に目が覚める、 でも一緒に寝てくれていたはずの先輩の姿はもういないーーー・・・。 何しているのか分かっているのに、 どうしても孤独が勝り寂しさだけが残る。 ・ 私は布団から起き上がり身支度をする。 そんなとき、剛くんからメ
#72. 眩しい光に目が覚める、 でも一緒に寝てくれていたはずの先輩の姿はもういないーーー・・・。 何しているのか分かっているのに、 どうしても孤独が勝り寂しさだけが残る。 ・ 私は布団から起き上がり身支度をする。 そんなとき、剛くんからメ
#71. 泊まりとなると色んな問題が出てくる。 ーーーまずは下着にパジャマ、 そして一番の問題はベット問題だ。 ・ ソファで寝るから大丈夫、と言い張る先輩。 その逆を言い張る私ーーー・・・。 「ーーーそこまで言うなら一緒に寝るか。」 お互い
#70. 私は言われるがまま、 手を引かれるまま・・・ 先輩について行った。 ・ 「あの、私ここで待ってます。」 先ほど先輩が飛んだ大きな窓ではなく、 大学校内から繋がる部室へと先輩は行こうとしてる。 ーーーでも私は完全にここでは部外者だ。
#69. - Goh Side - 樹に電話をかけながら、 俺は花の部屋に入るーーー。 いつもと変わりない部屋、 何か変わったことはないか確かめたかったが、 俺の知る限りの変化は何もなかった。 ・ 「・・・電話に出ねえわ。ちょっと出てくる。
#68. - Goh Side - 1日だけで、 一年くらいの労力を使った気がした昨日。 ーーー花のおかげで、 愛莉が戻って来た。 ・ 仕事が終わってから愛梨と待ち合わせをし、 俺たちは彼女が気に入っているレストランに入る。 美味しそうに食
#67. 剛くんが帰宅したのは日付が変わる頃、 それもすごい憔悴しきっていて、 今にも倒れそうなほど疲れ果てていたーーー。 「剛くん!」 「あっ・・・そっか・・・悪い、忘れてた・・・」 私が近寄ると我に返ったかのようにハッとする彼。 私が今
#66. 私は先輩より一足先に空港に到着した。 剛くんのお迎えも断ったし、 東京までの道のりをどうやって帰ろうか考える。 ーーー電車に乗るか、 バスで帰るか… だけど私は両方の選択をせずに、カフェに入った。 ーーー私は先輩を待つ選択をした。
#65. - Itsuki Side - 目が覚めて焦りを覚えるーーー。 ハッとして横を見るとスヤスヤと眠る彼女の姿。 俺の心はやってしまった、 そんな感情だった。 ・ 彼女を起こさないようにそっと布団から出て時計を確認すると夜中1時過ぎだ
#64. 先輩が突然来て驚いたどころか・・・ 心臓が飛び出るかと思った。 せっかくなら楽しもう、 天丼専門店で美味しい天丼を食べている時にお互いに話し合った。 「今日のこれからの予定は?」 「稲佐山に行こうと思ってるんです。三大夜景の一つな
#63. - Itsuki Side - 昼休み、 環から着信を受けた。 「花が・・・遠くに行くのかもしれない!」と。 ・ どう言うことかと環に問う。 「今・・・たった今・・・樹先輩をよろしくねって・・・まるで消えちゃうような言い方で・・・
#62. それから1か月、 私の長崎に行く日程が決まった。 ・ バイトも頑張ったし、 お給料もらった日は達成感で軽く涙が出た。 「ーーー10月13日に出発する。」 「その日、体育祭だろ?」 「・・・夜、出発する。」 剛くんと囲む食卓で、 旅
#61. ーーーよく覚えている、 ううん思い出した。 小さい頃はよく一緒に遊んだし、 お風呂にも一緒に入った・・・。 正確には忙しいお母さんの代わりに、 私とお姉ちゃんを風呂に入れてくれていた。 ーーーお父さんみたいな、 お兄ちゃんみたいな
#60. ーーー正直お似合いだと思った。 だから邪魔してゴメン、 そう思って口から謝罪の言葉が出たんだと思う。 「柊!」 「花!」 砂浜に足を持って行かれて、 ただでさえ歩くのが苦手だから… 先輩や環に敵うわけがないと分かってた。 「花!誤
#59. 毎日、夏休みは暇だーーー・・・。 宿題に追われるわけもなく、 きちんと適度にこなす。 今週はバイトも少しのんびり入れているから前ほど忙しさを感じない夏休みとなっている。 ・ 先輩に誘われた一泊でのBBQまで残り2日となり、 私は剛
#58. 最初、先輩は戸惑っていた・・・ーーー。 いつもそう、 剛くんと暮らすこの部屋に入ることを先輩はためらう。 きっと自分の知ってる先生だからこそ、 何か感じるものがあるんだとは思う。 ・ 「今お茶淹れますね、適当に座っててください。」
【 君がいる場所 】#57. あの日から・・・*。 – Itsuki Side –
#57. - Itsuki Side - 「あの人誰だろ?花と良い雰囲気じゃない?」 ・ 環の言葉にその場にいた全員が息を呑んだと思う。 ーーー柊の手を自然と繋ぎ、 自然と中へと誘導する男。 彼女の笑顔も安心しきった、 まるでコーチに見せる
#56. 車が走る中、 車内は全く聞いたこともないラジオが流れてる。 車の振動と、 ラジオから流れる音楽が程よくて、 私は気が付けば深い眠りについていた。 ・ 「・・・ぎ!」 「っっん・・・」 「柊!着いたぞ!」 遠くからなんとなく自分を呼
#55. BBQまでのたった二日間が待ち遠しくて、 1日が非常に長く感じた。 ・ 待ちに待った金曜日、 環と待ち合わせをした下駄箱に向かう。 「ーーーじゃ、現地で!」 教室から下駄箱まで須永君と一緒に行くと、彼は早々と消えた。 「須永君は現
#54. 水曜の朝は剛くんは起きてこないことが多い。 毎週火曜が会議で、 そのまま飲んで帰ってくるからだ。 「剛くん、遅刻するよ・・・」 私は何個も鳴り響く目覚まし時計を止めに部屋に入り、 ついでに剛くんを起こす。 「・・・」 全く起きない
#53. 剛くんの言うように私は病院に行った。 ーーーいつも行く大学病院の脳神経外科に。 結果としては何も異常はなかった、 ただ外科で精密な検査を受けることになり、 診察が終わったのは3時を過ぎた頃だった。 ・ 疲れたーーー・・・。 安否確
【 君がいる場所 】#52. 花は・・・*。 – Goh Side –
#52. - Goh Side - 駅で須永と正樹と別れ、 オレは樹と一緒に自宅のある方に歩く・・・ーーー。 正直、 走って帰りたい気持ちがある。 だけどこの焦りを周りの人たちに気づかれるべきではないと思った。 ・ ーーー駅から数分、後少し
【 君がいる場所 】#51. 無力*。 – Itsuki Side –
#51. - Itsuki Side — 《 集合時間まで時間があるようでしたら会えませんか?》 合宿の準備をしていると、柊からメールを受信した。 コーチから聞いたんだろう、 合宿に参加することを彼女は既に知ってた。 ・ 11時の新幹線で合
#50. その日、 私は人生で初めて過呼吸を起こした。 ・ 今まで精神的なことから何度も体調不良になったことはある。 でも過呼吸は初めてで、 私はその場にしゃがんだ。 ーーー気持ち悪い、そう思ってしまった。 誰かもわからない相手と先輩に対し
#49. ーーーこういう時どこに行けば良いのだろう。 きっとみんな友達のところに行くのかな・・・ でも私は、 そういう時に頼れる友達が環と双葉以外誰もいない。 それに性格的に友達に頼るタイプでもない。 ・・・今は誰よりも先輩に話を聞いて欲し
#48. 私は木曜日、先輩に会った。 2週間ぶりの先輩はまた一段とカッコ良くなった、 そう感じた。 ・ 「まずは合格おめでとう。」 いつもの店で今日は奢ってくれるというから何事かと思ったらどうやら先輩なりの合格祝いだったらしい。 「ありがと
#47. 交流戦も無事に終わり、 女子バスケは7月をもって引退となった。 男子は9月にある引退試合で引退となるらしく、 そこには樹先輩も応援に駆けつけると言っていた。 ・ そして3年生に入り少しずつ受験が見えていたクラスも、 推薦で合格をす
#46. 交流試合を迎えた六月中旬、 私は環と双葉に何度も体育館に誘われた。 でもきっと私が見に行くことを須永くんは望んでない、 それに先輩にも見に行けないと伝えてしまった。 ・ 交流試合は放課後の15時スタート、 帰りのホームルームから1
#45.連休が明け、久しぶりに学校に行った。自由登校になった3年の今、学校に来ている人はほとんどいなくて寂しさを覚えた。・学校に来たからと言って授業があるわけではない。ほとんど自習となっていて、みんな受験勉強をしている。ーーーそれは私も同じ
【 君がいる場所 】#44. 愛しい彼女*。 – Itsuki Side –
#44.-ItsukiSide-大型バスに乗って走ること1時間半、もうすぐ柊に会えるーーー・・・。・《もうすぐ着くよ。》《スタンバイオッケーです!待ってます!》柊のその返事に、俺はクスッと笑みが溢れた。「おっ、彼女か?!」隣に座る一つ上の先
#43.世間はもうすぐゴールデンウィークに入ろうとしている。だけど先輩は春合宿、私は受験勉強に大忙しの連休を送っている。・麗花さんからあれ以降は連絡がないらしい。結局私たちは振り回されただけで本当のところは分からない。あの一件は苦しかったけ
#42.。ーーー麗花さんは私の心が崩れて、先輩から別れを切り出すのが狙いだったのかな・・・まんまと私はそれにハマってしまったのかな、と思ったりする。それはその通りなんだけど、これまでたくさんの人に心配と迷惑をかけて来たから食事は普通に取る、
【 君がいる場所 】#41. 焦る気持ち、噛み合わない気持ち*。
#41.先輩はすぐに応えてくれないだろう、そう思っていたけど、今日の私はいつも以上に覚悟をも持っていた。ううん、私はそれ以上に焦りを感じていたんだと思う。・「ーーーまたそれか・・・また誰かに言われたのか?」「そうじゃない・・・だけど先輩のこ
#40.気がつけばお風呂も入らず眠りについていて、先輩からの着信で目が覚めた。・「悪い、寝てたか?」「ーーーすいません、ウトウトしてました。でも助かった、お風呂も入ってなかったです(笑)」普通に話した、少し寝てスッキリしたんだと思う。「慣れ
#39.季節は4月、私は3年になった。先輩も大学2年生に進学した。・私と先輩の関係は良好に進んでる、大きなケンカもなく、週1会うのが安定になりつつある。3月にあった私の誕生日には初めてディズニーランドに行った。それはそれは足が疲れ果てて大変
#38.剛くんとお姉ちゃんが旅行から帰宅して、プロポーズを承諾し晴れて婚約したことを報告してくれた。おめでとう!なんて喜んではいたけど、心のどこかで1人になってしまうという恐怖が芽生えたのも嘘ではなかった。・「おー、すげー!新年明けたら祝っ
#37.クリスマス当日、私は終了式を迎えた。午前授業だから急いで帰って支度をする。先輩に見合うように髪型も二つから下ろして、クリスマスらしく長袖のホワイトのニットワンピを着用してコートを羽織った。・今週に関しては先輩とたくさん会えるからクリ
#36.次の日の学校ーーー、それはそれは後輩たちからの質問攻めで大変な1日を過ごした。だけど救われたことに・・・「あの告白は感動的だったよねー!」と3年の先輩たちからの声もあって、今までみたいに責め立てられるような言い方はひとつもなくて安心
#35.私は普段カラオケに行かないーーー・・・。カラオケどころか友達とお出かけすらあまりしない。環たちに誘われてご飯に行く、もしくは琴音ちゃんとカフェ巡りをするくらいだ。カラオケは異様に密室で、少しどころかかなり恥ずかしさを覚える。「そんな
#34.いつも1人寂しく歩くこの道・・・同じ道なのに2人だとこんなにも気持ちが温かい。人を恋する気持ちって、幸せっていう感情って凄いなぁって思った。・「ーーー先輩」「ん?」「・・・好き。」なんだ急に、と先輩は私を見た。「はは、なんか言いたく
#33.ここ最近いろんなことがあったーーー。おじいちゃんが亡くなってからいろんな悪いことが起きてばかり。先輩ともうまくいかなくなって、入院もして・・・往生際の悪い私はおばさんに謝罪に行って海に投げ飛ばされた。ーーーそれでもやっぱり私は前を向
【 君がいる場所 】#32. 無我夢中で… – Itsuki Side –
#32.-ItsukiSide-柊と分かれて、風呂も入らずにオレはずっと彼女に電話してる。繋がることがなさそうな期待薄の電話に少しの期待を込めて発信している。・これまでも彼女と衝突しては逃げる癖がある彼女から距離を置いたり別れたりの提案は何
#31.「えっ!花?!」「柊?!うそ・・・本物か?」退院したことも登校することも誰にも伝えていなかった私は、まるで幻覚でも見ているのではないかという表情を周りのみんなからされた。自分の席に着こうとして席替えしたことを須永くんが教えてくれ、私
#30.ーーー思い出した、全部。・「花!分かるか?!」私の手を強く握りしめ、私の声を呼ぶ剛くんーーー・・・。ずっと暗闇にいたせいか、目を開けると眩しくて私は目を細めた。「どこか痛いところあるか?!」私は首を横に振る。ああ、目が覚めたんだなー
【 君がいる場所 】#29. 知らなかった情報*。 – Itsuki Side –
#29. - Itsuki Side -柊と最後に会って1週間・・・。今回は彼女の意思も固かったのか、全く連絡が来なかった。こちらからも待つと言った手前、連絡を取ることは控えた。・「あの子、大丈夫だった?きちんと話ついたの?」「・・・まぁ。
【 君がいる場所 】#28. 無事を願う・・・*。 – Goh Side –
#28. - Goh Side -「佐藤先生!今すぐ職員室に来てください!柊が・・・事故ったって!」・今日もいつものように昼から練習だっだ。金曜の夜から静岡に帰ってる花が帰宅するのは夕方くらいだろうと俺は考えていた。いつものように朝メールを
【 君がいる場所 】#28. 無事を願う・・・*。 – Goh Side –
#28. - Goh Side -「佐藤先生!今すぐ職員室に来てください!柊が・・・事故ったって!」・今日もいつものように昼から練習だっだ。金曜の夜から静岡に帰ってる花が帰宅するのは夕方くらいだろうと俺は考えていた。いつものように朝メールを
#27.私が事故のことで唯一知っている情報と言えば、海の事故で亡くなったと言う情報だけだった。どう言う経緯で海に行くことになって、どう言う経緯で両親が亡くなり、自分も事故に遭ったのか、その全ての記憶がない。・おばさん夫婦を除いて、祖父母や剛
#26.私は次の週末、おばあちゃんと過ごすために祖母の家に来た。金曜の夜に来て日曜の昼に帰る。しばらくこのスタンスで行こうかなと思う。少しずつおばさんとの距離も自分なりに縮められたら良いなとも思ってる。・祖母は結構開き直りが早く、今はもう旅
#25.正樹先輩と須永くんが去って、私は樹先輩と残された。・「私もそろそろ帰りますね・・・」「・・・お祖父さんが亡くなったって本当なのか?」「ーーー本当ですよ。今日から学校に復帰しました。」「何で連絡してこなかった・・・」「したよ!電話して
#24. - Sunaga Side -木曜の朝、俺は教室に行く前にコーチに呼ばれた。部活で何かしでかしてしまったんではないか、朝電話きてからそればかりだった。・「花を・・・アイツを見張ってて欲しい。」だけど内容は全く違うもので、コーチの幼
#23.先輩は電話に出なかった。寝ているだけかもしれない、お風呂かもしれない、疲れていたのかもしれない。頭ではそう理解しようとしているのに、どうしてもあのマネージャーさんが頭に浮かんで不安な気持ちに勝てなかった。同じ学校だったらすぐに解決で
#22.大学リーグの試合は、高校に比べて名は知られてるもののそこまで人が多くないと思った。ーーーでもそれを良い意味で裏切り、人によっては応援うちわだったり、バスケしていますと言った背の高い方々や、保護者であろう年配の方たちも多くの方でとても
#21.私と先輩が仲直りして早3か月が過ぎようとしていて、気が付けば先輩の入学式も、私の進学もある程度終わった時期に入った。・私は・・・2年に上がり双葉や須永君とは同じクラスになれたものの、環とは残念ながらクラスが離れてしまった。だから1年
#20.先輩と出会って一年、たくさんいろんなことがあったなぁと思う。環たちがいなかったら先輩と出会うことも話すことも出来なかった。好きになることも絶対になかったーーー・・・。結果的にうまくいかなかったとしても好きになったことは後悔してない。
#19.いつも先輩に電話するときは緊張する。今日はその倍・・・ううん、3倍は緊張した。・「ーーーもしもし。」「柊です。電話くださいましたか?」ーーーこう会話していても、明らかに付き合っている2人の会話だとは到底思えない。「ずっと連絡出来なく
#18.屋上でみんなで食べることに3人とも疑問を抱いていたけど、私がお姉ちゃんのことや剛くんのことを伝えられなかったことを話すと笑顔で気にするなっと言ってくれて少し心救われた気分になった。・お姉ちゃんが校庭で公表したことで、剛くんとの同居は
#17.3年生の先輩達との問題があってから、私はクラスの子達や他の学生達にも同情されるような目で見られることが増えた。ーーー足は大丈夫?みんながみんなそう聞く、足が悪いなら佐藤先生が幼馴染で心強いね!と言う声も聞こえた。ーーー大丈夫、そんな
#16.病院での診察はいつもと同じようにレントゲンを撮り先生とのお話だった。ーーー今日は足に負担をかけないためにリハビリはなかったのですぐに終わった。・お会計を済まし、念の為に痛み止めをもらった。先生からはしばらくの体育は絶対禁止という命令
#15.先輩と私が別れたと噂が立ち始めてまだ3日、それでももう先輩が告白されている姿を目にすることがある。ーーー正直、見るのはつらいけど・・・目をつぶって過ごしていくしかないのかなと思う。・「えっ!?今日正樹先輩たちと合同体育なの!?ラッキ
#14.剛くんは実家から帰って来ても、相変わらず優しかったーーー・・・。だけど剛くんの本当の気持ちを知ってしまった以上、私は甘えるわけにも行かないと、いろんな決断をしなければならなかった。・まず剛くんと離れてどこに暮らせば良いのか。おばあち
#13.剛くんが結局帰宅したのは昼過ぎーーー。「連絡出来なくてごめんな!」帰宅早々謝罪してきたけど、居候しているのは私なんだから・・・と私は何も言い返せなかった。・その頃から私は剛くんと自分の同居に疑問を持つようになった。別に私たちは変な関
#12.今日はクリスマスイブーーー。先輩とお付き合いして二ヶ月、冬休みに入っても週1では会えている。だから寂しさとか何も感じてないーーー。それよりも今日は・・・伸びに伸びた、先輩達の引退試合、とても大切な日だ。・《 試合頑張ってください!》
#11.トイレで鏡を見てギョッとした。ーーー涙でマスカラが落ち、パンダどころか妖怪の顔だった。慣れないお化粧をするとダメだなって、治し方もわからない私は、一緒にトイレに付いて来てくれた環と双葉に手伝ってもらって元の状態に戻った。・「あっ・・
#10. - Goh Side -日曜の朝の学校のローテーションは決まってる。10時に学校に来て、まずは女子バスケのコーチと軽いミーティングから始まる。そこから月曜からの準備に入り、樹と正樹と部室で軽いミーティングーーー。それが終わって13
#09.次の日、雨の中起こったことを私は環と双葉に報告した。・「なんで?なんで突き放したの?両思いだったんだよ?」「ーーー本心か分かんなかった。私の好意に少しでも気がついていたから合わせてくれていたんじゃないかなって・・・」「バカなの?!今
「ブログリーダー」を活用して、いちご*さんをフォローしませんか?
#102. 自分の方向性が決まったからには相談に乗ってくれた森田さんに話すのが筋だと思った。 「ごめん、樹にちょっと話しちゃって。今、アイツそっち行ったからきちんと話し合いな。めっちゃ反省してたし、許してあげても良いんじゃないかな?とりあえ
現在、当ブログをインスタに移行しようかこのままブログで継続しようか悩んでいるところです。 実際このブログがどのような形で読まれているのかも分かっていないため、 アンケートを取らせていただきたいと思います★ インスタでの更新を希望 or この
#101. - Itsuki Side - 花に会ってお土産を渡し、 寮に戻るとテレビの前に森田さん・吉岡さん、アリサさんが団らんしていた。 ・ 「どこ行ってたんだ?コーチが探していたぞ。」 「自宅に戻ってアイツに会ってきました。」 「おー
#100. 森田さんと過ごした二時間はあっという間に過ぎて行った。 ・ 森田さんは実家が大分で温泉と旅館を経営していると教えてくれた。 私の実家と似ている部分もあって意気投合した。 「いつかは旅館を継ぐんですか?」 「いや?兄貴夫婦が継いで
#99. もうすぐハロウィン。 街中は可愛いグッツで賑やかになり始めた。 先輩は本格的にシーズンが始まり、家にいることが減った。 ・ 「寂しくねえの?」 久しぶりに今日は勇気さんや副社長とランチを食べに来た。 「寂しくないと言ったらウソにな
#98. 1人トボトボと帰宅する途中、 私は自宅の近くに新しくオープンしたカフェを見つけた。 その名も【 HANABIYORI 】で自分の名前が入っていることになんだか小さな幸せを感じた。 ・ 自宅に戻ってテレビを見ていると先輩が帰宅した。
#97. 金曜日の早朝、 私は九州に向かう先輩を自宅から見送った。 ・ 寂しくないと言ったら嘘になる。 本当はめちゃくちゃ寂しい。 でもきっとそれは先輩も同じだと信じたいから私は笑顔で送り出した。 ーーーそれに応えるように先輩も笑顔で行って
#96. わたし、もう大丈夫ーーー・・・ 一人じゃない。 先輩の力強い言葉でそう思えた。 ・ 季節は夏も過ぎ、肌寒くなってきた10月。 「来週金曜から遠征して九州で試合、月曜に戻ってくるよ。」 「ーーー分かった。じゃあ、今週末はまだ空いてる
お久しぶりです♡ なかなか更新出来なくてすいません( ̄∇ ̄) 今日はお知らせです! このブログ、インスタに移行いたします。 ブログに書く時間がなかなか難しく、 インスタは元々大好きなので、 そちらで更新していこうと思います! 当サイトのブロ
お久しぶりです♡ なかなか更新出来なくてすいません( ̄∇ ̄) 今日はお知らせです! このブログ、インスタに移行いたします。 ブログに書く時間がなかなか難しく、 インスタは元々大好きなので、 そちらで更新していこうと思います! まだ作ったばか
#95. - Itsuki Side - 花と気まずいまま過ごしたお盆休みは簡単に明ける。 「ーーー今日、飯でも食いに行くか?」 俺は彼女とのこの空気をどうにかしたくて飯に誘う。 ーーー分かりました。 とだけ笑顔もなく無表情で言葉で返してき
#94. 私は先輩と離れるのが怖くなったーーー。 先輩とだけじゃない、 1人になることを極端に恐れるようになった。 お姉ちゃんの苦しむ姿を目の前で見て、 1人になるのが怖くなってしまった。 ・ 「ーーー今週末、2泊3日で海の大会で家にいない
#93. その日、先輩は夜遅く帰宅したーーー・・・。 早く帰宅することを希望したけど、 ミーティングから先輩たちに捕まり、 私とのことを根掘り葉掘り聞かれた、 と次の日に話してくれた。 文句を言いながらも楽しそうに話してくれる、 そんな先輩
#92. リハビリに行く時はタクシーを使う。 まだ歩いていける自信はないし、 1人だから何かあった時に困るのは先輩だから。 ・ 「今日もうまくできなかった・・・」 最近そんな会話ばかりで申し訳ないなと思う。 「今日はね、少し進めたんだ!」
#91. ーーー先輩がお見舞いに来た、 いるはずない人がいて、 私は先輩を罵倒した。 ーーーせっかく来てくれたのに酷いことを言って、 後悔ばかり残って入院してるはずなのに、 全く心が落ち着かない。 会いたいーーー、 会って謝りたい、 でもプ
#90. - Itsuki Side - 結局、 この日のオレは練習すらにも参加できなかった。 ・ 「ーーーお前、なんかあった?」 更衣室でシャワーを浴び、 ベンチに座り髪の毛をわしゃわしゃ拭く。 こんな時も考えてるのは彼女のことーーー。
#89. - Itsuki Side - 花に外でご飯を食べてきて欲しいと言われた今日、 俺は吉岡さんと森さんとご飯を食べている。 ・ 「最近、花ちゃん見ないけどうまくいってんのか?」 うまく行ってる・・・とは言えるのか分からない。 「ーー
#88. 脚に違和感を感じ始めたのはここ最近。 普通に歩いてても、 座っているだけでも突然激しい痛みに襲われ、 息をするのも苦しくなる時が増えた。 ・ 今日もまた先輩に一つ嘘をついたーーー。 仕事に行くと言って出たはずの私、 今病院に来てい
#87. 「だから彼氏一本にしすぎなんだよ。柔軟にいかないと俺みたいに後悔する。」 休憩中、 なぜか私は元気さんにアドバイスをもらっている。 彼は樹先輩だけではなく、 他も視野に入れろと言う。 趣味を増やすなり彼氏だけに没頭するなと。 じゃ
#86. 仕事にも慣れたゴールデンウィーク明け、 私は仕事終わりに環に会った。 ・ 「樹さんの雑誌読んだ?」 到着するなりニヤニヤした環が私にいう。 「先輩雑誌に載ったの?」 環の話ではスポーツ界では有名な雑誌に今後注目される選手の数名の一
#45.連休が明け、久しぶりに学校に行った。自由登校になった3年の今、学校に来ている人はほとんどいなくて寂しさを覚えた。・学校に来たからと言って授業があるわけではない。ほとんど自習となっていて、みんな受験勉強をしている。ーーーそれは私も同じ
#44.-ItsukiSide-大型バスに乗って走ること1時間半、もうすぐ柊に会えるーーー・・・。・《もうすぐ着くよ。》《スタンバイオッケーです!待ってます!》柊のその返事に、俺はクスッと笑みが溢れた。「おっ、彼女か?!」隣に座る一つ上の先
#43.世間はもうすぐゴールデンウィークに入ろうとしている。だけど先輩は春合宿、私は受験勉強に大忙しの連休を送っている。・麗花さんからあれ以降は連絡がないらしい。結局私たちは振り回されただけで本当のところは分からない。あの一件は苦しかったけ
#42.。ーーー麗花さんは私の心が崩れて、先輩から別れを切り出すのが狙いだったのかな・・・まんまと私はそれにハマってしまったのかな、と思ったりする。それはその通りなんだけど、これまでたくさんの人に心配と迷惑をかけて来たから食事は普通に取る、
#41.先輩はすぐに応えてくれないだろう、そう思っていたけど、今日の私はいつも以上に覚悟をも持っていた。ううん、私はそれ以上に焦りを感じていたんだと思う。・「ーーーまたそれか・・・また誰かに言われたのか?」「そうじゃない・・・だけど先輩のこ
#40.気がつけばお風呂も入らず眠りについていて、先輩からの着信で目が覚めた。・「悪い、寝てたか?」「ーーーすいません、ウトウトしてました。でも助かった、お風呂も入ってなかったです(笑)」普通に話した、少し寝てスッキリしたんだと思う。「慣れ
#39.季節は4月、私は3年になった。先輩も大学2年生に進学した。・私と先輩の関係は良好に進んでる、大きなケンカもなく、週1会うのが安定になりつつある。3月にあった私の誕生日には初めてディズニーランドに行った。それはそれは足が疲れ果てて大変
#38.剛くんとお姉ちゃんが旅行から帰宅して、プロポーズを承諾し晴れて婚約したことを報告してくれた。おめでとう!なんて喜んではいたけど、心のどこかで1人になってしまうという恐怖が芽生えたのも嘘ではなかった。・「おー、すげー!新年明けたら祝っ
#37.クリスマス当日、私は終了式を迎えた。午前授業だから急いで帰って支度をする。先輩に見合うように髪型も二つから下ろして、クリスマスらしく長袖のホワイトのニットワンピを着用してコートを羽織った。・今週に関しては先輩とたくさん会えるからクリ
#36.次の日の学校ーーー、それはそれは後輩たちからの質問攻めで大変な1日を過ごした。だけど救われたことに・・・「あの告白は感動的だったよねー!」と3年の先輩たちからの声もあって、今までみたいに責め立てられるような言い方はひとつもなくて安心
#35.私は普段カラオケに行かないーーー・・・。カラオケどころか友達とお出かけすらあまりしない。環たちに誘われてご飯に行く、もしくは琴音ちゃんとカフェ巡りをするくらいだ。カラオケは異様に密室で、少しどころかかなり恥ずかしさを覚える。「そんな
#34.いつも1人寂しく歩くこの道・・・同じ道なのに2人だとこんなにも気持ちが温かい。人を恋する気持ちって、幸せっていう感情って凄いなぁって思った。・「ーーー先輩」「ん?」「・・・好き。」なんだ急に、と先輩は私を見た。「はは、なんか言いたく
#33.ここ最近いろんなことがあったーーー。おじいちゃんが亡くなってからいろんな悪いことが起きてばかり。先輩ともうまくいかなくなって、入院もして・・・往生際の悪い私はおばさんに謝罪に行って海に投げ飛ばされた。ーーーそれでもやっぱり私は前を向
#32.-ItsukiSide-柊と分かれて、風呂も入らずにオレはずっと彼女に電話してる。繋がることがなさそうな期待薄の電話に少しの期待を込めて発信している。・これまでも彼女と衝突しては逃げる癖がある彼女から距離を置いたり別れたりの提案は何
#31.「えっ!花?!」「柊?!うそ・・・本物か?」退院したことも登校することも誰にも伝えていなかった私は、まるで幻覚でも見ているのではないかという表情を周りのみんなからされた。自分の席に着こうとして席替えしたことを須永くんが教えてくれ、私
#30.ーーー思い出した、全部。・「花!分かるか?!」私の手を強く握りしめ、私の声を呼ぶ剛くんーーー・・・。ずっと暗闇にいたせいか、目を開けると眩しくて私は目を細めた。「どこか痛いところあるか?!」私は首を横に振る。ああ、目が覚めたんだなー
#29. - Itsuki Side -柊と最後に会って1週間・・・。今回は彼女の意思も固かったのか、全く連絡が来なかった。こちらからも待つと言った手前、連絡を取ることは控えた。・「あの子、大丈夫だった?きちんと話ついたの?」「・・・まぁ。
#28. - Goh Side -「佐藤先生!今すぐ職員室に来てください!柊が・・・事故ったって!」・今日もいつものように昼から練習だっだ。金曜の夜から静岡に帰ってる花が帰宅するのは夕方くらいだろうと俺は考えていた。いつものように朝メールを
#28. - Goh Side -「佐藤先生!今すぐ職員室に来てください!柊が・・・事故ったって!」・今日もいつものように昼から練習だっだ。金曜の夜から静岡に帰ってる花が帰宅するのは夕方くらいだろうと俺は考えていた。いつものように朝メールを
#27.私が事故のことで唯一知っている情報と言えば、海の事故で亡くなったと言う情報だけだった。どう言う経緯で海に行くことになって、どう言う経緯で両親が亡くなり、自分も事故に遭ったのか、その全ての記憶がない。・おばさん夫婦を除いて、祖父母や剛